第4回FIBA ASIAカップ 予選ラウンド第4戦 日本はイランに65-71で敗れ、グループB2位で決勝トーナメントへ
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2012年9月19日
バウンドパスを通す#12桜木 ジェイアール選手
イランのエース#14ニークバハラミ選手を守る#10竹内 公輔選手
試合前、ティップオフに向かう#12桜木 ジェイアール選手の、足首まである長いパワータイツが審判に指摘され、着替えるよう指示があり、代わりに#7市岡ショーン(ヒンクリー)選手が入るアクシデントがありました。イランにオフェンスリバウンドから先制されますが、ショーン選手も負けずにリバウンドでつなぎ、ほどなく着替えた#12桜木選手が戻り、日本は仕切り直します。#9栗原 貴宏選手をはじめ、#14BAHRAMI選手に対してしっかりプレッシャーをかけ、イランに思うように攻めさせません。しかし日本も、積極的に仕掛けるもミスからターンオーバーとなり得点が伸びず、開始5分を過ぎて6-6とこれまでの3試合と違ってロースコアな展開。これもひとつの作戦であり、「ディフェンスのバスケットになってしまいましたが、イランを相手にはこうしなければ勝ちようがない」と、鈴木 貴美一ヘッドコーチは話します。#11桜井 良太選手がドライブを仕掛け得点が動くと、今大会は交代直後のシュートを確率良く決める#5田中 大貴選手がこの試合でもすぐさま3Pシュートを決め、第1ピリオドを終えて17-13と抜け出します。さらに#12桜木選手が起点となり、その周りを走り込む#4古川 孝敏選手、#5田中選手、#10竹内 公輔選手へと次々とアシストを決めたことで得点が伸び、35-25と10点差として前半が終了。
これまでのイランの試合を見ても、前半リードを許し、後半に巻き返す試合展開が多いです。「#14BAHRAMI選手を徹底的に抑えるという作戦が前半はうまくいきました。しかし後半は、その#14BAHRAMI選手がパスを選択し始めたらイランのオフェンスがスムーズになって、#14BAHRAMI選手自身も生きてきて、そこを僕らが対応しきれませんでした」と、#10竹内選手が振り返るように、第3ピリオド終盤に#14BAHRAMI選手が2連続3Pシュートを決め、点差を縮められます。最終ピリオド開始3分15秒、ここでも#14BAHRAMI選手がシュートを決め、54-55とイランに逆転されます。さらに#11ESLAMIEH選手の3Pシュート、#12KARDOUSTPOUSTINSARAEI選手にはオフェンスリバウンドをそのままダンクでねじ込まれ、54-60とリードを広げられた日本はタイムアウトを要求します。その後、#14金丸 晃輔選手の3Pシュート、#10竹内選手がオフェンスリバウンドでつなぎ#11桜井選手の3Pシュートで食らいつきましたが、しっかり守りきったと思ったショットクロック24秒終了間際に#5DAVOUDICHEGANI選手の3Pシュートを決められ、65-69。ファウルゲームに持ち込みましたが、時間がなくなり65-71で敗れました。
試合を終え、鈴木ヘッドコーチは「戦術的には選手たちはうまくやってくれました。出だしからずっと理想的なディフェンスができました。日本はサイズがなく、リバウンドが弱い分、ミスを無くして補われなければいけないのですが、今日は肝心なところでターンオーバーをしたり、自分たちのウィークポイントとアウトサイドシュートを最後の最後に決められてしまいました。また、相手との駆け引きの部分で煽られてミスした場面もありましたが、そこら辺をしっかりと改善できれば、もっともっとチーム力は上がってくると思います。オリンピックや世界選手権を経験しているイランを相手にも、もう少しのところまできていると感じています」と課題点を挙げながらも、成長する選手たちを労い、そして手応えを感じていました。
「積極的にシュートを打って、決めていこうという姿勢は見せましたが、あと一歩足りなかったというのが正直なところです。これまで4試合を戦い、チームは変わることなくコンスタントに力を発揮できています。あとはもう少し落ち着いてプレイすることが大事です。決勝トーナメントへ向けて、みんなでより走って、より得点を獲って、より激しくディフェンスすることが大切になります」と話した#12桜木選手。この試合では、相手の裏をかくバウンドパスやノールックパスなどチーム最多となる5本のアシストを決めて、観客を魅了。選手たちからも、「パスが上手い」という声を多く聞きます。
■第5日目(9月18日) 試合結果
○中国 106-46 マカオ●
○レバノン 84-49 ウズベキスタン●
●カタール 73-75 チャイニーズ・タイペイ○
○イラン 71-65 日本●
予選ラウンドを終え、日本は3勝1敗でグループB 2位通過となりました。準々決勝の相手は中国です。昨年のFIBA ASIA選手権での優勝チームであり、ロンドンオリンピックにも出場した強豪中国。しかし、今回の来日メンバーは22歳以下の若いチームであり、予選ラウンドではレバノンに20点差をつけられて敗れ、3位通過。さらに、近年においては、一軍以外の中国との対戦では、日本は負けていません。ハヤブサジャパンの一つ目の目標であるベスト4に向け、しっかりと勝って目標達成を目指します。そして、次の目標であるFIBA ASIAカップ制覇へとステップアップできるよう、全力で戦います。
■予選ラウンド 最終順位
[グループA]
1位:レバノン 2位:フィリピン 3位:中国 4位:ウズベキスタン
[グループB]
1位:イラン 2位:日本 3位:チャイニーズ・タイペイ 4位:カタール
■第6日目(9月19日) 休息日
■第7日目(9月20日) 準々決勝・試合日程
11:30~ イラン vs ウズベキスタン
14:00~ フィリピン vs チャイニーズ・タイペイ
16:30~ レバノン vs カタール
19:00~ 日本 vs 中国