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男子日本代表:メディアデー開催「やっと世界と対等に戦える選手たちが集まってきた」馬場雄大選手

2019年7月24日

NBAサマーリーグの経験を日本代表にも注入する比江島慎選手(左)と馬場雄大選手(右)

多くの報道陣が集まって行われたメディアデー

 東京オリンピック開幕1年前となった本日7月24日(水)、多くの報道陣にお集まりいただき、AKATSUKI FIVE 男子日本代表はメディアデーを実施しました。7月20日(土)からスタートした強化合宿のテーマとして、「FIBAワールドカップで対戦する強豪国(アメリカ、トルコ、チェコ)と競争できること」をフリオ・ラマスヘッドコーチを挙げています。これまで以上にハードワークし、そのためにも練習量を増やし、そして精度を高めていくための強化を行っています。

 NBAサマーリーグに参戦した比江島慎選手(宇都宮ブレックス)と馬場雄大選手(アルバルク東京)も囲み取材に応じました。比江島選手は、「サマーリーグに参加したことで試合勘もあり、コンディション良く合宿に臨めています」。最終戦で負傷した右肩が完治しておらず別メニューで調整中の馬場選手も「サマーリーグでの感覚は体が覚えているので、練習に合流したらそのモチベーションのまま高い強度で他の選手と戦い、お互いに刺激し合えたら良いと思っています」と貴重な経験を日本代表にも注入してくれることに期待しています。

 開幕まで1ヶ月余りとなった「FIBAワールドカップ2019」へ向け、比江島選手は「(渡邊)雄太(メンフィス・グリズリーズ)と(八村)塁(ワシントン・ウィザーズ)、(ファジーカス)ニック(川崎ブレイブサンダース)の3人がはじめて揃ってプレーします。その中で自分の役割を見極めていく必要があります。しっかり噛み合えば僕は十分に戦える戦力があると思っています。そのための準備をしっかりして、自信をつけて本番に臨みたいです」。馬場選手も「やっと世界と対等に戦える選手たちが集まってきました。その中で、サマーリーグを経験したことを良いスパイスとして生かしたいです」とそれぞれ抱負を語りました。

 先日終えたばかりのウィリアム・ジョーンズカップメンバーのうち、明言されている5人は明日25日(木)より合流します。「若手の成長、世界と戦うためのサイズアップとポジションアップ」をテーマにしたジョーンズカップは2010年以来の銅メダルを獲得しました。ラマスヘッドコーチはテーマに沿った成果を挙げたこととともに、結果も残したBチームを評価しています。

 選手同士の競争が激しくなることが強化には欠かせません。その中において、合宿初日に富樫勇樹選手が(千葉ジェッツ)が右手第4中手骨骨折という不運に見舞われました。「替えのきかない存在であり、チームにとっても痛手です。なによりも彼自身が悔しい気持ちであることを考えると悲しいです。今は治すことに集中して欲しいです」とラマスヘッドコーチは話しており、1年後のオリンピックへ向けて、パワーアップして戻ってきてくれることを祈るばかりです。

 開幕まで1年となったこの日、ラマスヘッドコーチは2008年北京大会、2012年ロンドン大会での経験を振り返りながら、オリンピックへの思いを語りました。「開会式では1万人以上のアスリートと同じ空間を共有できるのは素晴らしい経験です。また、勝利して選手村に帰ると他競技の選手たちが拍手で迎え、私たちも同じように同じ国の代表として勝っても負けても称え合う経験はオリンピックならではです。それを自国開催でできることはかけがえのないものになります」

 しかし、今はまだオリンピックのことを考えるのは時期尚早と釘を刺し、「まずはワールドカップでこれまで成し遂げていないヨーロッパのチームに勝つこと。厳しくも夢のある挑戦に全力を注ぐだけです」と目の前の戦いに備えます。

 NBAが定める代表活動のルールとして28日間の制限があるため、渡邊雄太選手と八村塁選手が合流するのは7月30日(火)であり、その日に18名の男子日本代表候補選手を発表します。「バスケットボール日本代表国際試合 International Basketball Games 2019」は8月12日(月)の千葉ポートアリーナでのニュージーランド戦はすでに完売していますが、アルゼンチン(8月22日(木))、ドイツ(8月24日(土))、チュニジア(8月25日(日))と対戦するさいたまスーパーアリーナ開催分はチケット好評発売中。日本バスケがさらに夏を熱くする「JAPAN MADNESS」の到来です。