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3×3女子日本代表:アジア競技大会 銅メダルを獲得「今大会で得たいろんな経験をWリーグでも生かしていきたい」窪田真優選手

2023年10月2日

予選で敗れたチャイニーズ・タイペイを乗り越えてつかんだ銅メダル

3x3男子日本代表も声を出して応援し、日本一丸でつかんだ勝利

 「第19回アジア競技大会(2022/杭州)」は3×3最終日。メダルゲームに勝ち進んだ3×3女子日本代表は準決勝で中国に15-21敗れるも、3位決定戦でチャイニーズ・タイペイを21-13で下し、銅メダルを獲得しました。

 準決勝の相手はFIBAランキング1位、前回大会優勝の中国。窪田真優選手(日立ハイテク クーガーズ)の2ポイントシュートで先制し、序盤は日本がゲームを引っ張ります。しかし、頭ひとつほど大きな中国にインサイドから7連続失点を許し、5-10と点差を広げられます。ドライブで抜いた後のレイアップシュートは高さを意識して決まらず、またはブロックされ、なかなか追いつくことができません。そのまま15-21のKOで中国に敗れました。

 終了のブザーが鳴った瞬間、窪田選手は「もう次に備えよう」と声をかけ、スイッチを切り替えます。世界トップクラスと対戦したことを、全員がポジティブに捉えます。はじめて中国と対戦した花島百香選手(ENEOSサンフラワーズ)は、「体の強さと大きさと全然違いました。FIBA U21 NATIONS LEAGUE ーアジア・パシフィックー(今年6月)ではアメリカと対戦しましたが、それとは違ったフィジカルの強さがすごかったです」とその差を痛感します。関ななみ選手(日立ハイテク クーガーズ)は、「中国を相手に15点を取れたことが自信になり、次の試合につながる結果でした」と下を向くことなく、銅メダルをかけてチャイニーズ・タイペイとの3位決定戦へ向かいます。

 予選プールで12-15で敗れた相手に21-13のKO勝利でリベンジを果たし、銅メダルに輝きました。予選同様、拮抗した試合展開になります。しかし最後は、6連続得点を挙げて一気に突き放し、成長が見られます。伊森可琳選手(富士通レッドウェーブ)は前回対戦時と比較し、「試合中のアジャスト力とリバウンドで相手に劣っていた部分が、この試合では改善できました。それによって途中で追いつかれても、最後に引き離すことができました」というのが要因のひとつ。窪田選手も、「予選ではディフェンスで相手の失点をおさえられなかったのが課題でした。でも、今日は追い付かれても全員で集まって『ディフェンスをがんばろう』と言い続けていました。オフェンスは機能していたので、ディフェンスで相手より勝つことを遂行できたのが、この勝利につながったと思います」と話し、笑顔で今大会を終えることができました。

 3×3女子日本代表はすべてがWリーグで活躍する選手たち。これから帰国し、10月14日(土)の開幕戦へ向け、5人制へと切り替えます。しかし、3×3で培った技術やメンタルは、同じバスケとして得られるものも多々あります。関選手と花島選手は積極的に身体を当て、ときにはコートに転がりながらもディフェンスとリバウンドで貢献したこの経験を自信に変えています。窪田選手と伊森選手は昨シーズンのアーリーエントリーを経て、本格的なルーキーシーズンを迎えます。

「今大会は本当にコーチがいない状況での試合でした。自分たちでいろいろプレーを考え、試合中も自分たちで話し合って常に戦っていました。日立ハイテクではポイントガードなので、オフェンスの組み立て方や試合状況を見ながらゲームメイクをする部分では、今大会で得たいろんな経験をWリーグでも生かしていきたいです」(窪田選手)

「3人制も5人制もオフェンスの駆け引きや1on1をしっかり守ること、ハードにディフェンスすることなど、そういうバスケの根本的な部分は変わらないです。自分の強みでもあるアグレッシブなプレーで、ルーキーらしいWリーグのシーズンを迎えたいです」(伊森選手)

 アジア競技大会では23歳以下が対象となる3×3。次回、2026年の開催地は愛知県名古屋市です。現在20歳以下のすべての選手にチャンスがあり、5人制とともに国内で行われている3×3大会へ出場するなど、ぜひ日本代表を目指してみてはいかがでしょうか。Wリーグで活躍する選手たちですが、「3×3は毎回楽しいです。5人制とはまた違った楽しさがあり、それをいつも感じられるのがうれしいです」と花島選手。伊森選手も「もうチーム全員が思いっきり喜んで、楽しんでいるなと思える瞬間が何回もありました。やっぱり楽しんでいる時が1番力を発揮できると思うので、その要因が大きかったのかなと思います」。試合中はコーチがいないため、自分たちで考えて試合を進めていくのが3×3の魅力です。

 3×3男女日本代表のアジア競技大会は終わりましたが、5人制はこれから決勝トーナメントがはじまります。宮崎早織選手と星杏璃選手のENEOSの先輩が活躍する女子日本代表へ向け、「いつも間近でプレーを見ているので、そのすごさはもう分かっています。金メダルを獲れると思っていますし、日本から応援しています」と花島選手はエールを送り、まだまだアジア競技大会の熱戦が続きます。

■3×3最終結果
[女子]
金メダル:中国
銀メダル:モンゴル
銅メダル:日本

[男子]
金メダル:チャイニーズ・タイペイ
銀メダル:カタール
銅メダル:モンゴル
第5位:日本