平成24年度ジュニアエリートアカデミー(ビッグマン) 第5回キャンプ開催報告
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2012年11月16日
U-16日本代表候補に選ばれたナナー選手
1on1大会は鶴田選手(右)が優勝
まず、このキャンプ期間中、佐々木 三男ジュニアエリートアカデミープロジェクト長より喜ばしいニュースが届けられました。それは、来年2013年に「第3回FIBA ASIA U-16男子バスケットボール選手権大会」が開催される男子U-16日本代表候補として、ナナーダニエル弾選手(中学3年/191cm)が選出されたのです。
この事業は、今年8月よりJBAの新プロジェクトとして、身長の高い選手を集めて育成を図っています。ここまで、トーステン・ロイブル コーチ(JBAスポーツディレクター)を始め、実績あるゲストコーチやストレングスコーチ、栄養管理士、メンタルトレーナーなど多くのスペシャリストの方々のご尽力により、5回目を迎えたこのキャンプでは見違えるほど動きが良くなってきました。また、選手自身がキャンプで習ったことを、キャンプ後も積極的に課題や復習を行ってきたことが、成果として現れてきています。
「このキャンプに参加できたことがチャンスとなり、U-16日本代表候補に選ばれたことを無駄にせず、しっかり結果を残して次につながるようにしたいです。U-16日本代表では背が一番高いわけではないので、ドリブルもつけないといけません。練習中からなるべく多くドリブルをついたり、センターとは違うポジションのプレイを取り入れるようにしたいです」と、ナナー選手は喜びとともに、しっかりと自覚も芽生えています。ナナー選手は昨年まで陸上部で走り幅跳びや短距離走の選手でした。しかし、腰を怪我したことがきっかけでバスケ部に転向し、まだまだ伸び白が多い選手です。また、この朗報に触発された他の選手たちも、U-16、U-18日本代表を明確に視野に入れ始め、より意欲を持って練習に取り組み、良い形で相乗効果が現れたキャンプとなりました。
■第1日目/11月9日(金)
13:30 バスケットボールスキル(陸川 章コーチ/東海大学ヘッドコーチ)
15:30 フィジカルトレーニング
19:00 プロジェクトアドベンチャー
20:00 スピーチ(※毎日数名の選手が代表し、気付いた点などをみんなの前で発表)
■第2日目/11月10日(土)
6:15 シューティング
8:00 勉強会
9:00 バスケットボールスキル(トーステン・ロイブル コーチ/JBAスポーツディレクター)
11:00 フィジカルトレーニング
13:30 個人練習(トーステン・ロイブル コーチ/JBAスポーツディレクター)
14:00 バスケットボールスキル(トーステン・ロイブル コーチ/JBAスポーツディレクター)
15:40 フィジカルトレーニング
17:00 個人練習(トーステン・ロイブル コーチ/JBAスポーツディレクター)
19:00 フィジカル・栄養講座
20:00 スピーチ
■第3日目/11月11日(日)
6:15 シューティング
8:00 勉強会
9:00 バスケットボールスキル(トーステン・ロイブル コーチ/JBAスポーツディレクター)
11:10 フィジカルトレーニング
12:00 閉講式
第1回目に続き、2度目のゲストコーチとして指導してくださったのは陸川 章コーチ(東海大学)。「ライバルは自分。他の人と比べるのではなく、今日よりも明日の自分がほんの少しでも良いから成長できるように、一生懸命練習に取り組もう」と選手たちと約束し、練習はスタート。前回教わったローポストムーヴからの1on1などの復習から、新たに2on2の中からのポストプレイやフォワードとしてのドライブの仕方などを踏まえたオフェンスと、それに対する守り方を指導していただきました。「前回よりも確実に伸びているから、これからも自信を持って頑張っていこう」と、陸川コーチも選手たちの成長を実感しています。
