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FIBA U17女子ワールドカップ2024[5位決定戦]日本64-67オーストラリア:アジアチャンピオンを相手に1年間の成長を実感できた惜敗

2024年7月22日

相手のターンオーバーを誘う日本のディフェンス

昨年のオーストラリア戦は5点に終わった濱田ななの選手は、この日は23点で大活躍

 「FIBA U17女子バスケットボール ワールドカップ2024」は最終日。女子U17日本代表のラストゲームは、アジアチャンピオン・オーストラリアとの5位決定戦。第2クォーターに一時リードしましたが、僅差を追いかける展開が続きます。結果は64-67と1ゴール及ばず、最終結果は6位。過去6大会において第1回大会(2010年)5位、第2回大会(2012年)4位に次ぐ、好成績をおさめました。当時のメンバーには宮澤夕貴選手や馬瓜エブリン選手、宮崎早織選手らパリ2024オリンピックへ向かう女子日本代表たちであり、最初のワールドカップからしっかりと上へつながっています。

 試合開始早々、5本すべてのシュートを決めたオーストラリアに5-11とリードされ、2分40秒に日本はタイムアウトを要求。短い時間で藪内夏美ヘッドコーチが指示したディフェンスの修正点を選手たちは遂行し、少しずつ点差を詰めていきます。第1クォーター終了間際に、#7 後藤音羽選手(浜松開誠館高校3年)、#12 濱田ななの選手(桜花学園高校2年)が3ポイントシュートを決め、16-18と2点差。その後の10分間は濵田選手や、#51 山田桜来選手(桜花学園高校2年)の3ポイントシュートで逆転する場面もありましたが、31-33と2点を追いかけて前半を終えます。

 オーストラリアが50%を超えるシュート成功率に対し、日本は30%台と思うように決められず、第3クォーター中盤には10点差に広げられます。シュートが入らなくてもディフェンスで踏ん張り、第4クォーター開始早々には#30 清藤優衣選手(精華女子高校3年)の3ポイントシュートで55-56、1点差に迫ります。勝負強くオーストラリアにオフェンスを成功されますが、日本は必死に追いかけます。残り3分16秒、後藤選手が強気のドライブでゴールを決め、62-62と同点に追いつきます。しかし、追い越すためのあと1本が決まらず、64-67と惜しくも3点差で敗れました。

 大会を通じてシュート精度は課題が残りましたが、ディフェンスには選手たちも手応えを感じられたはずです。オーストラリア戦も大きな相手をペイントエリア内は2人、3人でしっかりと守り、ファウルも抑えられていたのが特筆すべき点です。第4クォーターは残り1分12秒までファウルなく、フリースローを与えることなく身体を張って守りました。また、リバウンド総数46本とオーストラリアに18本上回れましたが、オフェンスリバウンドは9本におさえ、セカンドチャンスポイントもたった4点しか取られていません。昨年のアジア予選での決勝で74-80で敗れた同じオーストラリアに点差やスタッツ面でも改善が見られ、成長が実感できる惜敗でした。

 今年6月に行われたFIBA U18アジアカップで3位になった女子U18日本代表は来年のFIBA U19ワールドカップへの出場を決め、今大会で先に世界を経験した選手たちもその対象になります。1人でも多く飛び級で選考されるとともに、早生まれの高校3年生にとってはターゲット世代であり、この経験を伝えることも大事な役割です。チームはこの後、帰国の途に着き、多くの選手は福岡で開催されるインターハイ(全国高等学校総合体育大会)で成長した姿を披露します。

■試合日程
【予選グループ第1戦】日本 62-60 フィンランド
【予選グループ第2戦】日本 81-44 アルゼンチン
【予選グループ第3戦】日本 60-67 スペイン
【準々決勝進出決定戦】日本 100-60 マリ
【準々決勝】日本 59-95 アメリカ
【5-8位決定戦】日本 66-60 イタリア
【5位決定戦】日本 64-67 オーストラリア