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第1回FIBA ASIA 3×3男子バスケットボール選手権大会 3×3男子日本代表チームはカタールへ向け出発
2013年5月13日
5月11日(土)、東京・お台場にて発表された3×3男子日本代表チームは、2日間の強化合宿を終え、「第1回FIBA ASIA 3×3男子バスケットボール選手権大会」が開催されるカタール・ドーハへと旅立ちました。
3×3(スリー・バイ・スリー)ルールは、1試合10分ゲーム(時間内に21点先制した時点で試合終了)で、ショットクロック12秒以内にシュートまでいかなければならず、攻守の切り替えが早いため、フルコートで行われる5on5以上に体力が必要となります。また、5on5でいう3Pシュートは2点、2Pシュートは1点となります。さらに試合球は、男子は普段7号球を使用しますが、3×3はどのカテゴリーも一回り小さな6号球となります。ルールとボールに対応する強化合宿2日間となりました。
そのルールについて青木 康平選手(東京サンレーヴス)は、「このルールではジャンプシュートもゴール下も1点ですが、通常の3Pシュートは2点。ピック&ロールからジャンプシュートを狙うことよりも、倍の得点になる3Pシュートを打った方が良いのではないかと思っていますし、さらに10分ゲーム、または21点先取したらゲームが終わる中で、どのシュートセレクションが良いかをすごく悩み、困惑しています」と、どうすればアジアで勝てるのか、真剣に悩んでいました。
長谷川 聖選手(大塚商会アルファーズ)も、「5on5のセットしている状況が続くことで、緊張もずっと持続しなければいけない分、すごく疲れます。また、ターンオーバーしたらそのまま相手はシュートに行けてしまうので、そこも気をつけなければならず、常に気を張っていなければいけないので難しいです」と感想を述べました。しかし、「全員が3Pシュートを打てるので、確率良く2点を獲っていれば、21点先取ルールという中で勝機はあるとも思っています」と手応えも感じています。
2002年、ジュニア日本代表(現:U-18日本代表)として、アジア選手権に出場した経験を持つ長谷川 武選手(大塚商会アルファーズ)。その経験を生かしながら国際大会での順応について、「ジュニアの時はクウェートで開催され2週間滞在したので、同じような場所であるカタールも想像はできています。しかしショッピングモールの中が会場になるようなので、実際に試合をしてみないと分からない部分も多いです。1試合目が本当に重要ですし、ボールや床、環境や観客の反応に慣れることが大事です」と話していました。
3回行われたセレクションを勝ち抜き、日本代表のユニフォームを勝ち獲った池田 千尋選手(平塚Connections)。普段は中学校の教員であり、国内ストリートボールリーグで活躍してきた選手です。「トライアウトを受けて、合格するかどうかは自分の中で五分五分であり、ずっと不安でした。部活を終えて職員室に戻ったら合否を伝えるメールが届き、そのメールを開くのに3分くらいかかりました。勇気を振り絞って開いたら、自分の名前があり、職員室にも関わらず大声で騒いでしまいました。周りにいた先生たちは驚いていましたが、応援もしてくれていましたので、良かったなと言う声をかけていただきました。生徒たちにも応援され、3×3男子日本代表発表記者会見後も、本当にいろんな方からおめでとうという言葉をいただいています」と、日本代表に選ばれた時の心境を話してくれました。
しかし、日本代表に選ばれたのはあくまで通過点。「ストリートボールで育ってきた自分が結果を残せなかったら、二度とストリートボーラーから3×3日本代表は選考されないという責任感を持っています。また、昨年のFIBA ASIAカップを見に行きましたが、あの時の男子日本代表は準優勝でした。その上を行くためにも優勝しかありませんし、勝手にライバル視しています。そして、3×3日本代表は本当にすごく応援されていると感じていますので、それを力に変えて、みんなの気持ちをしっかり背負って戦ってきます」と意気込みを語りました。
3×3男子日本代表チームは、カタール、ヨルダン、ホンコン・チャイナと同じグループDに属し、予選リーグを戦います。予選リーグ突破はもちろんですが、選手たちはこのチャンスを生かすためにも優勝を目指しています。青木選手は、「僕が選ばれたことによって落ちた選手がいます。その選手たちの思いを感じながら全力で戦ってきます。言い訳することなく、勝つことが彼らにとっての報いになるでしょうし、そこを期待されていると思っています」と気を引き締め、日の丸の誇りと責任を持って戦います。
新たなるカテゴリーである3×3日本代表へのご声援をよろしくお願いします。