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3×3女子日本代表「FIBA 3×3アジアカップ2025」選考合宿レポート「同じバスケであり、ずっと続けて来て良かったな」高橋芙由子選手
2025年3月3日

名門校出身の仲間たちと刺激し合う高橋芙由子選手

日本一に輝いたboldiiiesの野口佑季選手
3×3女子日本代表は2月28日(金)〜3月2日(日)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて「FIBA 3×3アジアカップ2025」へ向けた選考合宿を実施。2月に開催した「第10回 3×3日本選手権大会」をはじめ、国内外3×3大会に参戦してポイントを稼ぐ、FIBAランキングのトップ選手を中心に16名を招集しました。
伊集南コーチは日本の強みとして、「2ポイントシュート」「リムアタック」「プレースピード」の3つを掲げ、長所を伸ばします。反面、「トランジションディフェンス」の向上も求め、強化を図りました。3日間の合宿中、4回の練習を行いましたが、そのうち3回はスクリメージ。3×3を主戦場とし、この種目を熟知する選手たちは実戦の中で課題を見出し、そして解決に勤しみます。
第10回 3×3日本選手権大会で日本一に輝いたboldiiiesから大橋実奈選手、浅羽麻子選手、野口佑季選手の3人が参加。野口選手は、「いろんなチームに呼ばれて助っ人のような感じで試合に出てきました」というのが3×3をはじめたきっかけ。5年の月日が経ち、対戦相手として見てきた選手たちと「一緒にバスケがしたい」と強く思い、その願いが叶ったのがboldiiiesです。長い手足を駆使し、第10回 3×3日本選手権大会ではディフェンスで日本一に貢献。千葉経済大学附属高校出身の野口選手は、恩師である「池端(直樹)先生からディフェンスはすごく教え込まれたので、それを強みにしてきました」と自信を持って日本代表を目指します。
FIBAランキングで国内トップに立つのは、トヨタ自動車アンテロープスの桂葵選手(Düsseldorf ZOOS)であり、国際大会へ出場してきたWリーグの選手たちが上位を占めています。その中において、同6位の高橋芙由子選手(FLOWLISH GUNMA)が参加メンバーの中で最高位。これまでも3×3女子日本代表の対戦相手として何度も強力してくれた高橋選手ですが、日本代表ウェアを着て合宿に参加するのは初となります。いろんなチームから集まった選手たちと「一緒にバスケができるのは楽しく、新鮮です。また、自分自身のプレーを出すことが難しい環境でもあり、少しずつアジャストして行っている状況でした。3×3に専念してきた選手たちが、この合宿に招集されたことは素直にうれしいです」とプライドを見せます。
初の日本代表入りを目指す高橋選手ですが、FIBA 3×3ウィメンズシリーズなど様々な国際大会への出場経験があります。数々の3×3大会に出場してポイントを稼ぐことが、総じて日本のランキングを引き上げる力になります。「今までは5人制の選手が日本代表として国際大会に出ていましたが、普段から3×3をプレーしているからこそ伝えられる魅力もあると思います。自分たちが世界で戦うことが、この先の3×3を目指す育成年代の子どもたちにとっても良い影響を与えたいです」と高橋選手は熱い思いで3×3を引っ張っています。
高橋選手は元々5人制バスケでその力を発揮し、桜花学園〜白鷗大学と名門校出身。林咲希選手(富士通レッドウェーブ)はインカレ初優勝した白鷗大学の同期であり、桜花学園の同世代から多くの日本代表を輩出してきました。学生時代の仲間たちとは今も連絡を取り合い、「刺激を受ける部分があり、日本を背負って戦うことはすごく責任のあることです」と同じように覚悟を持って臨んでいます。学生時代は「主力ではなかった」という高橋選手ですが、5人制バスケから3×3に専念した今、「種目は違いますが同じバスケであり、ずっと続けて来て良かったなとすごく思っています」と今合宿に参加できたことを噛み締め、仲間たちに肩を並べるために持てる力を存分に発揮しました。
3×3に専念する選手たちは、合宿を終えた月曜日から仕事や学校がはじまり、バスケと両立しています。練習場が確保されているわけではなく、協力し合いながら活動場所を転々とする選手も少なくありません。体育館を自由に使えたこの3日間は、「こんなにバスケに没頭できることが、普段は仕事や家のことなどいろんなことがあるので、本当に素晴らしい環境でした」と野口選手は感想を述べます。選手たちは練習が終わっても体育館から離れることなく、夜遅くまでバスケを楽しんでいました。
それぞれのレベルは遜色なく、4人のチームワークやケミストリーが重要な3×3。伊集コーチは技術とともに、「人として良いエネルギーを持ち、良いキャラクターも持っていて、当然リーダーシップを発揮できる人を求めている」と最初のミーティングで選手たちに伝え、これから最高のメンバーを選出していきます。
【FIBA 3×3 アジアカップ 2025 大会概要】
大会名称:FIBA 3×3 Asia Cup 2025 (FIBA 3×3 アジアカップ 2025)
日時:2025年3月26日(水)〜30日(日)
場所:シンガポール
予選プール
男子/プールC:日本(15)、オーストラリア(35)、予選C 1位
女子/プールC:日本(14)、シンガポール(19)、予選C1位
※上位2チームが決勝トーナメント進出
※()内の数字はFIBAランキング ※2月24日現在
「FIBA 3×3 アジアカップ 2025」はアジアNo.1を決める大会。今年6月23日からモンゴル・ウランバートルにて開催される「FIBA 3×3ワールドカップ2025」へ日本は男女とも出場が決まっています。