平成24年度 U-15男子トップエンデバー開催報告
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2012年12月5日
平成24年度U-15男子トップエンデバーには30名の選手が参加し、2泊3日で合宿を行なった
ロイブルコーチの説明を聞く選手たち
2泊3日の開催期間中、前半はロイブルコーチが、後半はこれまで通り小池 一元コーチングスタッフの指導による練習を行いました。ロイブルコーチは、「この年代の選手たちは、1.コーディネーション、2.パッシング、3.1on1ディフェンスと、この3つが弱い点です」と指摘しています。それを補うために、初日はディフェンス練習からスタート。オフェンスが最も攻めやすいゴールに沿った縦のラインを「ノーボールエリア(NBA)」と呼び、このエリアを重点的に守るための1on1ディフェンスを指導しました。2日目の午前中は、日本のバスケットボールに欠かせないスピードアップのためにも、ボールの動きが重要ということで、パッシングドリルを行いました。
「これまで足の使い方はあまり習ったことがなかったので、自分にとってとてもためになりました」と酒井 達也選手(福岡県・福岡市立西福岡中学校 3年)が感想を話すように、ピボットもまた、「スピードアップに欠かさない点」とロイブルコーチは話し、以下のように説明しています。
「ピボットはフロア上でスピードを出すことに使えます。スピードをいかにコート上で表現できるか、ピボットはひとつのゲームのペースをあげるにも重要な要素です。それとともにパスも大切です。コーチがペースアップと言うと走ることだけを指す場合が多いです。もちろん走ることは重要ですが、フットワークを使った細かな動きができることと、ボールの動かすパスもまた重要であり、それがペースアップにつながります」。
合わせて、各練習がコーディネーションドリル(体力や機動力など体の動きの面とバスケットボール技術の差を埋めるためのドリル)となり、技術を吸収しやすいU-15男子トップエンデバー選手たちの体に染みこませました。
小池コーチングスタッフの練習テーマは「ビジョンとスペース」。フロアバランスを保ちながらも広いビジョンを持ち、そしてノーマークを作るためのスペースの取り方を重視した練習を行いました。課題となっている点ではありますが難しい練習でもあり、2日目の午後の練習時間では足りず、急きょ夕食後に追加練習を行い、時間をかけて取り組みました。小池コーチングスタッフは、「頭で理解したことをコートで表現することがまだ不十分です。バスケットはやはり習慣のスポーツですので、正しいドリルやスキルを反復して練習していかないといけません。これは自転車や水泳と同じように大きくなってから身につけるには困難なものがあります。それと同じでこの年代に多くの経験を積ませることで能力を高められると思います」と話すように、選手たちへ期待を込めて、高いレベルの要求を課したわけです。
今回よりロイブルコーチ、小池コーチングスタッフの2人体制で行われ練習について小倉 恭志スーパーバイザーは、「ロイブルコーチが入ったことにより、選手たちにとっても刺激になっています。このジュニア世代に取っつきやすいようにファンダメンタルを教えてくれています。また、小池コーチングスタッフとともに、事前に練習内容をすり合わせていますので、スムーズに練習もできていました。エンデバーは基礎技術を上げることを目的としており、ここで習ったことを選手たちは持ち帰って、継続してもらわなければ意味がありません。これから先、いろんなことにチャレンジできるように意識改革していくこともひとつの目的です」と新たにスタートしたトップエンデバーの感想を述べました。
2009年より「FIBA ASIA U-16バスケットボール選手権大会」ができたことにより、中学生も容易に日本代表を意識することができています。今回参加した横地 夏樹選手(埼玉県・上尾市立大石中学校 3年)は「男子U-16日本代表メンバーは僕と同じ年代ですので、自分も入るために努力してどんどんアピールしていきたいです」と話し、エンデバー初日に行われたミーティングでは選手たちから「日本代表になりたい」と明確な答えが返ってきました。トップエンデバーを通じて日本代表につなげるために、寺嶋 良選手(東京都・世田谷区立梅ヶ丘中学校 3年)は、「足りない部分がいっぱいあるので、そこを強くしながらも、良い部分をもっと伸ばしていきたいです」と意気込みを話しています。
ロイブルコーチが加わり、育成から強化まで一貫したつながりができた今回のトップエンデバー合宿。小池コーチングスタッフは「スタートしたばかりですので、今後のU-13ブロックエンデバーから各所に広まってくれれば良いと思っています。これまでの経験から、指導方法が1~2年ですぐに広まるとは思っていません。今回のこの試みも継続的に5年続けて、ようやく日本中に広がって行くと感じています。できるだけ多くの方に知ってもらいたいと思います」。参加選手がこの合宿で習ったことを継続的に努力していくことで、全国にその技術が伝わります。今後の活躍、そしてU-16、U-18日本代表に選考されることを期待しています。