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女子ユニバ日本代表:日本代表候補選手選考合宿(第2次強化合宿)レポート「4年前よりも自信があり、できることも増えているので楽しみ」森岡奈菜未選手

2022年12月24日

日本代表のスタイルである「ディフェンスとスピードを生かしたドライブが強み」が強みの鈴置彩夏選手

女子U17日本代表から4年、自信を持って持ち味を発揮する森岡奈菜未選手

 今年6月に開催が予定されていた「FISUワールドユニバーシティ―ゲームズ(2021/成都)」は、コロナ禍によりふたたび1年延期(※2023年7月28日開幕予定)となりました。2022年度女子ユニバ日本代表も新たなチーム作りへ向け、12月18日(日)〜20(火)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて日本代表候補選手選考合宿(第2次強化合宿)を実施。新たにENEOSサンフラワーズの柏倉秀徳アソシエイトヘッドコーチが、女子ユニバ日本代表の指揮を執ります。皇后杯優勝を決めたあとすぐさま合宿に参加し、強化とメンバー選考がはじまりました。

 女子日本代表から一気通貫の強化方針は変わらず、このチームも「前からアグレッシブにオフェンスもディフェンスもプレーすることが前提になります」と柏倉ヘッドコーチは取り組みます。スピードを生かすプレーに関しても同じく「ファーストステップ」をキーワードに、トランジションの切り替えの速さなど、平面で相手を上回るための1歩目を強調します。

 今年の第74回全日本大学バスケットボール選手権大会では惜しくも準優勝でしたが、関東大学女子リーグ戦は全勝優勝を飾った白鷗大学。同じく走るスタイルを突き詰めており、「ディフェンスとスピードを生かしたドライブが強み」である鈴置彩夏選手(白鷗大学4年)は、早くもフィットしていました。「世界の選手は大きい人が多いと思います。高さでの勝負ではなく、脚力を使って走るバスケットが世界では通用すると思うので、スピードを生かしていきたいです」とアピールします。また、ポイントガードとして短時間でチームプレーを遂行させるために、「ゲーム中にしっかり声を掛け合って修正することを意識していました。知っているプレーヤーが多いので、それぞれの強みを生かせるようなパスができるようにしたいとも思っています」という点を重視しています。

 パワーフォワードの森岡奈菜未選手(筑波大学3年)は、2018年にベラルーシで開催されたFIBA U17女子ワールドカップへ出場。しかし、当時を振り返れば、「自分に自信がなく、プレーもみんなに対して遠慮していました」と消極的でした。あれから4年が経ち、「たくさんの経験をさせてもらったことであの時よりも自信はあり、できることも増えているので楽しみです」と意欲的に臨んでいます。「ミスマッチになればインサイドを攻め、逆に相手が大きければアウトサイドに出て3ポイントシュートを打ち、それが入ればドライブにも行けるようになるので、中も外もできるのが自分の強みです」と、オールラウンドプレーヤーに成長。181cmの身長と生かし、「ギアを上げられるようなディフェンスをしたいです。大学では留学生とマッチアップしているので、大きい相手にも怖がらずに思いっきりぶつかっていけると思います。逆に、ポジションが上がれば身長さもさほどなくなり、スピードもついていけるという自信もあります」と幅広いプレーでふたたび世界を目指します。

 森岡選手にとって、モチベーションのひとつになっているのが柏倉ヘッドコーチの存在です。「選手の良いところをチームの中に当てはめながら起用するコーチ。ゲーム中のいろんな場面で各選手たちが得意とするプレーが必要なときに、絶妙なタイミングで使ってくれます。自分のやるべきことが明確になってコートに入ることができ、その方針に感銘を受けて筑波大学への進学を決めました」という森岡選手。しかし、柏倉ヘッドコーチの下でプレーできたのは1年程度でした。もう一度、自分の特徴を最大限生かしてもらうためにも、積極的にアピールしています。

 今合宿の半分はスクリメージに費やし、選手たちの持ち味を発揮させた柏倉ヘッドコーチ。女子ユニバ日本代表が目指すコンセプトに沿っているかとともに、「よりコートの中で気持ちを前面に出してプレーしているかどうか」を見極めながら選考を行っています。ドリル練習では見えない部分が発揮されるゲーム形式だからこそ、「1on1が上手な選手がいれば、あまり上手ではなくても5on5になると上手く合わせられたり、プレーしやすくスペーシングを取ってあげたり、そういう細かなことができる選手もおり、それぞれの良いところを見ることができました」と充実した3日間が終了。今後も強化とメンバー選考を繰り返しながら、来年7月開催予定の本番へ向けた準備が続きます。