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女子U19日本代表: 第1次強化合宿開催「世界では小さいことが長所になるようなバスケットができるようにしたい」梅木千夏選手
2019年3月14日
昨年のFIBA U18 女子アジア選手権ではスピードが通用し、自信を得た梅木千夏選手
FIBA U17女子ワールドカップとWリーグの経験を生かしてアピールする野口さくら選手
昨年の「FIBA U18 女子アジア選手権大会2018」でアジア2位となり、「FIBA U19 女子ワールドカップ2019」(2019年7月20日(土)〜28日(日)/タイ・バンコク)への出場を決めた女子U19日本代表チームが始動。3月11日(月)〜13日(水)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第1次強化合宿を実施しました。
「良い選手ばかりなので悩みます。できれば、この17人全員で大会に行きたいくらいです」と萩原美樹子ヘッドコーチが言うほど粒ぞろいな候補選手たち。世界4位となった前回大会は赤穂ひまわり選手(デンソーアイリス)や梅沢カディシャ樹奈選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)、馬瓜ステファニー選手(トヨタ自動車 アンテロープス)ら昨年の女子日本代表に名を連ねた逸材が揃っていました。今年のメンバーも平均174.2cmで前回と遜色なく、サイズあるペリメーター陣が魅力です。
多く選手がすでに国際試合を経験しているのも大きなメリットです。FIBA U18 女子アジア選手権の準決勝でオーストラリアを90-77で倒したのは大きな自信となりました。竹原 レイラ選手 (三菱電機 コアラーズ)は女子日本代表として、「第18回アジア競技大会」に出場。さらに、マッカーサー マヤ ソフィア選手 (ダナ・ヒルズ高校3年)と野口 さくら選手 (シャンソン化粧品シャンソンVマジック / 安城学園高校3年)、林 未紗選手 (福井県立足羽高校3年)は「FIBA 女子U17ワールドカップ2018」に出場し、一足早く世界と戦っています。「彼女たちの経験値は大きいです。今合宿中もコンタクトしなければいけない部分や、過去の大会で相手にやられたことを言えばすぐに理解し対応してくれます」と萩原ヘッドコーチの意図を把握してくれる分、さらに先の強化へ進むことができます。
FIBA U18 女子アジア選手権はケガのために選考から漏れた野口選手でしたが、「FIBA U17 女子ワールドカップに出場し、世界を相手に戦った経験を生かしていきたいですし、それができるのも経験した私たちしかいないと思っています」と再び得たチャンスに意欲的です。アーリーエントリーでWリーグも経験し、「コートに立ってみて分かったのは、体の当たりが全然違いました。また、個人技やチーム力の大事さを感じています。今までとは違う視線でバスケットを見ていかなければならないです」と話すように、意識を高く持ってアピールをしていました。
FIBA U18 女子アジア選手権に出場した梅木 千夏選手 (聖カタリナ学園高校3年)は、「高いレベルの相手と試合したのがはじめての経験であり、すごく楽しかったです」と目を輝かせています。「最初はこの身長では通用しないかな、自分でも大丈夫なのかなという不安がたくさんありました。でも、大会がはじまると得点を取ることができたり、自分のスピードで相手のディフェンスを崩して周りを生かすこともできました。そこは自信になっています」と思い切ったプレーで平均11.6点、3アシストと活躍。さらなる世界のレベルを体感するためにも、「昨年3月にアメリカ遠征をしたときもレベルが高い相手でしたが、今のままではまだ戦えないなと感じています。もっとスキルを身につけたりスピードを生かしながら、世界では小さいことが長所になるようなバスケットができるようにしたいと思っています」。
仲が良い女子U19日本代表候補選手たちですが、17名のうちFIBA 女子 U19 ワールドカップの舞台に立てるのは12名だけ。野口選手は「ライバル心を持ってコート上では戦っていかなければいけないとは思いますが、その中でも仲間という意識を忘れずにお互いに声を掛け合っていきたいです」、梅木選手も「コートの中ではみんながライバルであり、気持ちで負けないようにしたいです。大きい選手が多く、そこでハンディがあるため、他の選手よりも何倍も練習して絶対に負けたくないです」とそれぞれ話しています。最強のチームを作り、前回大会を超えるメダル獲得へ向け、練習中から激しい競争がはじまっています。