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2019年度 U15 ナショナル育成センター (男子) 第1回キャンプ 開催報告

2019年12月25日

ロイブルコーチ (写真右端) の指導に注目する選手たち

ピック&ロールを活かしたプレーに挑む

 11月29日 (金) ~12月 1 日 (日) の 3 日間、味の素ナショナルトレーニングセンター (東京都北区) において「2019年度 U15 ナショナル育成センター」の男子第 1 回キャンプが開催されました。

 今回のキャンプは75名が挑戦したトライアウトから30名に絞られて行われました。北は岩手から南は熊本まで、身長も最も高い197cm から最も低い169.3cm まで、様々な個性を持つ選手たちが集まっています。
「今回の U15 は U16 日本代表の前段階と捉え、その準備としてオフェンスでのオートマティックな動き、スペーシング、オフボールでの動きのタイミングなど、チームファンダメンタルを重要視してキャンプを進めていきます。なぜなら、それらを理解することで、その後の強化でセットプレーなどが出てきたときに素早く対応できるからです」
 キャンプを指導するトステン・ロイブルコーチは狙いをそう話します。

 とはいえ、まだまだ成長途上の U15 年代ですので、ファンダメンタルの進展も必須テーマです。選手たちは 2 つのボールを使って、様々な動きを組み合わせるコーディネーショントレーニングに苦労していましたが、それがボール 3 つになると、さらに混乱していました。それでも何度か練習を繰り返すうちに、徐々に形になってくるなど吸収力の高さを見せていました。

 彼らのレベルの高さはチーム練習にも表れていました。数年前までロイブルコーチがキャンプの 2 回目、もしくは 3 回目で取り組んでいた「2 メンオートマティック」や「3 メンオートマティック」の動きを、今キャンプでは第 1 回キャンプの初日から行っていて、ロイブルコーチも「プロでもスムーズにできない選手がいるなかで、この年代でこの動きがスムーズにできるのは驚きです」と言います。
「私がこのキャンプに携わった 8 年くらい前は、キャンプに30名を集めても、そのなかでレベルに大きな差がありました。でも今回の30名は非常にクオリティーの高い選手が多い。次回キャンプまでに10名をカットしなければいけないのですが、その選択が非常に難しいです」
 そう言いながら、ロイブルコーチ自身も選手たちが持つ遂行力の高さを楽しんでいるようでした。

 選手たちも充実した 3 日間を送ったようです。
 昨年度の U14 ナショナル育成センターに参加した八重樫ショーン龍選手 (岩手ビッグブルズ U15 / 北上市立北上中学校 3 年) は「昨年よりもみんながレベルアップをしていて、とても高いレベルの練習ができました」と振り返ります。
 将来は NBA のレブロン・ジェームズのようなオールラウンドにプレーできる選手になりたいと夢を描いている八重樫選手は意気込みも語ってくれました。
「今回のキャンプで、これまで自分がしてきた 1 対 1 では確実に止められることに気づきました。キャンプの全日程を通して、少しでもレベルアップできるように頑張りたいです」

 今回が自身初の全国レベルでのキャンプになる門川太一選手 (熊本市立白川中学校 3 年 / 熊本ヴォルターズ U15) は手の長さをいかしたリバウンドなどで自分の持ち味を発揮できたと言います。しかし、彼はこう続けます。
「リバウンドを取るまではできたのですが、そのあとでシュートフェイクを入れないと簡単にシュートが打てませんでした。基本的なことだと思いますが、普段からあまり意識してやっていないところが出てしまいました」
 普段であれば192cm の門川選手ですからリバウンドからすぐにシュートが打てるようですが、自分と同じか、それ以上の高さを持つ選手がいるこのキャンプではそうしたプレーが通用しません。それを学んだと言います。

 基本的なことを高い強度の中で行っていく。ロイブルコーチも「次回キャンプで何か新しい要素を入れようとは考えていません。ゲームライクな状況下で、もっと激しい戦いをさせて、そのなかでスキルのレベルを上げていきたいと考えています」と言います。

 チームではエース、もしくは大黒柱の選手たちですが、そうした選手たちが集まった中でどこまで自分のレベルを引き上げられるか。U15 ナショナル育成センターの第 2 回キャンプは、今月13日 (金) から行われる予定です。



※キャンプの様子は、フォトギャラリーをご参照ください。