キャンプも後半を迎え、トーステン・ロイブルコーチによる練習もゲーム形式が増えてきました。オフェンスではドライブ力の向上を促し、それ以上にディフェンスの重要性を説いています。「日本には良いシューターはたくさんいるが、良いディフェンスをする選手は少ない。君らの身長でディフェンスが上手くなれば、将来日本代表になれるチャンスがある」とモチベーションを高めさせながら、ディフェンスのステップや相手をコーナーに追い込むことなどを徹底させました。フルコートでの3on3、4on4の勝ち残りゲームや全選手よる1on1大会を実施。1on1大会はシュートレンジ広く勝ち上がってきた高橋 浩平選手(高校1年/197cm)を抑えた鶴田 美勇士選手(高校1年/195cm)が優勝。
ゲームを行ったことで、パスが上手い選手、シュートが得意な選手、体を張ったプレイをする選手などそれぞれの特徴が現れました。また、練習中では見せたことがないようなプレイをする選手がいたことに対し、「練習とゲームでは明らかに動きが違うことがこの年代では見て取れます。それは指導者にとっても課題となる点であり、その原因はまだ分かりません。練習では集中力を欠く選手も、試合になると教えてもいないようなプレイができてしまいます。もちろん実戦が選手を育てることは確かではありますが、練習中も同じように集中することでさらに良い選手になる可能性があるわけです。コーチとしての課題点も、このキャンプを通じて見極めながら、より良い方法を見つける必要があります」と佐々木プロジェクト長は話していました。
第5回目を終え、ゲーム中に確率良くジャンプシュートを決めていた上山 恭史選手(中学3年/190 cm)は、「これまでは練習メニューがちゃんとできるかが心配で緊張していました。その緊張のせいで体が動くまで遅かったですが、今は慣れてきたことや戻ってからも毎日練習を続けてきたことで、すぐに取り組めるようになりました。これまでもシュートは積極的に打つタイプでしたが、このキャンプでは7号球を使っておりシュートが入りづらくなっていました。ようやく7号球にも慣れてシュートも入ってきました」と感想を述べています。
練習を終え、フィジカル担当小山 孟志トレーナーは、「残るキャンプもあと3回。ここからは競争となる。絶対に上のレベルに行けるという意識を高く持って取り組もう」と、選手たちに発破をかけました。閉講式では、佐々木プロジェクト長より、「みんなの変化が見られる。それは頭で考えて取り組むことで、チャンレンジする心が育ってきています。U-16日本代表候補にナナー選手が選ばれました。これからも良い選手がいれば、どんどん推薦していきます。上を目指して考える力が育ってきているが、まだ目覚めている程度です。もっと明確な目標を持ってチャレンジしていこう」と話し、飛躍的に成長が見られた第5回キャンプは無事に終了しました。
次回は、約1ヶ月後となる12月14日(金)~16日(日)に実施します。
■第5回ジュニアエリートアカデミー(ビッグマン) 指導スタッフ紹介 ※敬称略
【バスケットボールスキル担当】
トーステン・ロイブル(JBAスポーツディレクター)、陸川 章(東海大学)、本永 昌生(通訳)
【心理カウンセリング担当】
土屋 裕睦(大阪体育大学)
【プロジェクトアドベンチャー担当】
長尾 彰(長尾考務店)、中川 綾、飯田 琢郎
【学習支援】
露木、戸塚(トーマス赤羽校講師)
【フィジカル担当】
小山 孟志(公益財団法人日本バスケットボール協会)、吉本 完明(青山学院大学)、宮崎 智之(江戸川大学)
【トレーナー担当】
西村 航(公益財団法人日本バスケットボール協会)、山木 俊彦(日本体育大学)
【栄養指導担当】
小林 唯(公益財団法人日本バスケットボール協会)
【指導スタッフ】
細川、岡田 義弘(日本大学豊山中学校)、古海 五月(公益財団法人日本バスケットボール協会)、末広 朋也(公益財団法人日本バスケットボール協会)
【ジュニアエリートアカデミープロジェクトスタッフ】
佐々木 三男(慶應義塾大学)、村上 佳司(天理大学)、小倉 恭志(境町立境第一中学校)