公益財団法人日本バスケットボール協会

　AKATSUKI FIVE 2021年度バスケットボール女子日本代表チームは、第32回オリンピック競技大会 (東京2020オリンピック) で金メダル獲得を目標に掲げ、第2次強化合宿を行っています。女子U16日本代表時代からともに世界で戦ってきた二人のコメントをご紹介します。

■馬瓜エブリン選手（トヨタ自動車 アンテロープス）

今回合宿に参加してみて、かなり若い選手がたくさんいることと、少しケガ人も多いことでサイズが小さくなっている分、スピードなどをもっともっと強化しなければいけないと思いました。

ーー東京オリンピックが1年延期されたことによって、チームとして成長できた点は？

（コロナ禍により）なかなか集まることができませんでしたが、個人でいろんなスキルトレーニングやワークアウトをする時間が特に昨年は多かったです。それぞれが行ってきたそのスキルが、この合宿でも出せているとすごく感じています。リーグ戦中から肌で感じていました。それが、コロナ禍の中でもみんなが努力し、この1年間でレベルアップしてきた部分です。

ーーオリンピックへの思いを聞かせてください。

1年延期されましたが、自分としては良かったと思っています。そのままもし続けていたら、心身ともにきつい時期でもあったので、心を落ち着かせてバスケ以外に注力してみたことで、あらためてバスケが楽しいという気持ちでプレーできるようになった。
2シーズン前、メンタル面において大きな波がありました。それをできる限り減らして、チームに安定感を与えることをリーグ戦では取り組んできました。2年が経ち、自分自身でコントロールできたことが成長した点です。

ーープレー面での成長した点は？

コンスタントに点を取ることはもちろんですが、ジャンプシュートの確率を上げようと今シーズンは取り組んできました。1on1で一番ヘルプしづらいのがジャンプシュートなので、最後までフィニッシュに行って、ファウルをもらってチームを沸き立たせる思いもありました。ジャンプシュートでコツコツと点数を取ることに関しては、かなり成長したと感じています。

■宮崎早織選手（ＥＮＥＯＳサンフラワーズ）

第1次合宿は、女子日本代表はどんなバスケットなのかなということが気になっていました。第2次合宿となる今回は、トム（ホーバス）ヘッドコーチが目指すバスケットに対し、自分がどうアピールすれば良いかを考えながら取り組んでいます。

ーーアピールしたい点とは？

スピードの部分は常にアピールしたいと思っていますが、それ以上にシュートには力を入れてきています。ポイントガードとしてのアシストよりも、得点を取っていけるところをアピールしていきたいです。

ーー東京オリンピックが1年延期になったことはチャンスと捉えていますか？

正直、これまで東京オリンピックを目指してはいませんでした。延期になり、今回このように選んでもらっていることに驚いています。でも、日本代表に呼んでもらった以上は、スピードやシュートを打てるところをアピールしていきたいです。ガードは激戦区ですが、東京オリンピックメンバーに入りたいという気持ちで毎日がんばっています。

ーースピードはどこまで通用していますか？

スピードに関しては、このメンバーには分かってしまっています。その中で意識しているのは緩急をつけることです。スピードだけではディフェンスもついて来られるので、体の当て方や緩急の付け方、チェンジ・オブ・ペースは自分の中で工夫しています。

ーー若手メンバーで構成された女子日本代表では、アジア競技大会などに出場してきましたが、ホーバスヘッドコーチ率いる女子日本代表に残るために必要なことは？

ひとつは気持ちであり、自信を持つことがこのチームにはとても大事だと感じています。一度自信をなくしてしまうと、どんどんうまくいかなくなってしまうような環境です。調子が良い選手はたくさんいるので、一番は自信を持ってプレーすることです。
もうひとつは自分の持ち味であるスピードを生かすためにも、いろんな人たちとコミュニケーションをとって、シュートやドライブなどを出していけるかがカギになるとも思っています。