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女子日本代表:第9次強化合宿実施中「3ポイントシュートを決め切るためのメンタルや力を培っていきたい」根本葉瑠乃選手

2021年9月15日

得点力あるポイントガードの山本麻衣選手

シューターとして期待される根本葉瑠乃選手

 AKATSUKI FIVE 女子日本代表は9月10日(金)から、「FIBA女子アジアカップ2021」へ向けた第9次強化合宿がスタート。前回合宿の最後に、トヨタ自動車アンテロープスとの練習試合とWリーグ オータムカップ 2021 in 高崎でシャンソン化粧品シャンソンVマジックとの実戦形式の強化を経て、「70%くらいの仕上がり」と恩塚ヘッドコーチは手応えを感じています。

 プレーも判断も速くし、「世界一のアジリティ(俊敏性)」を目指すこのチームの方向性を選手たちが理解し、具体的な強化を進められていることで70%まで前進できた要因です。残る30%について、「オフェンスではチャンスを見逃さずに自分の強みを発揮して得点につなげること。世界と比較してインサイドが低くなるディフェンスでは、ペイントエリア内でのカバーなど協力して守ることを導入しています。新しいこのスタイルに対し、心理的に、体力的に疲れてきたときにも遂行できるためのトレーニングもしています」と恩塚ヘッドコーチは話し、細かい部分を突き詰めています。

 東京2020オリンピックでは3×3女子日本代表として活躍した山本麻衣選手(トヨタ自動車アンテロープス)は、「前回は迷いながらプレーする部分もありましたが、この合宿ではあまり考えなくてもスムーズにできており、すごく手応えを感じています」とこのチームにフィットしはじめています。オータムカップではトヨタ自動車戦で12点、シャンソン戦では18点・6アシストとチームハイを記録し、「思い切ってシュートチャンスのときは狙うように意識しています」というとおりの活躍で勝利に貢献しました。「得点力があるポイントガード」という強みを生かし、存在感を示しています。

 前回合宿時、3×3を含めた東京2020オリンピック出場メンバーとそれ以外の選手との力量に「少しずつ差が見えてきました」と恩塚ヘッドコーチは感じていました。その中において、オータムカップの2試合を通じて与えられた役割を果たしていたのが、根本葉瑠乃選手 (三菱電機 コアラーズ)です。「自分が求められている3ポイントシュートに対して、まだ満足はしていません」という根本選手ですがトヨタ自動車戦は2/2本、シャンソン戦も2/3本と限られたプレータイムの中で結果につなげていました。

東京2020オリンピックでは、どのポジションからも決められる3ポイントシュートが大きな武器でしたが、強化期間が短いこのチームでは、「期待値が高い選手が積極的に3ポイントシュートを打ち、他の選手はそれ以外の部分でサポートする」ことを恩塚ヘッドコーチは求めています。期待値が高い根本選手は、「オリンピックでシューターとして活躍した林(咲希)選手や宮澤(夕貴)選手のシュートを決める確率や、大事な場面で決め切ったプレーは刺激になっています。自分もこのチームでは同じ役割を求められているので、しっかり決め切るためのメンタルや力を培っていきたいです」と述べ、その精度を高めています。

 恩塚ヘッドコーチは「コートに立っている選手が常に100%で力で戦い、ワンポゼッション毎のエネルギーを最大化したい」と考えており、東京医療保健大学で指揮を執っているときと同じく、積極的に交代することを明言しました。今合宿中は「3〜4分で選手が力を出し切れるようなトレーニング」も行っており、「チームでバトンをつないで勝利をつかみ取るスタイル」を目指しています。

 9月23日(木)まで今合宿は行われ、9月27日(月)よりヨルダン・アンマンで開催される「FIBA女子アジアカップ2021」に出場する12名を選考していきます。