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2019年度 U15 ナショナル育成センター (男子) 第2回キャンプ 開催報告

2020年1月10日

ボール 2 つを利用したコーディネーショントレーニングに取り組む

第 1 回キャンプで学んだことを難度を上げて繰り返し、レベルアップを図る

 12月13日 (金) ~15日 (日) までの 3 日間、味の素ナショナルトレーニングセンター (東京都北区) で「2019年度 U15 ナショナル育成センター」の男子第 2 回キャンプが開催されました。同キャンプは10月に発生した台風19号の影響により日程順延となったため、第 3 回キャンプが中止となり、今回が最終回となります。今回のキャンプは前回の30名から20名に絞られて行われました。指導に当たるトステン・ロイブルコーチは「非常に難しいセレクトでした」と認める一方で、キャンプを終えたあとには「その20名で行ってみて、すごくレベルアップしたキャンプを行うことができました」と手応えを感じていました。

 練習は第 1 回キャンプで取り組んだのと同様に、コーディネーショントレーニングを取り入れたファンダメンタルの向上と、チーム戦術の基本となるオートマティックの動きを行いました。もちろん第 1 回とまったく同じではなく、ファンダメンタルでは 3 つのボールを使ったドリブルドリルや、チーム戦術でも 2 メンサイド、3 メンサイド、オフボールマンの動きなど、様々な形が組み合わさっていきました。

「今年度は残念なことに 2 回しかキャンプを行えないことになったので、そのなかで少しでもクオリティーを上げたものにしようと、前回やったものをより複雑にしていくことで、クオリティーをあげることにしました。新しいものを取り入れるより、前回やったものを積み上げていくほうが選手たちのためにもいいだろうと考えたからです。選手たちの反応も素晴らしかったと思います」

 ロイブルコーチ同様、選手たちも 2 回のキャンプで一定の手応えを感じているようでした。
 鍋田憲伸選手 (静岡・静岡学園中学校 3 年) は昨年度の U14 ナショナル育成センターにも参加しましたが、今年は全体的なサイズが上がり、そのなかでガードとしてどうプレーするかを学びたいと、このキャンプに応募してきました。自チームでもポイントガードのような役割をしているということですが、攻撃の主な形は 1 対 1 が多いそうです。
「キャンプではテーブス流河選手など、いいガードがたくさんいて自分はまだまだ未熟だと感じましたが、ピック & ダイブを使う練習で、ピックをかけた後の判断基準などを教わって、すごく勉強になりました。それをこれからもっともっと学びたいと思いました」

 野崎稜太選手 (大阪・堺市立若松台中学校 3 年) もまた、昨年度の U14 ナショナル育成センターを経験した選手です。しかし、このキャンプでは「190cm の選手が外から軽く 3 ポイントシュートを決めたり、そこからドライブをしてコンタクトをしながらパワーショットを決めるなど、全国のトップレベルを感じることができました」と振り返ります。
 それでも野崎選手は自分のテーマを持って臨んだと言います。
「自分は身長が小さいので (177cm ) シュート力をつけなければいけないと思っていました。このキャンプでもシューティングにはこだわりを持って取り組みました。またディフェンスも、小さいからこそ泥臭く、アグレッシブなディフェンスをやろうと心がけました。そこはしっかり取り組めましたし、これからも課題にしていきたいと思っています」

 彼らのこうした前向きさが、彼らをさらに成長させていきます。

 ロイブルコーチはこう言います。
「これは彼らにも伝えたことですが、このキャンプだけでグーッと伸びることは難しいから、ここで覚えたことを日々の練習で取り組み続けることが重要です。セルフデベロップメント――つまり自分で自分を育成していくことが重要なんです」
 キャンプで得た学びをいかに生かすか。そこに今年度の U15 ナショナル育成センターに参加した全選手の未来はかかっているわけです。



※キャンプの様子は、フォトギャラリーをご参照ください。