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女子日本代表:金メダルへの挑戦「チームの重要なところを担う選手になっています」馬瓜エブリン選手

2024年7月16日

今年2月のFIBAオリンピック世界最終予選で日本代表として初共闘した馬瓜姉妹

オールラウンダーとして成長著しい馬瓜ステファニー選手

 金メダルを目標に掲げる女子日本代表の強化も最終段階に入り、現在ヨーロッパ遠征中。日本時間7月20日(土)AM2:00よりフランス、21日(日)PM23:30からベルギーと国際強化試合を行います(バスケットLIVEにて配信)。

 バスケットボール日本代表史上初となる、姉妹揃って同じチームで世界最高峰の舞台に立つ#30馬瓜エブリン選手と#3ステファニー選手。前回大会は姉・エブリン選手が5人制、妹・ステファニー選手は3人制(3×3)でそれぞれ出場。その後、恩塚亨ヘッドコーチ体制へ代わるとステファニー選手は5人制女子日本代表に選出され、キャリアを積んできました。一方、エブリン選手は1年間の充電期間を取ったことで、姉妹が揃うことなく時が進みます。

 長いオフから復帰した昨シーズンのWリーグでエブリン選手は、新天地のデンソー アイリスで躍動し、皇后杯初優勝に貢献。今年2月にハンガリーで開催されたFIBA オリンピック世界最終予選で女子日本代表へ復帰を果たし、姉妹揃って初共闘。エブリン選手は充電期間があったからこそ、「状況判断が一番大きく変わりました。それはバスケもそうですし、日常生活もそうです。しっかりとまわりが見えるようになったことが、自分の中では一番大きな成長だと思っています」とメリットを挙げます。日本代表でも常にまわりに目を配り、積極的に声をかけてチーム力を高めています。

 2018年アジア競技大会では、5人制女子日本代表として出場したステファニー選手。しかし、3×3にケガ人が出たことで、急きょ試合前日に3×3女子日本代表でもロスター入り。ルールも把握できていませんでしたが、メキメキと頭角を現し、銀メダル獲得に貢献。その後、5人制に戻って銅メダルも手にしました。同一大会のバスケ2種目でダブルエントリーし、メダルを獲得したのはいずれも現時点ではステファニー選手しかいません。

 その後、初採用された東京での世界最高峰の戦いに、山本麻衣選手と一緒に3×3女子日本代表として出場。はじめての大会で世界5位の好成績も、「メダルを目指して戦い、そこに届かなかった悔しさがあります。今回はその悔しさを晴らす気持ちが強いです」。4人しかいない3×3よりも多い12人の仲間とともに世界一を目指し、その中に姉がいることは心強い限りです。

 エブリン選手にとっても、「年々感じていることですが、本当に頼もしくなっています」と妹の成長に目を細めます。「以前からリバウンドやポストで大きな相手を守ることがステの持ち味でしたが、それがどんどん自分から前に出て、得点でもチームの流れを作る面でも頼りになる存在になっています。チームの重要なところを担う選手になっています」と妹を称えるエブリン選手。前回大会で唯一、アメリカを破った3×3女子日本代表であり、その経験にも期待を寄せます。

 アメリカとの対戦へ向け、ステファニー選手は「オフェンスリバウンドに飛び込んで来るし、ジャンプ力やスピードのある選手が本当に多いです。40分間、自分たちの強みを出し続けることが日本のバスケスタイルでもあるので、最後まで走り切る部分やディフェンスでは相手に嫌がられるような動きなどをし続け、常にぶつかっていくことで相手を疲弊させられると思っています」と勝つイメージはできています。エブリン選手にとっては、決勝で敗れてから3年ぶりの再戦であり、日本の成長を知る絶好の機会です。

「日本の中では身長は高い方でも、アメリカ代表の(206cmのブリトニー)グライナー選手と対峙すれば、正直ジャンプしてもギリギリ届くかどうかです。でも、オフェンスでは外からのドライブを仕掛けて引っ張り出せるかどうかが大事なポイントになります。そのドライブが数本決まれば、次は離して守るようになると思うので、そこで3ポイントシュートをしっかり打ち切れるように、そのバランスをうまく保てるようにしたいです」