平成26年度3x3男子日本代表チーム 第4次強化合宿開催報告
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2014年5月19日
ゲームに入って直接指導する長谷川 誠氏
最終合宿でアピールを続ける野元 勇志選手(手前)と高久 順選手(奥)
3x3のルール確認から始まった今年度の強化合宿でしたが、第4次まで回を重ねてきたことで試合の流れなど状況を把握しながら、勝つための駆け引きなど本番を想定した練習へと着実に進歩しています。また、3x3強化委員を務める長谷川 誠氏(秋田ノーザンハピネッツ/テクニカルディレクター)は、実際にゲームに入って指導していただき、さらに質を高めていました。
金澤コーチに現在までの完成度を伺ったところ、「70%」と言います。「最後まで時間を有効活用しながら精度を高めて行き、大会に入ってからも成長していきながら100%以上を目指します。日本の戦い方は定まりつつあります。あとは細かい部分を詰めて行くだけ。最後まで強化し、大会中も戦いながら成長し続けていきます」。
10分間しかない3x3は、どんどん状況が変化するスポーツです。それゆえに選手たちの状況判断が大事。野元 勇志選手 (UNDERDOG)は、「10分間の中で勝負どころとなる場面が必ず出てきますので、そこがシュートなのか、リバウンドなのか、ディフェンスなのかを見極められるアンテナを張り続けて打開することが大事です」と、対応策を話してくれました。能代工業高校時代は全国を制し、リンク栃木ブレックスでのプレイ経験があり、今は関東実業団リーグのプレス工業でも活躍する高久選手。様々なカテゴリーを経験したことで、「選手交代が一番難しい」と話しています。
「21点を先取したチームが勝ち、7回目のファウルから2フリースローが与えられるルールですので、本当に状況判断が大事です。そして、相手や試合の流れにアジャストさせるためにもどのメンバーがベストなのかを見極める必要があります。コーチはそばにいられるとは聞いてはいますが、実際には選手自身がマネジメントしなければならず、選手を変えることや変わる勇気を持つのは正直なかなか難しいことです。しっかり状況判断をして、よりベストなメンバーを出すことが大事になります。コーチの指示を仰いでいる間の1~2回の攻撃で状況が変わってくると思うので、状況を見極めながら瞬時に選手自身が判断しなければなりません」。
ロシア・モスクワで開催される「第2回FIBA 3x3男子バスケットボール世界選手権大会」は、6月5日(木)に開幕を迎えます。すでに組み合わせが行われ、日本の予選ラウンドは「プールD」(スロベニア、セルビア、クロアチア、インドネシア、中国)に決まりました。各4つのプールから上位4チームが決勝トーナメントへ進出。目標である世界ベスト8を達成するには、決勝トーナメントの初戦を勝たねばなりません。
日本が世界で勝つためのベースとなるのは、粘り強いディフェンス。「日本のディフェンスは世界に通用するという自信があります」と言う高久選手。野元選手は、足りない点として「コートに出ている3人はもちろんですが、4人目の交代選手も含めた全員が確実に決めきるシュート力が勝敗を左右すると思っています。4人全員がシュートを決めきることができれば、確実にベスト8入りできるし、それ以上勝ち進んでトップを狙えると思っています」と話していました。
男子3x3日本代表合宿では、常にフィジカル強くぶつかり合い、そのためコート上では言い争いや小競り合いもありました。しかしそれは、全員が本気で日本代表を目指していたという証でもあります。この合宿に参加できることが「楽しい」と、選手たちは口を揃えて話していました。ロシアに行けるのは4人に限られますが、日本代表候補として選手たちが切磋琢磨したことこそが、始まったばかりの3x3の歴史を作り始めています。
次回、5月24日(土)に国内での最後となる第5次強化合宿を行い、その後6月1日よりロシアへと向かいます。