ニュース

女子日本代表:初招集された3人「経験が無いなりの努力や勉強をすべき場所」北村悠貴選手

2020年1月25日

今回の女子日本代表候補の中で最年少となる東藤なな子選手

「チャンスを逃したくない」と貪欲に取り組む北村悠貴選手

 AKATSUKI FIVE 女子日本代表は、2月6日(火)よりベルギーにて開催される「FIBA 東京2020 オリンピック予選大会 -FIBA WOMEN’S OLYMPIC QUALIFYING TOURNAMENT 2020-(以下OQT)」へ向け、味の素ナショナルトレーニングセンターで強化合宿を行っています。

 昨年11月に行われたアジア・オセアニア地区のオリンピック・プレ予選大会では、3×3でも活躍していた宮下希保選手が5人制の女子日本代表に初選出され、チームハイとなる平均16.3点を挙げて3連勝に大きく貢献しました。OQTへ向けて準備する中、復帰した大﨑佑圭選手を含め、新たに4人が加わっています。北村悠貴選手 (日立ハイテク クーガーズ)、加藤優希選手、東藤なな子選手 (ともにトヨタ紡織サンシャインラビッツ)は、いずれもはじめて候補選手に選ばれました。

 3人とも2番ポジション(シューティングガード)であり、トム・ホーバスヘッドコーチは「フィジカルなバスケットをもう少しレベルアップするためにも、この3人を見てみたかったです」というのが選考理由です。「日本はまだまだフィジカルバスケットが足りていません。特にアメリカやオーストラリア、スペインといった世界トップクラスの2番や3番ポジション(スモールフォワード)はフィジカルが強いです」と、世界に対抗するために新戦力たちを見極めています。

 初選出に対し、「まさか私が…!?」と驚く北村選手。「Wリーグを通して波がなく、どんな相手に対しても得点ができ、パスもできる選手たちを目の当たりにしてきました」という日本代表選手の印象に対し、まだまだ足りない部分が多いと感じてもいました。オリンピックイヤーを迎え、突然訪れたこのチャンスに対し、「この中でも一番下手だから、とりあえず自分ができることを全力でやろう。その中で自信がなくなるようなこともあるだろうけど、それさえも楽しめるように気持ちを持って行こう」と自らを鼓舞しながら、新しい環境に順応しています。

 このチャンスを逃したくないのは、皆同じです。北村選手は、「もちろん代表に入るチャンスもそうですが、この場にいることで絶対に勉強ができ、その機会を逃したくない気持ちもあります。いろんな意味を含めて、このチャンスを逃したくないです」と全てを吸収しようと貪欲に取り組んでいました。

 ホーバスヘッドコーチが求めるフィジカルバスケットに対し、「身体は強い方だと思っています。あとはフィニッシュの精度を上げること。ドライブからのシュートや、3Pシュートの精度が大事になってくると思います」と課題も見えており、持ち味というパワーのある1on1を生かすためのプレーを試行錯誤しています。

 オリンピック開幕まで、あと半年を切りました。時間がないとともに、初選出された選手たちは国際経験が足りない部分での差は否めません。それでも北村選手は、「経験が無いなりの努力や勉強をしなければいけないですし、ここに来た以上はするべきだと思っています。その差を埋めるのも自分の努力次第だと思っています」と前向きに捉えており、初の日本代表となってOQT出場を目指します。

 「今回選ばれた選手は1on1ができる選手ばかりです。チームの約束ごとがある中でも、それぞれの良さを出して欲しいですし、プレーしやすくするのも自分の役割のひとつだと思っています。しっかり声をかけてあげて、良い雰囲気を作っていきたいです」という髙田真希キャプテンのサポートもあり、初選出された選手たちはのびのびとプレーし、積極的にアピールを続けています。

 OQTに出場できる12人のメンバーを決めるトライアウトは、ここからさらに激しさを増していきます。