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3×3女子日本代表:秋田県横手市合宿 活動報告「2ポイントシュートと機動力を武器に世界と戦うことは証明できています」山本麻衣選手

2021年4月29日

U23ワールドカップでの金メダル獲得を自信にし、オリンピック出場を目指す山本麻衣選手

2ポイントシュートの精度が高まってきた馬瓜ステファニー選手

 東京オリンピックの開催国枠として唯一、出場権を付与されなかった3×3女子日本代表チームは、5月26日よりオーストラリア・グラーツで開催される「FIBA 3×3 オリンピック予選2021(以下OQT)」に出場します。4月20日から28日まで行われた第2次強化合宿は前半が味の素ナショナルトレーニングセンターで、後半は秋田県横手市へ移動し、本番と同じコートを使って実戦形式の練習に時間を費やしました。

 OQTで対戦するオーストラリアやウクライナを想定し、学生からプロまで男子選手に協力していただきながら、高さや身体の当たりの強さ対策を行っています。篠崎澪選手(富士通レッドウェーブ)は、「海外の相手を想定したゲームプランやゲーム運びができるようになりました。連日試合をしてきたことで、良い点も悪い点もどんどん課題が出てきて、1日ずつそれをクリアにできたと感じています」と話しており、目指すべき方向性が明確になってきました。

 今合宿のテーマについて、長谷川誠アソシエイトヘッドコーチは以下のように話しています。

「ディフェンスに関してはスイッチに対する精度を上げること、逆にノースイッチのときの1on1のディフェンスとインサイドディフェンスを徹底しています。オフェンスに関しては12種類のセットオフェンスを用意し、メンバーによって使い分けながらその精度を高めています」

 世界を相手に身長で不利になる日本がディフェンスでどう対抗するか、オフェンスでは武器であるスピードをどう生かすかを突き詰めながら、強化を進めています。

 20チームが参加するOQTで与えられる東京オリンピックへの出場権は、たった3枠しかありません。2019年のFIBA 3×3 U23 ワールドカップで金メダルを獲得し、MVPに輝いた山本麻衣選手(トヨタ自動車アンテロープス)「日本は小さいですが、2ポイントシュートと機動力を武器に世界と戦うことは証明できています」と自信を持ち、チームを引っ張っています。

 3×3は5人制でいう3ポイントシュートが2点、それ以外は1点です。得点が倍になるため、勝負のカギを握る2ポイントシュートを「最近になって積極的に打つようになり、自分にとってもプラスになっています」というのは馬瓜ステファニー選手(トヨタ自動車アンテロープス)です。昨シーズンのWリーグを通じて3ポイントシュートが右肩上がりで良くなってきたことで、ボールが重くなる3×3でも成功率が上がってきました。2ポイントシュートがあることで、「元々得意だったドライブも行きやすくなっています」とプレーの幅を広げています。

 現在8人まで選考された3×3女子日本代表争いは、OQT直前まで続きます。最終的には4人に絞り込まねばならず、「選手一人ひとりのパフォーマンスとともに、チームとして3〜4人の組み合わせをしっかりと見ながら選考していきます」と長谷川コーチは言います。OQTまで残り1ヶ月を切りましたが今後も強化を重ねて行き、自らの手でオリンピックへの出場権を勝ち取るために全力を尽くします。

■FIBA 3×3 オリンピック予選2021 (OQT)
 日程 2021年 5 月26日 (水)~30日 (日)
 開催地 オーストリア グラーツ
 出場国 男女各20チーム (※上位 3 か国がオリンピック出場権を獲得)
 <女子出場予定国>
 [Pool A] フランス、アメリカ、ドイツ、ウルグアイ、インドネシア
 [Pool B] イラン、日本、ウクライナ、タイ、オーストラリア
 [Pool C] オランダ、エストニア、ベラルーシ、ハンガリー、スリランカ
 [Pool D] イタリア、チャイニーズ・タイペイ、スイス、スペイン、オーストリア