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男子U17日本代表:FIBA U17ワールドカップは明日開幕「得点王になって実績を残してチャンスをつかんだ八村選手を追いかけていけるようにしたい」川島悠翔選手

2022年7月1日

終わった時に何かを得られるように選手たちの能力を最大限発揮させるアレハンドロ・マルチネスヘッドコーチ

FIBA U17ワールドカップでも得点王を狙う川島悠翔選手

 女子U16日本代表もアジアで準優勝となり、揃って世界に挑む7月に突入。いよいよ明日7月2日(土)より、「FIBA U17ワールドカップ」がスペイン・マラガで開幕し、男子U17日本代表が初陣を迎えます。予選ラウンドの日程は7月2日(土)深夜1:30よりドミニカ共和国、7月4日(月)早朝4:00よりスペイン、7月5日(火)深夜1:30よりリトアニアと対戦し、いずれもFIBA公式YouTube Liveにて配信が予定されています。予選ラウンドは各4チーム×4グループに分かれ、それぞれ総当たりのリーグ戦を行い、1〜4位の順位をつけます。日本が属するグループBはグループAとの結果に伴い、1位vs4位または2位vs3位でベスト8進出を懸けた決勝トーナメントに臨みます。

 アレハンドロ・マルチネスヘッドコーチは、3チームの中ではさほど身長の差がない初戦のドミニカ共和国に照準を合わせ、勝つための準備を行ってきました。同世代の世界レベルが集うFIBA U17ワールドカップは「とても厳しく、重要な大会です。日本はサイズが小さく、相手には2mが複数いる大きな相手との対戦になりますが、しっかり競争力を持って戦っていきたいです」というマルチネスヘッドコーチにとってもチャレンジになります。

 2021年4月、選手選考のために行われた男子U16日本代表エントリーキャンプのとき、当時の佐古賢一ヘッドコーチ(現レバンガ北海道ヘッドコーチ)はこの世代を背負う存在として、川島悠翔選手 (福岡大学附属大濠高等学校2年)に期待を寄せていました。マルチネスヘッドコーチも同じ考えではありますが、「FIBA U16アジア選手権ではコンスタントに良い活躍をしてくれました。しかし、FIBA U17ワールドカップでも同じような数字が残せるかと言えば、さらなるレベルアップが必要になり、戦ってみなければ分からないのが正直なところです」というのが世界の強豪との戦いです。

 FIBA U16アジア選手権でオーストラリアと対戦し、川島選手は「自分が徹底的にマークされ、特にオフボールの動きに対するプレッシャーがすごかったです。そのときに最善の判断ができていませんでした」と反省点を挙げます。これから挑む世界との戦いへ向け、「ペイントタッチが難しくなると思うのでアウトサイドシュートの確率を上げたり、自分たちよりも高い相手に対してチームで守っていかなければ絶対に止められないです。しっかりとコミュニケーションを取って、ディフェンスでのプレッシャーをもっと高めていきたいです」と話し、川島選手自身もレベルアップに努めています。

 オーストラリアに激しくディフェンスをされる中でも、23点の活躍は川島選手に自信を与えました。目標とするNBA入りへ向け、八村塁選手(ワシントン・ウィザーズ)が開拓してくれた同じ道を歩みはじめています。FIBA U16アジア選手権ではMVP、オールスター・ファイブ、得点王(平均26.6点)を受賞。2013年、FIBA U16アジア選手権での八村選手は平均22.8点で大会2位。川島選手の方が現時点では上回っており、このときはまだオセアニア勢も参加していません。翌年のFIBA U17ワールドカップでは平均22.6点を挙げ、「得点王になって実績を残してチャンスをつかんだ八村選手を追いかけていけるようにしたいです」と川島選手は話しており、目標に向かって突き進んでいます。

 FIBA U16アジア選手権で銀メダルを獲ったのはすでに過去のこと。マルチネスヘッドコーチは、「銀メダルは素晴らしい結果でしたがそこで満足せず、FIBA U17ワールドカップを通して世界レベルから何を学ぶかが大切です。彼らが日本バスケの将来を担う世代であり、今大会でいろんな経験をし、終わった時に何を得られたかが一番大事になります」と述べ、そのためにも選手たちの能力を最大限に発揮させていきます。