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女子日本代表:金メダルへの挑戦「これまでの経験がしっかりと積み重なって良いチームに仕上がってきている」本橋菜子選手

2024年7月20日

2大会連続最年少選出の東藤なな子選手は3年間の成長を発揮

シューティングガードとして積極的にゴールを狙う本橋菜子選手

 女子日本代表はフランスとの強化試合を終え、最終確認の段階に入りました。日本時間7月21日(日)23:30からベルギーとの国際強化試合と続き、ランキングで上回るチームを相手に課題を潰す作業を行っています(バスケットLIVEにて配信)。

 最終メンバーに選出された12人は、いずれも過去同大会の出場経験者。しかし、全員が順風満帆に東京大会からの3年間を過ごしてきたわけではありません。2022年、オーストラリア・シドニーで開催されたFIBA女子ワールドカップの選考から漏れたのが、#15本橋菜子選手でした。「自分のできることは全力を尽くし、それでもメンバーに入れなかったので、もちろん悔しい思いはありました。でも、毎回合宿に参加しているときは、目の前の1つひとつの練習を日々大切に過ごすことに意識してきました」と述べ、選考結果を受け止めてきました。その後も変わらず全力で取り組み、翌年のアジア競技大会で復帰。今年2月のFIBAオリンピック世界最終予選を経て、「今までの中でも1番コンディションが上がってきている感覚があります」いう言葉どおりのパフォーマンスを練習から見せていました。

 本橋選手はポイントガードからシューティングガードへコンバートし、「限られたシュートチャンスを積極的に狙っていけるところが強みであり、求められていると思います。チームの戦術ありきの中で、しっかり自分の強みを出していけるように積極的にリングを狙っていきたいです」と走り勝つシューター軍団を体現します。落選したことで外から日本代表の戦いを見ることができた本橋選手だからこそ、その成長を実感しています。

「恩塚(亨)ヘッドコーチ体制になって3年目になりますが、チームとしても毎合宿、毎大会ステップアップしてきて、さらに良い方向へ向かっています。まだまだここから上げていかなければいけない部分もありますが、これまでの経験がしっかりと積み重なって良いチームに仕上がってきていると今は感じています。その集大成として、これから向かう大会で最大限表現できるようにしたいです」

 前回の東京大会では最年少で選出された#75東藤なな子選手。その後、恩塚ヘッドコーチ体制になってからも大事な大会に出場してきましたが、今年2月のFIBAオリンピック世界最終予選(OQT)のメンバーには選ばれませんでした。東藤選手自身、その原因を把握し、そして克服します。

「OQT以前から日本代表の戦術に対して、自分がどうしたら良いかすごく悩み、迷ってプレーしていました。それは自分でも分かっていたので、落ちたときは納得しました。その結果をきっかけに『迷ってプレーして悔しい結果になるぐらいだったら自分の強みを出し切って、結果がどうであれ後悔なく終わろう』と思って合宿に臨むようにしました。今回メンバー入りできたのも、迷いなく自分のプレーを続けられていたからであり、これからも継続していきたいです」

 前回大会に続き、今回も最年少での選出となりましたが、「立場は一緒でもできることは増えたと思っています。東京大会で学んだことを生かしながら、自分自身が成長してきた部分をたくさん出せるようにしていきたいです」と2大会連続で出場する大舞台を楽しみにしています。成長したプレーについて挙げてもらえば、「一番取り組んできたのは3ポイントシュート。鈴木(良和)アシスタントコーチとスキルトレーニングをしてきたので、そこは一番見て欲しいです」とアピールします。また役割の幅も広がっており、3年前とは違った東藤選手の活躍にご期待ください。

「東京大会のときはペイントアタックを求められ、目の前が空いていればドライブしてアタックすることを意識していました。でも、恩塚ヘッドコーチに代わってからはより判断力が求められるようになったことで、ハンドリングやシュート力もより必要になりました。それらを向上するための練習もずっと取り組んできました。自分の持ち味は点数を決めに行くこと。ゴールに向かっていく気持ちを忘れずにプレーしてきたことが、成長するきっかけになりました」