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3×3男子日本代表:第1次強化合宿 開催報告「3×3で足りないのは経験だけ」小林大祐選手

2019年5月17日

地元・秋田ノーザンハピネッツの保岡龍斗選手

ベテランの小林大祐選手にとって足りないのは3x3の経験値だけ

 2019年度3×3男子日本代表チームは、5月22日(水)より中国・長沙にて開幕する「FIBA 3×3アジアカップ2019」へ向けた選考会となる第1次強化合宿を実施。5月13日(月)より3日間行われた秋田県・横手市体育館には連日、ファンや地元の子どもたちが応援に駆けつけ、選手たちもモチベーション高く競い合っていました。

 今年2月に行った強化合宿ではじめて3×3をプレーした多くのB.LEAGUE選手たち。今合宿には15名中8名が選考され、「FIBA 3×3アジアカップ2019」出場へ向け、猛アピールしています。長谷川誠アソシエイトコーチは、B.LEAGUE選手たちを評価するとともに「それ以上に驚いているのが学生たちです。プロ選手と遜色ないプレーができています。特に3×3を経験してきた松脇と天昇はだいぶ成長しています」と若き逸材に注目していました。昨年の「第18回アジア競技大会」に出場した松脇圭志選手と杉本天昇選手 (ともに日本大学/HACHINOHE DIME.EXE)は経験を積み、B.LEAGUE選手を相手にも臆することなく実力を発揮。

 また、高校を卒業したばかりの富永啓生選手に対し、「シュートを打つことが分かっていて、ディフェンスも必死になってチェックに行っても決めきる力があります」と長谷川コーチは可能性を感じています。唯一の高校生、三谷桂司朗選手 (広島皆実高等学校 3年)も評価が高く、彼ら学生とともにルーキーの玉木祥護選手 (京都ハンナリーズ)は23歳以下の国際大会への出場対象であり、経験値を上げています。

 地元・秋田ノーザンハピネッツの保岡龍斗選手は昨年から3×3男子日本代表候補選手に名を連ね、アジア競技大会の最終メンバーでした。しかし、残念ながら直前のケガにより日本代表デビューを飾れず、気持ちを新たに挑んでいます。地元開催となった今合宿は、「ブースターが応援に来ていただき、いつもの代表合宿とはまた違う感情がありました」とコーチ陣だけではなく、応援してくれる方々へ向けても良いアピールができました。「これまで何度かチャンスをもらいながらケガで全て逃してきているので、このアジアカップで日の丸を背負ってメダルを獲りたい気持ちは強いです」

 賢くそつなく3×3を吸収しているのがベテランの小林大祐選手 (ライジングゼファー福岡/UTSUNOMIYA BREX.EXE)です。「この中では誰よりもバスケに関してはいろんな経験をしてきた自負はあります。3×3で足りないのは経験だけ」と言い、楽しさと難しさを実感しています。「日の丸を背負いたい、オリンピアンになりたいという気持ちは誰よりも強く持っていると思うし、絶対に叶えたい目標です」というのを原動力にし、新たな伸びしろを埋めるためのレベルアップが続きます。

 「FIBA 3×3アジアカップ2019」に出場できるのは4名の狭き門です。しかし、3×3は日本代表4名だけではなく、「ここに集まったメンバー全体でオリンピックに向かっていかなければならない」とトーステン・ロイブル ディレクターコーチは声を大にします。選手個人が様々な大会に出場し、ポイントを稼ぐことで国際ランキングを上げられるのも3×3の特徴です。小松昌弘選手 (RBC東京/TOKYO DIME.EXE)と落合知也選手 (越谷アルファーズ/TOKYO DIME.EXE)は3×3の国際大会に積極的に出場中。4月にドーハで行われた3×3ワールドツアーは8位入賞。今週末は松脇選手を加えて中国・昆山へ飛び、3×3 CHALLENGERSに参戦します。国内では、3×3.EXE PREMIERが5月18日(土)より開幕します。3×3も日本一丸となってオリンピックに向けて実戦強化を図っていきます。

■FIBA 3×3アジアカップ2019
日程:5月22日(水)〜26日(日)
開催地:中国・長沙
予選プール
【男子】
プールA:日本、トルクメニスタン、ヨルダン
プールB:中国、ニュージーランド、予選A1位
プールC:モンゴル、オーストラリア、予選B1位
プールD:インドネシア、カザフスタン、予選C1位
【女子】
プールA:中国、オーストラリア、ニュージーランド
プールB:モンゴル、カザフスタン、キルギスタン
プールC:日本、スリランカ、予選A1位
プールD:イラン、トルクメニスタン、予選B1位
http://www.fiba.basketball/3x3asiacup/2019