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3×3男女日本代表:オリンピック最終予選まであと4日「コートに立っていたら何ができるかを常に見ていました」小澤崚選手

2024年5月12日

自信を持ってオフェンスで勝負する小澤崚選手

三田七南選手は練習相手になったことで対戦相手の特徴を把握

 5月16日(木)より開幕する「FIBA 3×3 オリンピック最終予選 2024」(以下OQT)へ向け、3×3男女日本代表はハンガリー・デブレツェンへ出発。直前合宿で男子はALPHAS.EXE、女子は東洋大学男子バスケ部にご協力いただき、練習試合を重ねながら「FIBA 3×3 ユニバーサリティ・オリンピック予選2」(以下UOQT2)で露呈した課題克服に努めました。

 OQTも、宇都宮で開催されたUOQT2へ向かう前も登録メンバーは6人ですが、実際に試合に出場できるのは4人だけ。大会期間中はアクシデントがあっても変更はできません。UOQT2の会場でも実際に見られたとおり、ロスター入りできなかった小澤崚選手(ALPHAS.EXE)と斉藤諒馬選手(横河電機・UTSUNOMIYA BREX.EXE)、高橋未来選手(デンソーアイリス)、三田七南選手(ENEOSサンフラワーズ)はスタンドから声援を送ります。しかしその裏では、試合に備えた重要な役割があり、3×3女子日本代表の三田選手はこのように説明します。

「相手のチェックオフェンス(セットプレー)のアジャストをするために、未来さんとサポートスタッフの望月(玲良)さんと一緒に3人で相手を想定した動きをし、ディフェンス練習の相手になっていました」

 同じく3×3男子日本代表の小澤崚選手(ALPHAS.EXE)は、一番最後に加わった三谷桂司朗選手(広島ドラゴンフライズ)に対して、「攻めどころがどこにあるのか、3×3ならではの攻めるポイントを教えていました。また、ディフェンスでコミュニケーションミスが少し目立っていたので、どういうタイミングでスイッチするのかなど、細かいところを一緒に練習しながらアドバイスをしました」とサポートに尽力します。

 4人だけでは実際のゲームを想定した練習はできず、6人揃って1チーム。登録外のメンバーの献身的な支えがチームを強くします。スタンドから俯瞰して日本戦を見ていたからこそ、分かることも多くありました。「相手にオフェンスリバウンドを多く取られ、それはスタッツにも現れています。素晴らしいディフェンスをし、相手にタフショットを打たせることはできていましたが、リバウンドを取られてリセットされてしまうケースが多かったです。セカンドチャンスからの失点がもったいなく、そこが一番足りなかったです」と三田選手は課題を挙げます。3×3に専念し、対戦相手の特徴も分かっている小澤選手だからこそ、「試合を見ていて悔しかったです」という場面を振り返ります。

「練習試合を行ったフランスやリトアニアはディフェンスの強度がすごく高く、あれがワールドクラスです。その相手のディフェンスのプレッシャーに負けて、自分たちのオフェンスができていないところがありました。相手のディフェンスの強度は高いですが、空いているところは絶対にあります。僕はそこが見えている方だと思っています。空いたところにしっかりとパスを出すイメージや攻めどころがどこかをチームに共有し、コートに立っていたら何ができるかを常に見ていました」

 OQTへ出場する4人のロスターが確定するのは大会前日であり、まだチャンスは残っています。対戦相手の特徴を把握し、練習相手になった三田選手は、「それぞれのチームによってオフェンスの軸が違うと感じました」という気づきがありました。これまでの練習試合を通じて、「オフェンスは通用すると感じています。ディフェンスでは身長差があることで、いきなりポストプレーをされてしまうのが課題です。でも、単純に押し返すだけではなく、タイミング良く引いてボールを狙うなど、トライ&エラーをしてきたことで少しずつ守り方も見えてきました」と小澤選手も弱点を消しながら長所を伸ばし、コートに立つチャンスを狙います。

■ FIBA 3×3 Olympic Qualifying Tournament
(FIBA 3×3 バスケットボール オリンピック予選)

日時 : 2024年5月16日 (木) ~5月19日 (日)
場所 : ハンガリー (デブレツェン)
予選組み合わせ
男子[プールD]日本、モンゴル、ベルギー、ポーランド
女子[プールC]日本、スペイン、エジプト、モンゴル
※参加チーム16チームのうち、上位3チームがパリ2024オリンピック出場権を獲得