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平成28年度ジュニアユースアカデミーキャンプ 第3回キャンプ開催報告
2017年1月6日
心理講義に臨む選手たち
アタックしながら状況を的確に判断する
12月16日(金)~18日(日)の3日間、味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて、平成28年度ジュニアユースアカデミーキャンプの第3回キャンプを開催しました。
今回のキャンプでも、コーディネーショントレーニングをはじめ、攻守における世界基準のファンダメンタルなどの練習が繰り返し行われました。
初回からキャンプを見続けている村上 佳司マネジメントスタッフは、「第1回キャンプよりも選手たちの食いつきはよくなっています。特に今年度からは、NBAでキャリアを積んだ佐藤 晃一パフォーマンスコーチがフィジカル担当で入ってくれました。それが選手たちにとっても新鮮なようで、初回こそ慣れていませんでしたが、2回、3回とキャンプを重ねるにつれてフレッシュな気持ちで取り組み、やることの意図も理解できるようになりました」と言います。
ジュニアエリートアカデミーなど過去4年間、同様のキャンプを実施していますが、今回初めて味の素トレーニングセンターのトレーニングルームを利用しました。彼ら以外にも多種目の選手が利用するトレーニングルームで、しかも不慣れな器材等を使ったトレーニングでしたが、選手たちにとっては刺激的だったようで、いつも以上に真剣に取り組んでいました。
鍵谷 和輝選手(神奈川県・相模原市立大野北中学校 3年)は、そのトレーニングが印象的だったと振り返ります。
「自分はまだ体の当たりなどが弱いので、今後、世界で戦っていくうえでも、自分の弱点を補うトレーニングだったと思います」
普段は腕立て伏せや腹筋、さらには器材がないためペットボトルに水を入れて、それを使ったトレーニングをするなど工夫をしているという鍵谷選手。よりよい体を作るためのトレーニングルームでのプログラムに目を輝かせていました。
また、今年度のキャンプでは、毎回、心理の講義を国立スポーツ科学センターの担当者が実施しています。
村上マネジメントスタッフは「中学3年生の彼らには、心の成長が一番重要になってきます。そのため、今年度からは毎回講義をしていただき、心の教育にも重点を置いています」と説明しました。
第3回の心理の講義では、前回行なった「目標設定の重要性」について更に踏み込み、その目標を達成するために何をすべきか、段階的に深めていく講義がなされました。紙と付箋を使ったプログラムでは、選手たちが各々、自分の将来像と、それを達成するために何をするべきかを考え、チームメイトの前で発表しました。
その後、山本 明マネジメントスタッフ(技術委員会 ユース育成部会長)によるビデオセッションでは、リオデジャネイロオリンピックに出場した女子日本代表選手によるビデオメッセージが流されました。井ノ元 孝多朗選手(京都府・京都市立加茂川中学校 3年)は、「女子日本代表選手のコメントにグッとくるものがありました。以前から僕も日本代表に入り、世界に出ていきたいという気持ちがあったので、それを成し遂げた女子選手の言葉で、その気持ちが一層強くなりました」と決意を新たにしていました。これもまた彼らの心の教育の一環でもあります。
江原 信太朗選手(東京都・実践学園中学校 3年)は昨年度に続き、2年連続での参加ですが、昨年度は体調不良などもあり、思ったように参加できていませんでした。今年度は順調に回を重ねていて「3回目になって、チーム力が上がっているのを感じています。そのため新しいプレイにもみんなで取り組めています」と合宿を振り返ります。
一方で、そうした仲のよさが競争心を阻害しているのか、2対2の練習では攻守ともに激しさを欠き、山本マネジメントスタッフから「こんなのは練習ではない。お互いが攻めない、守らないのであれば、やらないほうがよい。このキャンプは自分自身を高めるためのものだが、今の君たちからはそれが見えない」と厳しい叱責を受けました。
村上マネジメントスタッフは「今年度はまだリーダーシップをとれる選手が出てきていません。まだみんながけん制し合っているようにもじます。(競争しなくてもよい)環境を自分たちで作っているわけです。そうして仲良くなっているわけですが、その仲のよすぎることがこれからの課題です」と言います。
来年度の男子U-16日本代表チームの中心になる可能性が高い選手たちですが、競争心の欠如は国際大会で影を落としてきます。そのことにあと2回のキャンプで気づけるかどうか。それもまた心の問題でもあるわけです。
スキルや戦術だけでなく、フィジカル、心理面からも選手たちの成長を促す同キャンプの第4回は、2017年1月13日(金)~15日(日)に開催します。
■平成28年度ジュニアユースアカデミーキャンプ
第3回キャンプ 主な実施プログラム
■1日目 12月16日(金) 午後
・心理講習
・ビデオセッション
・フィジカルトレーニング
・プレワークアウト
・スキルトレーニング
・パフォーマンスセッション
■2日目 12月17日(土)午前
・朝練習(シューティング)
・栄養講習
・フィジカル講習
・プレワークアウト
・スキルトレーニング
■2日目 12月17日(土)午後
・フィジカルトレーニング
・プレワークアウト
・スキルトレーニング
■3日目 12月18日(日)午前
・朝練習(シューティング)
・プレワークアウト
・スキルトレーニング
※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。