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FIBA女子アジアカップ総括:「私には私の強みがある」本橋菜子選手(MVP・オールスター5・得点王・アシスト王)
2019年10月2日
得点王とアシスト王の本橋菜子選手はMVPとオールスター5をダブル受賞
205cmの相手を抜き去りゴールを決める本橋菜子選手
「FIBA女子アジアカップ」で本橋菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)は平均17点を挙げて得点王、平均5本でアシスト王のリーダーズ2部門でトップに立ち、オールスター5とともにMVPを受賞しました。
「すごいうれしいです。ただ、今大会に入るまでは自分のプレーができなかったり、苦しい時期がありました。それを乗り越えて自分の力を出せたのは本当にうれしいです。このMVPは、いろんな周りの人たちの支えがあって取れた賞だと思っており、本当に感謝しています」
トム・ホーバスヘッドコーチはゲームを作る町田瑠唯選手(富士通レッドウェーブ)を先発させ、本橋選手は勢いを与える活躍に期待してシックスマンとして起用。お互いの力を認めており、ほぼ同じプレータイムを与えていました。しかし、準決勝以降は得点力ある本橋選手の方が長くコートに立ち続けます。準決勝オーストラリア戦では22点を挙げ、「本橋がすごく良い仕事をして、そこから相手は迷っていました」とホーバスヘッドコーチは評価します。
21点を挙げた予選ラウンド最終戦の韓国戦を皮切りに、オーストラリア戦は22点、そして決勝の中国戦では24点と右肩上がりで得点を伸ばします。「ボールマンプレッシャーも強くて、カッティングに対してもフィジカルで当たって日本のスピードを殺しに来てる感じが前回の練習試合で感じました。今までみたいなトランジションで、フィジカルに来られたときに負けない強さは見せていかなければいけないと思います」と準備して臨んだ中国との決勝戦。フォワードやセンターら20cm以上も大きな選手がマークするミスマッチが起きたときこそ、本橋選手らしさが見られました。
「ミスマッチでドライブすることは練習中からすごく意識していましたし、そこは攻めて行けとも言われていました。マークが下がったら3Pシュートやジャンプシュートを狙ったり、逆に前に来たらドライブを狙うことは練習していたので、そこがしっかり試合で出せたのは良かったです」
スピードで抜き去り、長い手が伸びて来るブロックをかいくぐりながら次々と得点を挙げていった『菜子タイム』。「ゾーンに入っているというか、行けるなという手応えがありました。積極的に攻めた方が勢いに乗るし、手応えを感じたので行きました」と強い気持ちでゴールに向かい続けたことで勝利を呼び込み、4連覇へ導く活躍を見せます。
日本代表に選出されたのは昨年からであり、はじめてのアジアカップは「ここで連覇を途絶えさせてはいけないというプレッシャーもありました。無事に4連覇してホッとしています」と帰国後に語り、ポイントガードとしての役割をきっちり果たしてくれました。
東京オリンピックへ向けたトライアウトの場となるWリーグは、10月4日(金)より開幕します。過去3度アジアチャンピオンを経験してきた吉田亜沙美選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)が引退を撤回し、町田選手擁する富士通レッドウェーブといきなり対戦。ホーバスヘッドコーチは、「簡単にポジションは与えません。今、ポイントガードには良い選手がいっぱいいます」と特別扱いすることなく競争を求めていました。リオデジャネイロオリンピックで見せたような「吉田らしいバスケをすれば絶対にチャンスはあります。彼女は経験があり、日本のスタイルを理解しているからプラスになるのは当然です」とも話しており、今シーズンどのようなプレーを見せてくれるか楽しみです。
本橋選手は「私には私の強みがあると思っています。自分らしさを忘れずに、これからもそれをやり通していきたいです」と強気な姿勢を崩さず、スターティングメンバーに返り咲く活躍を期待しています。