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3×3女子日本代表「FIBAウィメンズシリーズ2026 マニラSTOP」予選敗退12位の厳しい結果を成長につなげてFIBA 3×3ワールドカップへ

2026年5月8日

日本の強みを出せずに負けたもどかしさをかんじる鶴見彩選手

田中平和選手は「新たに練習し、勉強していけることが自分にとってプラスになる」と前向きな課題を発見

 「FIBA 3×3ウィメンズシリーズ 2026」(以下3x3WS)マニラSTOPへ臨んだ3×3女子日本代表。予選プール初戦のリトアニアに 6-18、続くモンゴルにも8-13と得点が奪えず、2連敗。成都 STOP に続いて勝ち星を得られずに予選敗退が決まり、16チーム中12位と厳しい結果に終わりました。

 BOXSCOREを見ると、リトアニア戦は2ポイントシュートを17本打てていますが、成功は鶴見彩選手の1本のみ。1ポイントシュートもリングに嫌われるようにリトアニア戦は4/8本、モンゴル戦は2/13本と1点を積み上げることができず、いずれも一桁のロースコアでは勝つのは難しくなります。

 180cm前後のフォワード選手を3枚揃えた3BIGラインナップで挑んだ最初の2STOP。唯一のガードである鶴見選手は、「自分が起点となって組み立てていきたいという気持ちがありました。でも、少し自分がボールを持っている時間が長くなりすぎている感覚もありました」と振り返ります。成都STOP後に違和感を率直に伝えるチームミーティングを行い、修正すべき方向性も見えていました。「ビッグマンに自分がスクリーンをかけるシチュエーションがありつつ、自分もユーザーになった時にちゃんと2ポイントを打ちに行くところを今は求めてプレーしていました。しかし、なかなかそこのバランスがまだつかめてないのが正直言ってあります」と話し、新たな組み合わせにはまだ時間が必要です。

 確率こそ上がりませんでしたが、リトアニア戦では全員が4本以上の2ポイントシュートを打つことはできていました。前田有香ヘッドコーチは、「今までにない3BIGをトライし、日本が目指す戦い方はどの選手が入っても変わらないです」という手応えを感じています。想定よりも少ない試合数になりましたが、それでも世界での経験を経て、「FIBA 3×3 ワールドカップに向けてもう一度6人が揃って日本の3×3を全員が理解し、全員が表現できることを目指していきたいです」と引き続き勝ちにこだわり、目標に向かってポイントを稼いでいかなければなりません。

 昨年まで3×3女子U23日本代表として出場してきましたが、3×3女子日本代表は初選出となった田中平和選手。6名のロスターに選考され、「その信頼にお返しできなかったことがすごく悔しいです。でも、今の自分の実力は信じてもらえたことを返すほどではないことをしっかりと受け止めて、それでもやっぱり応援してくれる人もいるし、一緒に戦ってくれるメンバーがいるし、励ましてくれる人もいるし、ここで折れている場合ではないという思いが今は強いです」と前を向きます。

 5人制と同じバスケではありますが、人数が少なく、10分間の短期決戦となる3×3は勝手が違いました。「5人制はフィジカルや高さで相手に上回られても、それに対してアジャストすることができます。5人でカバーしながらディフェンスをして、外に出させるような対処法が自分の中で自然と身についています。でも3×3では、世界を相手に今まで5人制で通用したこととは違うアプローチをしなければ勝てないことが分かりました。まだ自分には身についていないスキルを咄嗟に問われる場面も多く、そこに対してまだ自信を持ってプレーすることができませんでした」と田中選手は課題を挙げます。3BIGラインナップでは役割も増え、「ハンドラーをする場面も多く、これまでは求められず、チャレンジすることもなかったプレーをこれから身につけていかなければいけないです。新たに練習し、勉強していけることが自分にとってプラスになると感じました」と成長過程にいます。

 今後の3x3WSや、6月1日に開幕するFIBA 3×3ワールドカップ2026の結果により、多くのポイントを獲得することがロサンゼルス2028オリンピック出場への近道です。他のチームも同じ思いで臨む今シーズンであり、「オリンピックへ向けたポイント競争がはじまり、力の入れ具合がこれまでよりも上がっているのは体感としてあります。特にアジアパシフィックゾーンは2枠あるので、そこに対して他の国が力を入れてきている感覚もあります」と鶴見選手は危機感を覚えます。4連敗となりましたが、そのいずれも「自分たちの良さを出して負けた感覚とは違い、他のメンバーもすごくもどかしく感じていると思います」と続け、マニラSTOPはより悔しさが大きい敗戦でした。3年間、3×3に専念してきた鶴見選手だからこそ、「みんなをもっと導いていきたい気持ちでプレーしていましたが、なかなかみんなの良さを引き出せず、自分の力不足も感じています。でも、下を向いてはいけないので、自分たちらしさをもっとみんなと共有していく必要があります」と経験を積み上げ、チームのスタイルを確立していくだけです。

■前田有香ヘッドコーチ コメント
 2STOP続けて決勝トーナメントへ進めなかったのは想定外でした。成都STOP前に、日本が目指している3×3のスタイルが今はまだうまく出せないかもしれないけど、しっかりやり続けようという話をしました。しかし、2STOP連続して結果につながらなかったことは自分の責任です。それでも目指すべき3×3を選手たちには体現して、2年後につながるように信じてやり続けて欲しいです。

 どの国もレベルは上がっており、簡単に予選を勝ち上がることができない、1勝もできない厳しさを痛感しました。今までは個の力で勝てた部分や1on1で押し切れた部分がありましたが、それも通用しなくなっています。個のレベルアップが必要であり、個で戦えないからこそチームで作り上げていますが、それがまだできていません。両方ができていなかった結果がこの2STOPでした。

 転戦して戦い続ける、負けても次に向けて立ち上がらなければいけない過酷さがありますが、それを経験してこそ強くなれると信じています。みんなで乗り越えていきたいです。今回の2STOPは今までにない3BIGをトライし、日本が目指す戦い方はどの選手が入っても変わらないです。FIBA 3×3ワールドカップに向けてもう一度6人が揃って、日本の3×3を全員が理解し、全員が表現できることを目指していきたいです。もちろんワールドカップは勝ちにつなげなければいけないので、そこにもこだわっていきたいです。

■今後の3x3WS出場決定STOP
6月25日・26日 モンゴル・ウランバートルSTOP
8月1日・2日 日本・東京STOP
8月29日・30日 日本・高崎STOP
9月5日・6日 ファイナル(中国・上海)上位8チーム出場
https://womensseries.fiba3x3.com/2026

■FIBA 3×3ワールドカップ2026
【開催地】ポーランド・ワルシャワ
【期間】6月1日〜7日
【出場チーム】20チーム
プールA:オランダ(1)ポーランド(8)チェコ(10)アゼルバイジャン(23)マダガスカル(48)
プールB:スペイン(2)アメリカ(5)モンゴル(9)ハンガリー(13)オーストラリア(16)
プールC:中国(3)ドイツ(6)イタリア(11)ラトビア(15)フィリピン(18)
プールD:フランス(4)カナダ(5)日本(12)ウクライナ(14)リトアニア(22)
※()内はFIBAランキング(5月7日現在)
【日本過去データ】5大会連続7回目出場/最高位9位(2023、2025)
https://fiba3x3.basketball/2026/worldcup