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平成29年度ジュニアユースアカデミーキャンプ 第3回キャンプ 開催報告
2017年12月14日
スペーシングを取るために連動する動きを教える佐古 賢一コーチ
スペースを作ることで簡単に得点につながることが分かった林 弘人選手(千葉市立天戸中学校 3年)
12月8日(金)~10日(日)の3日間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて、3回目となる平成29年度ジュニアユースアカデミーキャンプを実施しました。
前回までのキャンプで学んだ個人スキルのファンダメンタルを生かしながら、スペーシングからの体やボールの動かし方やポジション、連動する動きのタイミングなどワンランク上の段階に突入。佐古 賢一ヘッドコーチは「今回は少し難しいことをやりました」と言い、最初は戸惑い、そして間違えながらも選手たちは少しずつ上達していきます。佐古コーチは間違えて動きを止めた選手に対して、「プレイに正解はない。状況やタイミングを見て、自分で考えてプレイしよう」とアドバイスを送り、まずは動きを止めずにしっかりと周りを見てスペースを作ることを意識させます。するとスムーズに動くことができるようになり、最後の5on5では、「練習でやってきたことを、そのゲームの中で表現できるようになってきています」と佐古コーチは手応えを感じ始めていました。
このキャンプの参加選手たちは、所属チームではセンターやオールラウンダーとしてプレイ。今回のようなスペーシングを考え、スクリーンを使ったプレイなどはほぼ初めての体験です。佐古コーチは、「ビッグマンとしてスクリーンをかけには行きますが、自分から使ったことがないという選手がかなりいます。スクリーンを使う意味などもこの合宿では入れ込んで教えています」。また、「インサイドではなく、ペリメーターとしての基礎をこのアカデミーでは植えつけていく」ことを選手たちには伝えており、そのための練習を行っています。
ポイントガード以外は全てのポジションを任されてきた林 弘人選手(千葉県・千葉市立天戸中学校 3年)は、スペーシングについても理解していました。しかし今回のキャンプを通して、「3on3の部分でのスペーシングは初めてでしたので、混乱することもありました。でも、段々と慣れてきて、最後はできるようになりました。スペースを作って動くことで、簡単に得点につながるということが分かりました」と練習の意図をしっかりとつかんでくれました。佐古コーチも「3人のスペーシングが一番理解に苦しむ」と話しており、自らが手本を示しながら分かりやすく指導しています。
一歩踏み込んだ難しい練習を課したことで、少し集中力に欠ける場面も見られました。そのときに佐古コーチは、「みんなはエリートであり、宝。でも、甘やかすためではなく競い合うためにここに来ている。ここで落ちたらもう宝ではなくなってしまう。そういう厳しい環境でもある。まず最初に自分に負けず、もっと頑張ること。努力しなければ残れないし、このキャンプは入口でしかない」とこのキャンプに参加している意味を説き、発破をかけます。
その言葉を受け、廣田 拓海選手(愛媛県・新居浜市立西中学校 3年)は、「ここに選ばれている責任もあり、大きな刺激を受けました。もっとバスケットに真剣に取り組んで練習していきたいです」とその意図が伝わったようです。「こんなに大きくてすごい選手たちと一緒に練習する機会はなかなかなく、その中で自分がどれだけできるかを試していました。ミスすることもありましたが、その度にみんなが励ましてくれて、自分なりには良いパフォーマンスでできたと思います。今回習ったことを家に帰っても復習して、次のキャンプでは今回習ったことを100%生かせるように頑張りたいです」と意気込みを語るとともに、チームワークも芽生えてきています。
月1回と間が空くことで忘れてしまうこともありますが、「この年代なので致し方ないことですし、思い出せば良いんです」と、佐古コーチは初日を復習の時間にしました。「前回の練習でのエピソードを思い出すことで選手たちも溶け込みやすくなります。一番大事なことは2日目の午前・午後の練習です。この2回の練習でどこまでステップアップさせられるか。そして最終日は新しく学んだことをどう表現できるかを試しながら、挑戦させ続けないといけません。今回の合宿はすごく手応えを感じました」。着実にステップアップしている本キャンプもあと2回。「最後のキャンプでみんなが何かを掴めるようにしたい」と佐古コーチも本気で取り組んでいます。
次回の第4回キャンプは、2018年1月12日(金)~14日(日)に開催します。
■平成29年度ジュニアユースアカデミーキャンプ 第3回キャンプ 主な実施プログラム
■1日目 12月8日(金) 午後
・開講式
・クリニック
・トレーニング
・栄養講習
・講義(心理講習)
■2日目 12月9日(土) 午前
・朝練習
・クリニック
■2日目 12月9日(土) 午後
・クリニック
・トレーニング
・講義
■3日目 12月10日(日) 午前
・朝練習
・クリニック
※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。