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平成25年度男子U-16(U-15)日本代表チーム 第3次強化合宿(ドイツ・チェコ遠征)開催

2013年12月31日

 今年開催された「第3回FIBA ASIA U-16男子バスケットボール選手権大会」で、男子U-16日本代表はアジア3位となり、FIBA U-17世界選手権(2014年8月@アラブ首長国連邦)初出場を決めました。
 男子日本代表の全カテゴリーにおいて、2006年日本開催となったFIBA世界選手権など自国開催で出場したことはありましたが、アジア予選を勝ち抜いて世界への扉を開けたのはジュニア世界選手権(ポルトガル/世界14位)への出場を決めたU-18世代で挑んだ1998年のジュニア アジア選手権(インド/アジア3位)以来、15年ぶりとなります。

 大会に備えるだけではなく継続的に強化すべく、U-15世代を対象にした男子U-16(U-15世代)日本代表を選出し、12月30日(月)~2014年1月8日(水)の期間、ドイツ・チェコ遠征を実施します。チームを率いる高橋 学ヘッドコーチ(東北学院中学校・高校)に海外遠征を行う主旨を伺いました。
 「一つ上の世代が今年アジア3位となり、FIBA U-17世界選手権出場を勝ち獲ったことは、この世代の選手たちにとっても大変刺激になっています。また、これまでも男子U-16日本代表の強化活動として、ドイツ・チェコ遠征を行ったことがその後の大会において、非常に大きな経験になっていました。来年、FIBA ASIA U-16選手権はありませんが、空白の期間を作らず継続的に強化をすることが大切だと考え、今回の海外遠征を行うこととなりました。大会がない世代が海外遠征をするのは初めての試みです」

 12月26日(木)~29日(日)まで味の素ナショナルトレーニングセンターで行われた事前合宿では、初めての国際経験に向かう選手たちに対し、全てに対して日本とは違うという意識改革から着手。過去3大会行われたFIBA ASIA U-16選手権を通して経験してきたことを、選手たちに様々な練習方法で伝えながら準備を行いました。

 今年3月に行われた「第26回都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会2013(ジュニアオールスター)」でMVPを獲得した渡嘉敷 直輝選手(那覇市立古蔵中 3年)も男子U-16(U-15世代)日本代表に選出。「外国人とは一歩の歩幅の大きさなどにも違いがあり、0.1秒の争いになってくると思うので、そこを意識して頑張りたいです」と話しています。琉球ゴールデンキングスの試合を間近で見ており、自身も将来はプロバスケ選手になりたいという夢を持つ沖縄県の渡嘉敷選手。渡嘉敷選手に外国人選手オンザコート3のbjリーグを見ていることで、これから始まる海外遠征でのヒントになるプレイもあるのではないか伺ってみました。
 「外国人選手のブロックはリングの位置まで手が伸びてくるので、間合いを考えながらシュートを打ったり、交わしたり、いかにブロックをかいくぐってシュートを決められるかを試したいです」

 この遠征期間中、まずはドイツにて現地クラブチーム(U-18)と2試合、その後チェコへ移動し、現地クラブチーム(U-18)と1試合を行います。その後、チェコで開催される国際大会「クリスタル・ボヘミア・カップ」に出場し、U-16ハンガリー代表、U-16チェコ代表と対戦します。
 「上のカテゴリーとの対戦になるので勝敗ではなく、体格差ある選手との対戦を通じて、合宿で準備してきたことをぶつけてもらいながら、高さや体格で劣るところをどう戦術面で対応するかを経験し、強化させることを目的としています。選手たちにとっては、海外の環境に慣れることも含めて全てが初めての体験になります。過密なスケジュールの中で体調を維持しながら過ごせるかどうかも重要になります。環境に慣れることや克服する対応力も大きな経験です」と話す高橋ヘッドコーチ。

 2011年FIBA ASIA U-16選手権=3位、2012年FIBA ASIA U-18選手権=4位、2013年FIBA ASIA U-16選手権=3位と過去3年間、アジアでベスト4進出を継続中。高橋ヘッドコーチは、「選手たちもさることながら、我々スタッフも生半可な気持ちではなく、この成果をつなげていかなければなりません」と話し、さらなる向上を目指す海外遠征。今回選出された選手たちは、2020年東京オリンピック時には22歳になります。練習中からコーチ陣は“ターゲットエイジ”であることを意識させており、それ以上に選手たち自身が7年後をしっかり見据えています。

■平成25年度バスケットボール男子U-16(U-15)日本代表チーム
 第3次強化合宿(ドイツ・チェコ遠征) メンバー表

■スタッフ
チームリーダー 大平 敦(鎌倉市立玉縄中学校)
ヘッドコーチ 高橋 学(東北学院中学校・高校)
総括 石坂 雅彦(公益財団法人日本バスケットボール協会)
スポーツディレクター トーステン・ロイブル(公益財団法人日本バスケットボール協会)
アシスタントコーチ 越後 直樹(草津市立玉川中学校)
アシスタントコーチ 山田 明(南幌町立南幌中学校)
アシスタントコーチ 篠原 重治(太宰府市立太宰府西中学校)
トレーナー 西村 航(公益財団法人日本バスケットボール協会)
通訳 本永 昌生(公益財団法人日本バスケットボール協会)

■選手
#4 津屋 一球 (弘前市立津軽中学校 3年)
#5 柳川 幹也 (広島市立井口中学校 3年)
#6 新田 嵐 (横浜市立南希望が丘中学校 3年)
#7 伊藤 領 (新発田市立本丸中学校 2年)
#8 テーブス 海 (神戸市立本庄中学校 3年)
#9 杉本 天昇 (秋田市立山王中学校 3年)
#10 西村 一輝 (新発田市立本丸中学校 3年)
#11 西田 優大 (海陽町立海陽中学校 3年)
#12 渡嘉敷 直輝 (那覇市立古蔵中学校 3年)
#13 斉藤 諒馬 (河北町立河北中学校 3年)
#14 植松 義也 (川崎市立柿生中学校 3年)
#15 前原 碧生 (横浜市立旭中学校 3年)
#16 青木 亮 (西原市立西原中学校 3年)
#17 藤島 悠太 (秋田市立山王中学校 2年)

※所属は12月26日現在