平成25年度女子U-19日本代表チーム 第10回FIBA U-19女子バスケットボール世界選手権大会より帰国
<-php echo date("Y年m月d日",strtotime($news_info.post_date));?>
2013年7月30日
笑顔で帰国した女子U-19日本代表チーム
初の世界選手権で指揮を執った一色ヘッドコーチは確実性が大事と反省点を挙げた
「欲を言えば切りがないですが、もう1、2試合は勝ちたかったというのが本音です」と話す一色 建志ヘッドコーチ。初めて世界の舞台で指揮を執った一色ヘッドコーチは、「勝ちきれなかったのはあとほんの少しところの差です。リバウンド、スクリーン、パワー、シュートなど、本当にちょっとしたあと一つのプレイなのですが、それが難しいところでもあります。世界との差を埋めるためにも、やはり確実性が大事です」と大会を終えた感想を述べました。
通算9試合を行い、3勝6敗。藤岡 麻菜美キャプテン(筑波大学 2年)も、「良いところまで戦えていますが最後のあと一歩、競った時のルーズボールやリバウンドでやられた印象があったので、メンタルの部分でもっと強く意識して頑張ろう、と選手同士で話しました」と言います。開幕2連敗し、2次ラウンド進出まで後がない状況。ロッカールームで落ち込んでいたチームは、「早生まれの先輩方が前向きな声がけをしてくれたので、次に向かって頑張ろうという雰囲気になりました。落ち込んでいる時もみんなで声を掛け合い、支え合っていて、すごく良いチームだな、と感じました」と、田村 未来選手(早稲田大学 1年)が立ち直ったきっかけを話してくれました。そして迎えたアルゼンチン戦は76-68で勝利し、2次ラウンド進出が決定。「最初のスペイン戦はガードのパスミスなどがあり、合わないプレイもあり少しギクシャクしていましたが、試合を重ねる度に少しずつ良くなっていきました」と一色ヘッドコーチが話すように、初勝利を挙げたチームは息を吹き返します。
2次ラウンドでセルビアやロシアというヨーロッパの強豪チームを相手に連勝できたことで、決勝トーナメント進出を果たした女子U-19日本代表。予選ラウンドまで得点ランキング1位に立っていた河村 美幸選手(シャンソン化粧品 シャンソンVマジック)は、「あまり相手の大きさを意識せずに積極的に攻めたことが得点につなげられました」と話しています。特にセルビアは大会前の遠征で2試合行い、1度も勝てなかった相手。河村選手にそのことを聞くと、「遠征でのセルビアはベストメンバーでは無かったにも関わらず勝てませんでした。でも、日本もその時はまだまだチームとしてはまとまりきれていなかった部分があり、大会に入ってから試合を重ねていくうちにまとまっていきました。2次ラウンドではうまく噛み合ってきたことで、勝つことができたと思います」と振り返ります。準々決勝では5連覇を達成した今大会の優勝チームであるアメリカに67-108で敗れ、5-8位順位決定戦へと回ります。しかし、「最後の順位決定戦では、選手たちの体力は消耗してしまっていました」と一色ヘッドコーチが話すように、高さやフィジカルが上回る大きな相手との連戦による疲労は隠せず、世界との戦いはそれほど激しいということが伝わってきました。
平均5.9本で田村選手はアシスト世界No.1に輝きました。「周りの選手が良いところで合わせてくれるので、すごくパスが通しやすかったです。センターの河村選手とは同じ部屋だったのですが、夜はいつも試合のビデオを見てお互いの意見を出し合い、それが試合でもイメージ通りできていました」と、成功秘話を語ってくれた田村選手。
逆に「不完全燃焼です」と言う藤岡キャプテンは、もともと少し痛みがあった腰が、初戦スペイン戦でさらに痛みが出てしまいプレイタイムが限られ、大会前に対戦したいと話していたアメリカ戦もベンチで見ることになってしまいました。「最後のアンダーカテゴリーであり、素晴らしい世界の舞台でもあるので無理してでもプレイしたい気持ちと、チームに迷惑をかけられないという思いが葛藤していましたが仕方ありません」。しかし、この悔しさをバネに「また日の丸を背負って戦えるように、所属チームに戻って、リーグ戦へ向かって努力していきます」と前を向いています。
世界を相手にインサイドでも負けていなかった183cmの河村選手は、これから新天地となるWJBLでプレイします。「大きさには慣れたところはありますが、WJBLのセンタープレイヤーは技術もありますのでしっかり対応できるようにしたいです。サマーキャンプでデビューできなかったので、シーズンが始まるまでにさらにレベルアップして披露できるように頑張ります」。この経験を糧に所属チームに戻った選手たちはさらに成長し、WJBLや大学リーグでその姿を見せてくれるはずです。そして、再びハヤブサジャパン 女子日本代表チームへ戻ってくることに期待しています。