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平成28年度ジュニアユースアカデミーキャンプ 第4回キャンプ開催報告

2017年1月27日

ロイブルコーチから細かなコーチングを受ける選手たち。その関係性も深まってきた

2メンサイドのピック&ダイブなど、チームファンダメンタルを学ぶ

 1月13日(金)~15日(日)の3日間、味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて、平成28年度ジュニアユースアカデミーキャンプの第4回キャンプを開催しました。
 全5回のキャンプも折り返しを過ぎ、今回のキャンプでは攻守におけるフィジカルコンタクトや、ビッグマンに対するリバウンドの仕方などの個人ファンダメンタルに加え、スクリーンの使い方や、その防御法、ファストブレイクやハーフコートでのモーションオートマティックといったチームファンダメンタルの練習も行なわれました。

 男子U-16日本代表チームの日本代表候補選手にも選出され、先日行われた第3次強化合宿(チェコ遠征)に参加した、岩﨑 光瑠選手(大阪府・貝塚市立第四中学校 3年)は、「チェコ遠征で自分よりも大きな選手にマッチアップしたときに、ペイントエリア内でボールを持たれたら、ほぼ勝てないので、ペイントエリア内に入れるまでにバンプをするとか、どこでファウルをするべきかなど、さまざまなことを経験できました。それは今回のキャンプのディフェンスドリルなどでも確認することできました」と、海外遠征の手応えを今キャンプでも発揮していました。実戦で経験したことを、すぐに練習で復習して、選手たちのスキルは積み重ねられていきます。
 技術だけでありません。キャンプでの積み重ねは岩﨑選手の意識にも変化をもたらします。「このキャンプが始まる前までは、まだまだ体も細くて、コンタクトすることが嫌いでした。試合中、コンタクトから逃げていたところもありましたが、キャンプを通じて、今では自分からコンタクトに行くようになりました」と胸を張ります。

 本キャンプに参加しているメンバーは、下が184cmから上は194cmまでの、日本の中学生のなかではビッグマンの部類に入る選手たちです。そのため普段はリバウンドで負けることがありません。
 190cmの兪 龍海選手(神奈川県・厚木市立厚木中学校 3年)は、「これまでリバウンドの最高到達点で負けたことがないので、今回のキャンプで練習した、リバウンドでボールをティップして外に出すことはしたことがありません。それだけに新鮮な気持ちで練習に取り組めました」と言います。
 また、兪選手は「これまでのキャンプで、ずっと同じことを注意されていました。コーチ陣に『きちんとやりなさい』と言われていて、どうすればそう言われなくて済むのか、自分なりに改善しようと臨みました。具体的に言えば、生活面での切り替えが遅く、それで朝練習などでも十分なウォーミングアップができなくて、チームとして集計する数字でみんなに迷惑をかけてきたんです。それは今回のキャンプでは改善できたのではないかと思います」とキャンプを振り返ります。プレイだけでなく、生活習慣においても選手たちのなかで意識の変化が見られるようになりました。

 しかし、トーステン・ロイブルコーチは「今回のキャンプは良いときと悪いときの差が大きすぎました」と厳しく捉えます。閉講式では選手たちに「もしかするとキミたちのなかには、ここ(味の素ナショナルトレーニングセンター)へ来ることに慣れを感じている選手がいるのかもしれない。でもその慣れこそが一番の敵です。『この練習はやったことがある』という安易に捉える意識がルーティン化すると、それが成長を妨げる大きな敵になるのです」と選手たちにも伝えていました。

 選手たちはトライアウトを通過して、今年度のキャンプへの参加が認められました。しかし、キャンプの回数を重ねるごとに、練習中の集中力が欠ける場面が頻繁に出てきて、キャンプに参加できることが当たり前になっていると思われたわけです。ロイブルコーチは「君たちは何かを持っていると思われたから、このキャンプに選ばれたのです」と言い、しかしと続けます。
「それらは君たちが持っているものであって、それをどう使うかは君たち自身が決めなければいけません。君たちしか決められないのです。我々コーチも、ご両親も、学校の先生も決められません。君たちが持っているさまざまな才能は、君たちだけが一番うまく使う方法を決められるのです。最大限まで発揮できる選手になるか、適当に使って終わる選手になるのか。正しい選択をすれば、君たちはまた代表チーム等に選ばれるでしょう。それだけいい選手になれる可能性があるというわけです。そのことを頭に入れて、初めてキャンプに参加したときにエネルギーを、最後のキャンプに生かしましょう」

 山城 一希選手(長野県・長野市立犀陵中学校 3年)は、「初めてこうしたキャンプに選ばれて、やっと雰囲気に慣れてきました。チームメイトともコート外でコミュニケーションが取れるようになって楽しくなってきました」と言います。しかし、ロイブルコーチの言葉を聞いて、「確かにコーチの言う意識がどこかにあったかもしれません。次回のキャンプが最後なので、気持ちを切り替えて、最後のキャンプをしっかり取り組みたいです」と、最後のキャンプに向けて、気持ちを新たにしていました。

 心技体をバランスよく伸ばしていく今年度のジュニアユースアカデミーキャンプの最終キャンプは、1月27日(金)~29日(日)に開催します。

 
■平成28年度ジュニアユースアカデミーキャンプ
 第4回キャンプ 主な実施プログラム

■1日目 1月13日(金) 午後
・フィジカルトレーニング
・スキルトレーニング①
・プレワークアウト
・スキルトレーニング②

■2日目 1月14日(土) 午前
・朝練習(シューティング)
・ビデオセッション
・プレワークアウト
・スキルトレーニング

■2日目 1月14日(土) 午後
・プレワークアウト
・スキルトレーニング
・心理講習
・栄養講習

■3日目 1月15日(日) 午前
・朝練習(シューティング)
・プレワークアウト
・スキルトレーニング

※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。