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女子U17日本代表:FIBA U17女子ワールドカップで掲げたダブルゴールを達成「試合を重ねる毎にしっかりと表現できるレベルへ成長」藪内夏美ヘッドコーチ

2024年7月24日

世界でもトップスピードを誇る濵田ななの選手

山下笑伶奈選手は大きな相手と対峙したことでポジションアップやフィジカル向上の課題を発見

 「FIBA U17女子バスケットボール ワールドカップ2024」を戦い終えた女子U17日本代表は、本日メキシコより無事帰国。前回大会の8位を上回る目標と「闘いきる」というスローガンを掲げて臨み、「選手たちはその両方をしっかりと遂行し、ダブルゴールを達成できたことをうれしく思います」と藪内夏美ヘッドコーチは称え、世界6位の好成績をおさめました。

 世界の大きさや伸びてくる手の長さなど大会前から藪内ヘッドコーチやスタッフ陣が映像を見せ、口頭で伝えてきましたが、ピンと来ていなかった選手たち。62-60でなんとか競り勝つことができた初戦のフィンランド戦を終え、今まで言われてきたことがようやく合致します。その後は、「日に日にアジャスト力が向上していきました。相手のプレーに対するディフェンスや、オフェンスの修正点についてこちらが伝えることを理解し、試合を重ねる毎にしっかりと表現できるレベルへ成長していった姿に感動しました」と藪内ヘッドコーチは目を細めます。

 160cmのポイントガード、#12濱田ななの選手(桜花学園高校2年)はドライブでゴールへアタックしたあと、「高さのところで何回もブロックされてしまいました」と思うように得点ができません。特にアメリカ戦の前半は跳ね返されていました。しかし後半は、「前が空いたら思いきって、スピードに乗ってゴールに向かっていきました」とさらに強気でプレーしたことで18点の活躍。スピードは通用したからこそ、「ブロックをされないようにシュートを工夫して、誰にも止められない選手になりたいです」と濵田選手は課題だけではなく、自信につなげています。

 #6 庵原有紗選手(日本航空高校北海道2年)とともに、180cmの#23 山下笑伶奈選手(昭和学院高校3年)がチームで一番大きなセンターです。しかし、世界の相手はさらに大きく、それだけではなく「走れたり、3ポイントシュートを打てたり、ドライブも強かったです」と驚かされた山下選手。180cmでも「世界では小さいので、3番ポジションもできるようにならなければいけないです」とポジションアップを視野に入れるともに、フィジカルとフィニッシュ力の課題を持ち帰りました。

 世界を経験した女子U17日本代表選手たちは、来年のFIBA U19女子ワールドカップ出場にも意欲を燃やします。キャプテンの#7 後藤音羽選手(浜松開誠館高校3年)は「ディフェンスや3ポイントシュート、切り替えの速さは日本の持ち味だとあらためて感じました。そこをもっと磨いて、来年も世界と戦いたいです」と新たな目標へ向かいます。

 多くの選手は、これから福岡で開催されるインターハイ(全国高等学校総合体育大会)が待っています。昭和学院の山下選手は、「みんなで力を合わせる大切さや声や元気を出して盛り上げることが大事だとあらためて感じました。自分からチームを盛り上げていけるようにしたいです」。浜松開誠館の後藤選手も「コミュニケーションを取ることや声を掛け合うことなど初歩的なことが一番大事です」と同じように述べ、女子U17日本代表で良かった部分は所属チームに戻ってからも今後も継続していきます。今大会で吸収したことを仲間たちに伝え、一緒に課題に取り組むことも日本代表選手の大事な役割です。今後の活躍を期待しています。