FIBA ASIA 3x3選手権大会&FIBA ASIA 3x3 U-18選手権大会出場 3x3男子日本代表候補選手 第1次セレクション開催報告
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2013年3月18日
斎藤選手(左)を抜きにかかる濱崎選手
最年少14歳で参加した藤原選手
3x3男子日本代表は、より多くの競技者に門戸を広げるために一般公募を行い、14歳から34歳まで約40名が参加。セレクション内容は、ダッシュやドリブル、シュートドリルでフィジカルとスキルを確認した後、3x3ルールの説明を踏まえ、ゲームにてそれぞれの持ち味を発揮してもらいました。
3x3は5分×2本の10分間(公式大会は10分×1本)で行われ、時間内にどちらかが先に21点を挙げた場合、その時点で勝利が決定しゲームは終了します。また、オフェンス時のショットクロックは12秒。攻守交代した時点からカウントは始まり、オフェンスは一度3Pシュートエリアまでボールを戻してからゴールを目指すため、よりスピーディーな展開が求められます。得点は通常の3Pシュートエリア内が1点、3Pシュートは2点。そして、今大会に採用されるボールは全てのカテゴリーにおいて6号球となることが発表され、参加者からはどよめきが起こりました。
ルールを確認しながらゲームをし、そして日本代表へ向けて持てる力をアピールをした参加者たち。北海道から参加した中学3年生の濱崎 太希選手は、「U-18日本代表のセレクションなので高校生を相手にするのかと思ったら、大人ばかりで驚きましたし、体の当たりが強かったです。でも、せっかくのチャンスでしたので、思いっきってやれましたし、自分なりのプレイは出せたと思います」と感想を述べ、感覚に慣れた後半は大人たちの間を縫って果敢にドライブからシュートを決めていました。
最年長参加者のうちの一人である斎藤 卓選手は、「今後は本格的にコーチ業に専念したく、そのためにもトップレベルのバスケットを体感することで経験値も上がるので、これが最後のチャンスと思い受けました」というきっかけでセレクションに参加。「昨年、フランスでストリートボールの大会に出場して感じたのは、1on1で外国人に絶対に勝てないと思いました。ただ、3x3はハーフコートでありスペースが限られている分、ピック&ロールを使いながら、アウトサイドからのシュートは倍となる2点を使った方が有効的です。スペースを使ってディフェンスを後手に回して、外からシュートを狙うのが日本のカギになると思います。また、ディフェンスではなるべく相手が攻める形になる前に時間を多く使わせることが大事。ボールが3Pシュートエリアの外に出る前にプレッシャーをかけたり、なるべく高い位置にボールをチェイスさせたりして、5秒でも費やせれば、ワンプレイしかできず必ずタフショットになります」と話すように、すぐさまルールを把握し、ゲームの流れを読む経験値という長所を生かしてアピール。
参加者の中には、FIBAが昨夏世界各地で行った3x3ワールドツアーに出場経験を持つ選手もいます。ウラジオストックで行われた3x3大会に実際に出場した海老原 奨選手は、「日本人の弱さから言うとサイズで負けてしまいます。3人のうちの2人が2mを越えており、ガードの選手でさえも190cm台で僕(191cm)と身長が変わらないのが世界の相手です。なので、ゴール下での1点というのはどうしてもやられてしまいます。日本人が勝てるスピードを生かして、ドライブからキックアウトしながら外からのシュートを狙うことはできます。3x3は通常の3Pシュートは2点になり、倍の得点を挙げられます。相手にゴール下でやられても、外から効率よく2点を決めれば勝機も見えます。そこが日本選手のアドバンテージになることは確実です」と、経験を踏まえて振り返ります。また、「外国人選手と対戦することや、実際の本番での試合を想定しながらやらないといけないと思っていました。今日のセレクションに参加した日本人に勝つだけではなく、本番でどういうプレイができるかを全員が意識して行くことが日本代表として大事です」と、すでに世界を経験したことで芽生えた高い意識を持って挑んでいます。
今回のセレクションメニューを仕切り、アドバイザリーとして参加された岡田 卓也コーチは、「オリンピックを目指す3x3であり、今後は国内大会も整備されてきます。ぜひ、今、転がっているチャンスを掴んでください。3x3で世界大会や正式種目となってオリンピックに出場したら、現在の(5on5の)日本代表選手たちがどう思うかを考え、意識を高く持って、今後もやっていって欲しいです」と参加者に向けて話し、第1次セレクションは終了しました。
このセレクションの結果、またJBAとして推薦する選手を踏まえながら、第2次~第3次セレクションを行いながら強化を図り、本番へ向けてチームをつくっていきます。