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男子U22日本代表:今後の男子日本代表候補選手を輩出するため、継続的な一気通貫の強化合宿を開催
2019年4月8日
「課題も多く見えましたし、成長が日々実感できる合宿でした」笹倉 怜寿選手
ポジションアップし、多くのことを吸収しながらしっかりアピールする小酒部 泰暉選手
3回にわたって行われたスプリングキャンプを経て、15名に絞り込まれた男子U22日本代表候補選手たちが4月4日(木)〜7日(日)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターで強化合宿を実施。FIBA ワールドカップ 2019や東京オリンピック、さらにその先の男子日本代表の候補に挙がる選手を多く輩出するため、一気通貫の強化は続いています。
スプリングキャンプ時とは打って変わり、新年度を迎えた大学生たちはコンディション良く、練習の強度も自ずと高くなった今合宿。比嘉靖ヘッドコーチは「40分間フルコートで足を動かし、平面のバスケットで打開するトランジションバスケを徹底」するスタイルを浸透させ、男子日本代表にもつながるベースを作っています。
ポイントガードの笹倉 怜寿選手 (東海大学4年)は、所属チームではハーフコートオフェンスでコントロールする役割ですが、「比嘉ヘッドコーチにはガードがボールをプッシュし、チャンスがあればそのまま得点を獲りに行くスタイルを求められています。それがダメなときにはじめてコントロールするスタイルになり、最初はプッシュすることに慣れてませんでした。今後につなげていくためにも自分にとって良い課題として持っていなければいけません」と意識を変えるところから着手しました。
この世代はポジションアップし、普段とは違うプレースタイルにチャレンジする選手もいますが、同じポジションでも求められることが違うのが日本代表です。「課題も多く見えましたし、成長が日々実感できる合宿でした。ポイントガードとして各選手の良いところをいち早く見つけて、その長所を生かすプレーを意識しています」と笹倉選手は話しており、前向きに取り組んだことでプレーの幅を広げることができています。「怜寿らポイントガード陣は、今の日本代表で活躍する篠山(竜青)選手や富樫(勇樹)選手のようなスペシャルなオフェンスはまだ持ち合わせていません。だからこそ、ディフェンスのスペシャリストになって欲しいです」と比嘉ヘッドコーチは期待しています。
所属チームでは、189cmのオールラウンダーとして活躍する小酒部 泰暉選手 (神奈川大学3年)。しかしここでは、「神大にはない高さがあるので、ピックの使い方や合わせるときのパスなどを学ぶことができました」とガードとしての技術を習得しています。スプリングキャンプ時、「もっと周りを生かすプレーや周りの選手に対してもっとコミュニケーションを取らなければいけない」と佐古賢一アソシエイトヘッドコーチからアドバイスを受けました。それを踏まえて臨んだ今合宿では「チームに慣れてきたことで自分のプレーを出すことができるようになってきました」と手応えを感じています。
スプリングキャンプからはじめて日本代表のウェアを着る機会を得たこの二人。笹倉選手は「一瞬も気が抜けないピリピリした雰囲気の中で、自分の良さを出してアピールしていかなければいけなかったです」と言えば、小酒部選手も「最初は環境に慣れず、ここまで残るとは思っていませんでした」と戸惑いながらも実力を発揮したことで、今合宿まで参加できています。比嘉ヘッドコーチは、初選出された候補選手たちを含め、「トランジションバスケットを体現できるメンバーたちです。短い時間でどんどん交代しながらコートに立つ選手は常に足を動かして100%の力を出し、ディフェンスで対抗できるようにしたいです」と評価していました。
昨年のスプリングキャンプで「男子日本代表が弱いのは大学生が弱いからだ」という指摘を受け、反骨精神でスタートしたこのチーム。今合宿は集中し、激しいぶつかり合いも厭わないプレーを見せていましたが、「技術や体力だけではなく、心の部分も大事です。どこを目標にし、何を目的にしているかを考えれながら、選手それぞれのリーダーシップが必要ですがまだ足りません。誰もできる声を出したり、インテンシティやエモーションの部分で雰囲気を変えられるような選手は残念ながらこのチームにはまだ出てきていません」と比嘉ヘッドコーチが目指すチームにはまだ到達していません。網野友雄アシスタントコーチは「ウォームアップや練習中も、なんとなく形だけ追いかけている部分が多い。全てがゲームにつながっていることをイメージし、意識を高く持って学生界の底上げをしていこう」と選手たちに伝え、さらなる成長を促しています。
今合宿に参加した15名から12名に選考され、5月17日(金)〜19日(日)に名古屋市体育館で開催される「第42回李相佰盃日韓学生バスケットボール競技大会」でこれまでの成果を試します。下記15名に加え、特別指定選手としてすでにBリーグで活躍する選手を含め、今後の男子日本代表候補の大枠に入るであろう選手をリストアップし、日本全体の底上げを図っていきます。
■2019年度バスケットボール男子U22日本代表チーム
日本代表候補選手 メンバー表
【チームスタッフ】
チームリーダー 陸川 章 (東海大学)
ヘッドコーチ 比嘉 靖 (大阪体育大学)
アシスタントコーチ 網野 友雄 (白鷗大学)
アシスタントコーチ 西尾 吉弘 (大東文化大学)
アスレチックトレーナー 星川 精豪 (江戸川大学)
マネージャー 大崎 莉奈 (大東文化大学)
マネージャー 谷川 恭一郎(日本体育大学)
【選手】
ナナー ダニエル 弾 (C / 青山学院大学4年)
笹倉 怜寿 (PG / 東海大学4年)
森下 魁 (C / 筑波大学4年)
前田 怜緒 (SF / 白鷗大学4年)
星野 曹樹 (PF / 白鷗大学4年)
中村 浩陸 (PG / 大東文化大学4年)
平岩 玄 (C / 東海大学4年)
増田 啓介 (SF / 筑波大学4年)
小酒部 泰暉 (SG / 神奈川大学3年)
赤穂 雷太 (SF / 青山学院大学3年)
西田 優大 (SG / 東海大学3年)
飴谷 由毅 (SG / 大東文化大学3年)
大倉 颯太 (PG / 東海大学2年)
八村 阿蓮 (PF / 東海大学2年)
浅井 修伍 (PF / 筑波大学1年)
※所属は2019年4月5日現在
※ポジション:G-ガード、PG-ポイントガード、SG-シューティングガード、F-フォワード、
SF-スモールフォワード、PF-パワーフォワード、C-センター
関連リンク
- 2018年度バスケットボール男子U22日本代表チーム スプリングキャンプ2019 日本代表候補選手 メンバー発表(2019年2月24日発信)
- 男子U22日本代表:第1回スプリングキャンプ2019 開催報告「男子日本代表が弱いのは大学生が弱いからだ」底上げ急務な世代(2019年3月2日発信)
- 男子U22日本代表:第2回スプリングキャンプ2019 開催報告「日本代表は一流ではダメ。目指すは超一流」佐古賢一アソシエイトヘッドコーチ(2019年3月8日発信)
- 男子U22日本代表:スプリングキャンプ全日程終了「(FIBA ワールドカップ アジア地区予選でも)自分ができた部分があったのではないか」西田優大選手(2019年3月16日)