第26回FIBA ASIA男子バスケットボール選手権大会 兼 2012年ロンドンオリンピックアジア地区予選 大会閉幕
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2011年9月26日
大会ベスト5に選出された#9川村卓也選手
地元・中国の優勝でFIBA ASIA選手権は閉幕
目標としていたベスト4進出を逃し、同時に36年ぶりのオリンピック出場の道が途絶えたハヤブサジャパン 男子日本代表チーム。最終戦は7位を賭けてチャイニーズ・タイペイと対戦。日本ベンチ裏には、はるばる日本から応援に駆け付けてくれたファンや家族、恩師の皆さんが大きな声で応援してくださる中、試合はスタート。
ユニフォームを着ているメンバーが9人しかおらず、さらに試合中に2人が戦線離脱する満身創痍なチャイニーズ・タイペイに対し、日本は#13正中の3Pシュートから幸先良くスタートする。すると、その後も#9川村の3Pシュートや#11網野のダンクシュートなど次々と得点を挙げ、日本ペースで試合が進む。第2ピリオド早々には、#5竹田のシュートで36-10、この試合最大の26点リードを奪ったハヤブサジャパン。しかし、諦めないチャイニーズ・タイペイは、得意とするドライブから攻撃して流れを呼び込み、47-36と11点差に詰め寄られ前半終了。
後半に入ると、チャイニーズ・タイペイは3Pシュートも決まり始め、第3ピリオド残り4分には、54-49と5点差まで迫られます。しかし、日本は#4松井、#13正中の3Pシュート、#10竹内(公)の活躍などで得点を挙げ、最後はしっかり時間を使って試合終了。81-72と9点差で勝利をものにし、今大会の最終順位は7位。目標には届かない結果でしたが、連敗を止め、最終戦を勝利で飾ることができました。
試合後、#13正中岳城選手は、「お互いベストメンバーでは無かったですが、それでも最終戦を勝ちきることができたことは大きかったです。連敗で終わらずに、勝って大会を終えることができて良かったです」と試合を終え、安堵のコメントをしました。
しかしこの試合、勝っているにも関わらず、落ち着かない試合展開だった状況だったことに触れると、「ディフェンスから速攻という展開を大会を通して貫けなかったことで、日本の戦い方がぶれてしまいました。各チームのエース級の選手が集まっていますが、良い場面でボールを渡せず、連続して得点させてあげられないという部分がありました。選手たちはもう少し攻められるのにというフラストレーションを溜めてしまい、タフなシュートを打たせてしまう場面が多かったです。だから、どうしても流れが良く点数では勝っているにも関わらず、こっちがビハインドであるような試合展開になってしまいました。今日も、昨日も、フィリピン戦もそうでした。もっともっと存在感のあるプレイヤーになりたい。韓国の6番の選手のようにチームが生き返るような存在になれるようにしたい。信頼を勝ち取るようなプレイができる選手になりたいし、高い目標ではあるが求め続けていきたいです」と、反省し、さらなる成長に期待したいです。
#10竹内公輔選手は、「怪我人が出たアクシデントはありましたが、控え選手が成長できたと思います。また、自分がやらないといけないという責任感が出たのはスタメンの選手たちでした。しかし、今大会で結果を出すことはできませんでした。2年後のFIBA ASIA選手権へ向けて、この反省を踏まえて取り組んでいかないと何の意味もない大会になってしまいます。反省点を克服してこそ、本当に強くなれるのだと思います」と語りました。
その怪我によりこれからという時に思うようにプレイできなかった#15竹内譲次選手は、「これからという時に怪我をしてしまって、それはすごく悔しいです。怪我をしてもできることをやりたかったですし、それがベンチから声を出すことでした。怪我はした中でも一緒に戦えたと思っています。個人的にはもっと得点を獲れるようになりたいと思いました」と、悔しい気持ちをこう語りました。
キャプテン#11網野友雄選手は、「日本代表選手としては常に準備していくことは大事であり、流れが悪くなった時にいつ呼ばれても、その流れを断ち切るようなプレイをしないといけません。今大会では悪いプレイが続くと、それが乗り移ったかのように周りに影響を及ぼすような状況がありました。そこも断ち切るような精神力はもっと鍛えていかないといけません。正直言って、すごいチャンスのある大会だったと思っていましたので、ものすごく悔しいです。その中でもいろんな経験ができました。この結果も次につなげることができると信じています」と、今大会を振り返りました。
日本戦後に行われた韓国vsフィリピンによる3位決定戦は、接戦の末、70-68で韓国が勝ちきり、2012年ロンドンオリンピック世界最終予選への切符を獲得しました。
そして迎えた決勝戦、中国vsヨルダン戦。立ち上がり、中国が主導権を握り試合を進めましたが、第2ピリオドにヨルダンがゾーンディフェンスから相手のミスを誘い、逆転に成功して前半終了。後半に入ると、地元・中国がファンの声援を味方につけ攻勢に出てますが、リードされても食らいついたヨルダン。残り1分半、ヨルダン#5WRIGHTの3Pシュートが決まり69-69同点。中国は#11 YIがファウルをもらって得たフリースローは1本しか決められず。最後の攻撃はヨルダンでしたがシュートは外れ、割れんばかりの大歓声が起こる中、70-69で中国がチャンピオンに返り咲きました。
表彰式では今大会のベスト5が発表され、SG部門でハヤブサジャパンのエース#9川村卓也選手が選ばれました。MVPには中国#11 YI Jianlian選手が受賞。優勝した中国がロンドンオリンピック出場権を獲得。2位ヨルダン、3位韓国はそれぞれ世界最終予選へ出場し、ロンドンオリンピックへの夢をつなぎます。
11日に及んだFIBA ASIA選手権は幕を閉じました。会場で、そして日本から応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。期待に添えない結果ではありましたが、まだまだ日本代表は続きます。これを糧に邁進できるよう、今後も強化、努力を続けて参ります。
■最終順位
1位:中国(通算9勝0敗)
2位:ヨルダン(通算5勝4敗)
3位:韓国(通算7勝2敗)
4位:フィリピン(通算6勝3敗)
5位:イラン(通算8勝1敗)
6位:レバノン(通算4勝5敗)
7位:日本(通算5勝4敗)
8位:チャイニーズ・タイペイ(通算4勝5敗)
9位:シリア(通算4勝4敗)
10位:アラブ首長国連邦(通算2勝6敗)
11位:マレーシア(通算3勝5敗)
12位:ウズベキスタン(通算1勝7敗)
13位:インドネシア(通算2勝3敗)
14位:インド(通算1勝4敗)
15位:バーレーン(通算1勝4敗)
16位:カタール(通算0勝5敗)
■ベスト5
PG:ヨルダン(JOR)/#10 DAGHLES Osama
SG:日本(JPN)/#9 川村卓也
F:イラン(IRI)/#14 NIKKHAH BAHRAMI Samad
PF:中国(CHN)/#11 YI Jianlian
C:イラン(IRI)/#15 HADADI Hamed