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【大会レポート】女子日本代表『第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)』準決勝 女子日本代表 80-52 女子チャイニーズ・タイペイ代表|「一つの自信と成長につながった試合」
2026年9月26日
9月25日(金)、女子日本代表チームは『第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)』の準決勝で女子チャイニーズ・タイペイ代表と対戦。選手たちがエネルギー高く、また、攻防においても日本の持ち味を発揮し、80-52で勝利を飾りました。
三浦舞華選手の連続得点で始まったこの試合は、序盤から締まったディフェンスを見せた女子日本代表が先行していきます。ただ、準決勝へと勝ち上がってきた女子チャイニーズ・タイペイ代表も実力のあるチームで、強度のあるディフェンスや高い攻撃力などを持ち合わせています。そのため、日本はこれまでのようにハイペースで得点を重ねることができませんでしたが、ディフェンスから活路を見出すと、チャイニーズ・タイペイのミスを誘うなどして相手に得点を許しません。大脇晴選手や樋口鈴乃選手のシュートが決まった女子日本代表は、第1クォーターを20-11とリードして終えました。
第2クォーターでも日本がリードを維持しながら試合が進んでいきましたが、チャイニーズ・タイペイに粘られ、日本がシュートを決めればチャイニーズ・タイペイも決め返すといった具合に、10点前後のリードを行ったり来たりの時間が続きまます。加えて、タイトなディフェンスが紙一重のところでファウルとなり、チャイニーズ・タイペイにフリースローを許してしまうなど、波に乗れない時間帯もありました。しかし、そういう苦しい状況でも連携の取れたチームディフェンスからボールを奪って速攻を決めるなど、チャイニーズ・タイペイに傾きそうな悪い流れをディフェンスで打開。ゾーンディフェンスなど変化も加え、最終的には39-27とリードを広げて前半を終了しました。
後半、前半に続き高い集中力を見せる日本は、第3クォーター出だしの田中平和選手から始まり、常田亜美選手、岡本美優選手らが限られたチャンスの中で確実に3ポイントシュートを決めていきます。チャイニーズ・タイペイのタイムアウト明け直後には、相手に3ポイントシュートを許したものの、その後は三浦選手から樋口選手への鮮やかな速攻やこの試合両チーム最多の16得点を挙げた三浦選手の3ポイントシュートなどで主導権は渡しません。フリースローからの失点はありましたが、クォーター終盤はチャイニーズ・タイペイに気持ちよくシュートを打たせず、第3クォーターは62-40と、日本が優勢のまま第4クォーターへと突入しました。
迎えた第4クォーターでは184センチの白石弥桜選手やともに178センチの大脇選手、舘山萌菜選手らオールラウンダーたちがドライブなど思い切りの良い攻めを見せます。多彩な攻撃で相手を翻弄すると、コート上に立った選手たちが試合終了まで積極的に攻め、最後は28点差を付けて勝利を収めました。
前日の準々決勝(対タイ)では大勝はしたものの本来のアグレッシブなプレーが鳴りを潜める時間帯があり、試合内容に課題を残した日本。その反省を含めて挑んだこの準決勝では40分間、目指すスタイルをやり切り、決勝へと弾みを付けました。これには指揮を執る大神雄子ヘッドコーチも「数字以上のものを選手が出してくれた瞬間がたくさんあり、みんなの思いが形になったということは間違いなくチームにとっても一つの自信になったと思いますし、成長につながった試合だったと思っています」と振り返りました。
特に大神ヘッドコーチが強調したのがターンオーバーについて。日本は準決勝でのターンオーバーは前半がわずか一つで、後半には6つの計7つ。「選手にも伝えてはいましたが、前の2試合ではもったいないターンオーバーが多くありました。今日はトータルで7つだったことは評価できるのかなと思います。それは、良いスペースを保ち、相手がプレッシャーかけてきたのに対しても、しっかりと1対1でアタックして止まる。あとはシュートは打ち切るといったことに迷いがなかったことが一つの要因ではないかと感じています」と語りました。
