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女子日本代表:金メダルへの挑戦「自分たちだったら大丈夫と自信を持ってバスケができれば必ず勝てる」吉田亜沙美選手

2024年7月19日

髙田真希選手は「楽しまなければ損」と前向きな姿勢で金メダルへ挑戦

多くの経験をもとに勝てる自信を植え付ける吉田亜沙美選手

 女子日本代表はすでにフランス入りし、金メダルへの挑戦に向かって強化を進めています。インサイドで身体を張る#8髙田真希選手は3大会連続、精神的にチームを支える#12吉田亜沙美選手は2016年以来2大会ぶり2度目の世界最高峰の舞台に挑みます。

 6月にはFIBAランキング2位の中国と、その後の三井不動産カップ2024北海道大会では同3位のオーストラリアとそれぞれ2試合対戦し、同9位の日本がいずれも勝利しました。これまでの強化を踏まえ、髙田選手は「(開幕戦の相手である)アメリカを意識することはもちろん大事ですが、同じ相手の1戦目よりも2戦目、中国遠征よりも三井不動産カップ北海道大会と日に日に良くなっている感触があります」と順調にステップアップしています。2016年のリオ大会、2021年の東京大会ではいずれも最後の相手がアメリカでした。3度目のアメリカ戦へ向け、髙田選手がその心境を語ります。

「最後の最後まで自分たちが良い状態で大会に入ることができれば、良いパフォーマンスを出せると思います。アメリカのフィジカルや技術的な能力はすごく高く、もちろん常にイメージしています。でも、相手よりも自分たちのバスケがどれだけ出せるかがすごく大事になると感じています」

 日本にはじめてメダルをもたらせた前回大会を振り返れば、「本当にもう毎日毎日が必死でした。その中で、開幕戦を迎える直前に気持ちの中で『どうせやるのであれば、思いきってやろう』と吹っ切れたことで、良いパフォーマンスを出せたと思っています」。それは今大会も変わらず、いきなりチャンピオンと戦える檜舞台を「楽しまなければ損」と髙田選手は考え、前向きに練習に励んでいます。

 今年2月のFIBAオリンピック世界最終予選で4年ぶりに日本代表に復帰した吉田選手。前回大会は先発ポイントガードとしてチームを引っ張ってきましたが、現在は「メインとして試合に出るわけではなく、キャプテンなどの責任を負う立場でもなくなっています」。今の役割について伺いました。

「チームをまとめていくために、キキ(林咲希キャプテン)やポイントガードたちのサポートは絶対に必要だと思っています。そこにフォーカスできるのは、ベテランとしていろいろ経験した自分しかいないという想いもあります。プレーで見せるよりも、メンタル面でのサポートや大会へ向けてモチベーションを上げていくための手助けをしていきたいです」

 前回大会でアシスト王となった町田瑠唯選手も3年ぶりに復帰を果たしたことで、「たぶん試合に出るのも1〜2分、どこかのポイントだと思います」と吉田選手は考え、その中でできることも明確にイメージできています。「ユラ(宮崎早織選手)とルイ(町田瑠唯選手)の2人をどれだけ休められるかを一番に考え、流れを変える場面で起用されると思っています。日本の良さを引き出せられるように、コートに立つ2分の間でどれだけコミットできるかが求められています」と少ない出場時間でも最大のパフォーマンスを発揮し、12人がしっかりとつないで40分間戦い切ることが日本のバスケスタイルです。銀メダルを獲得した前回大会経験者とともに、吉田選手も8年前の最後の相手は準々決勝でのアメリカでした。

「オリンピック7連覇中の真のチャンピオンチーム。でも、そのアメリカに戦っていけるのは日本だけだと思っています。日本のバスケを40分間、それぞれが発揮できれば勝てる。アメリカが強いとか勝てない相手とかではなく、自分たちだったら大丈夫と自信を持ってバスケができれば必ず勝てるチームになっています。その自信だけは、選手たち全員が同じように持っていて欲しいです」