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3×3女子日本代表:第4次強化合宿 開催報告「それぞれの経験を共有して合致していけば、もっと強いものができる」西岡里紗選手
2019年8月17日
3x3でオリンピックを目指す宣言をした馬瓜ステファニー選手
現在国内ランキング1位の西岡里紗選手
3×3女子日本代表チームは「東京 2020 オリンピック競技大会」へ向けた継続的な強化とともに、本年10月に中国・西安にて開催される「FIBA 3×3 U23 ワールドカップ 2019」 へ向け、8月14日 (水) 〜 16日 (金) の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第4次強化合宿を実施しました。また、8月21日(水)より「FIBA 3×3 ウーマンズシリーズ」中国・雄安大会へ出場し、2位となった前回大会(中国・成都大会)を上回る結果を目指します。「FIBA 3×3 ウーマンズシリーズ」は最初に登録したメンバーで固定されており、三好南穂選手、馬瓜ステファニー選手(ともにトヨタ自動車アンテロープス)、篠崎澪選手、内野智香英選手 (富士通 レッドウェーブ)が出場します。
「とてもエキサイティングで、見ていて楽しかったです」と感想を述べたトーステン・ロイブル ディレクターコーチ。昨夏より、アジア競技大会へ向けてU23世代のWリーグ選手が少しずつ3×3に挑戦しました。それ以外の多くの選手は今年3月に行われた合宿に招集され、はじめは半信半疑でのスタートだったのは否めません。あれから約半年が経ち、選手たちの成長を実感するロイブルコーチも「オリンピックに向けた選手選考は非常に難しいです。それだけ力が拮抗しており、実力がある選手たちが揃っている証拠です」と言い、順調に強化が進んでいます。
今年度は「FIBA 3×3アジアカップ2019」 で3位となり、その後の「FIBA 3×3 ワールドカップ2019」では残念ながら予選ラウンド敗退の13位に終わりました。3×3ワールドカップメンバーの1人である馬瓜選手はフランス(●14-16)、スイス(●20-22)、オーストラリア(●16-18)といずれも2点差で敗れた点について、「気持ちの部分で負けていました」と振り返ります。その反省点を踏まえ、今合宿では「しっかり周りを見てプレーすることを意識していました」とスタイルを変えて臨みます。しかし、馬瓜選手のアグレッシブさが失われてしまい、「今回はパスを回しすぎてしまいました。いろいろトライしてみたことで、その中間を目指せば良いと思えるようになりました」と方向性が定まったようです。
馬瓜選手は昨年のアジア競技大会で5人制女子日本代表として参加。しかし、女子3×3日本代表にケガ人が出たことによって急きょロスター入りし、ほぼ練習しないまま大会に臨み、銅メダルを獲得しました。ひとつの大会で5人制と3×3の両方に出場し、メダルを獲得したのも馬瓜選手しかいません。今年も5人制女子日本代表候補に選出され、合宿にも参加していましたが、「もう自分の中では3×3でオリンピックを目指すと決めました」と宣言し、本腰を入れていきます。
つい先日まで5人制女子日本代表合宿に参加し、9月の「FIBA 女子アジアカップ2019」出場を目指していた三好選手も、「オリンピック出場へ向けてもポイントを稼がなければいけないので、今回は3×3を選びました」。選手たちは来年6月22日までの1年間で、国内ランキング50位以内に入っていなければ東京オリンピックへの出場資格を得られません。8月16日現在、58,120ポイントで国内ランキング27位(世界ランキング4533位)の三好選手は、「FIBA 3×3 ウーマンズシリーズ」で結果を求めて挑みます。
現在国内ランキング1位(217,275ポイント)は西岡里紗選手(三菱電機コアラーズ)であり、世界ランキングは44位です。3×3アジアカップ後も3×3 U23ネーションズリーグに出場しながら、ポイントを稼いできました。西岡選手も今年3月から3×3を取り組みはじめた1人であり、「最初はルールや戦術自体が分からないことばかりでした。そこから数多く試合に出場する機会があり、ようやく戦い方も分かってきました」と急成長を見せています。
186cmと国内では大きな西岡選手ですが、3×3の国際大会でも「身長差はあまり感じることはないです」と存在感を発揮。しかし、ディフェンスでスイッチしたあとに「身長の低い選手をマークすることが5人制でもなかなかなかったので、そこが今の課題です」。個人のポイントを争う3×3ですが、3人の息の合ったプレーが重要です。「密なコミュニケーションを取っていけば、もっと良いディフェンスができるようになると思っています。選手それぞれが様々な大会に出場しているので、その経験を共有して合致していけば、もっと強いものができると思っています」と声を掛け合いながら、チームとしても格段に向上しています。
10月4日(金)より、彼女たちの主戦場であるWリーグが開幕します。すでにチーム練習ははじまっており、その合間を縫って3×3の感覚を忘れないように自主練習に励んでいます。大神雄子サポートコーチは選手たちに対し、「両方でトップパフォーマンスを発揮できるのはここにいるメンバーだけ。そこに誇りを持ってこれからも戦って欲しい」とエールを送り、本気でオリンピックを目指すにはどちらも欲張っていかなければなりません。