これで前回のアジア競技大会に続き2大会連続の決勝進出となった女子日本代表。本日26日(土)に行われる決勝の相手は女子韓国代表となります。女子韓国代表は9月の『FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026』に出場した女子日本代表チームが8月の『三井不動産カップ2026(東京大会)』で対戦した相手でもあり、機動力があるタフなチームです。三井不動産カップやワールドカップからメンバーが大きく変わっておらず、強敵といえますが、その中で大神ヘッドコーチは最終決戦に向けての思いをこのように語りました。
「明確なゲームプランをコーチ陣は選手に出せるように準備をしたいです。ただ、ここまで来たらどっちが強い気持ちを持って戦うかといったところが一番大事だと思っています。私たちは経験もまだ少ないですし、年齢も若いチームです。このチームで一つになって相手に向かっていく、そこは私たちの最大の武器だとも思っています。また、今回のアジア競技大会は自国の名古屋開催ですので、自分たちのホームは自分たちで守るといった思いも強く持って臨みたいと思います。」
「一試合ごとに成長できている、ステップアップできているなということは実感しています。」(木村選手)と、試合を経てチーム力も着実にアップしている女子日本代表。決勝でもこれまでと変わらず、チーム一丸となって28年ぶりの優勝を狙います。
■常田亜美選手
「今日の試合は40分間、『私たちはこういうバスケをするんだ』というのを表現できたと思っています。チーム全体で成長できた試合になりましたし、ファイナルに向けてすごくいい試合ができたのではないかと思っています。私たちのやるバスケはどの相手でも変わらないのですが、リバウンドのところや韓国の選手たちは強い思いで戦ってくると思うので、それに負けずに。自分たちが40分間攻守ともにアグレッシブに戦うことはすごくカギになると思います。」
■三浦舞華選手
「前半からファウルがかさんで苦しい時間帯が多かったのですが、40分間粘り強く戦い続けた結果が勝ちにつながったので良かったです。(個人的に)昨日の準々決勝ではシュートが入らなかったのですが、大神ヘッドコーチや周りのみんなが声を掛けてくれて、特に田中平和選手は「リバウンドに行くからどんどん打って」と言ってくれました。自分の役割はシュートを打ち続けることですが、そういった仲間の言葉が支えになって、今日は思い切り打つことができたと思いますし、その結果少しずつ感覚が戻ってきました。仲間を信じてやり続けることが自分のシュートの成功にもつながりますし、それがチームの勝ちにもつながるので、決勝でもシュートが入っても入らなくても、チームのために打ち続けたいです。」
■田中平和選手
「昨日の試合で、前半を終えてコーチ陣から「自分たちのバスケができていない」と指摘されたことが自分の中では大きく、今日は最初から日本のディフェンスをすることをチーム12人全員が思っていたと思いますし、それが上手くコートで表現できたと思います。(チーム最多の10リバウンドについて)日本はリバウンドが取れないとずっと言われていることもあり、特に私は5番ポジションなので練習から強く意識していました。リバウンドは自分の仕事でもありますし、取り切る人がいればチームのシュートも自然と入ると思うので、カギになるプレーだと考えています。「リバウンドだけは誰にも負けない」という強い気持ちで試合に入ったことが、今日の結果につながったと思います。」
■樋口鈴乃選手
「相手の強度に負けず、出だしからファーストパンチをすることを試合前に確認し、まずはディフェンスから高い強度で入れた点が良かったと思います。ポイントガードとして、ゲームコントロールを最優先に考えていましたが、コーチ陣から『もっと点を取りに行け』と指示があり、意識を少し変えて挑みました。その結果、今日は自分から積極的にシュートを狙う姿勢を出せたのだと思います。ただ、パスとシュートのバランスにはまだ課題が残ります。決勝では、得点もアシストも高いレベルでこなせるガードになれるよう戦いたいと思います。」
