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2018年度バスケットボール女子U16日本代表チーム エントリーキャンプ 開催報告

2018年9月12日

普段はゴールを背にプレーする機会が多い朝比奈 あずさ選手だが、世界と戦うためには「外のプレーをしていかないといけない」と実感

アタックしたあと、タイミングをずらしてブロックされないシュートを心がける横山 智那美選手

 2019年に開催が予定されている「FIBA 女子U16アジア選手権大会 2019」へ向け、選手選考会となるエントリーキャンプが9月9日(日)から11日(火)までの期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて開催されました。例年に比べて18名と人数を絞ったことでコーチ陣の目が届きやすく、練習内容もしっかり伝えられ、選手たちは持てる力を存分にアピールしています。

 U13やU14の世代を対象に行ってきた「ナショナル育成センター」の参加者と、先月行われた「第48回全国中学校バスケットボール大会」の中から選手を選考。前者はすでに萩原美樹子ヘッドコーチの指導を受けていることで、「練習の要領やこちらが何を求めているかを分かっている選手が多いです」と言うように、育成から強化へのバトンタッチがスムーズに移行できています。

 女子U16日本代表も、まもなく9月22日(土)より「FIBA 女子ワールドカップ 2019」が開幕し、世界でメダル獲得に挑む女子日本代表から一貫して同じスタイルを踏襲していきます。しかし、この世代がはじめての日本代表であり、国際大会の経験もこれからです。合宿初日に、今年行われた「FIBA 女子U17ワールドカップ」での日本vsフランス戦の映像を見せました。日本では大きな選手たちがいとも簡単にブロックされ、フランスが挙げたブロックショットは12本であり、日本のアシスト数9本よりも多かった現実を選手たちは目の当たりにしました。

 萩原美樹子ヘッドコーチは「それでも日本の最大の武器はドライブであり、むしろそれで打開して行くありません」と選手たちに伝えます。そこで求められるのがフィニッシュスキルです。この合宿中も大きな相手に対しても、どうやってシュートを決めるかというドリルを練習しました。「ドライブしたときにディフェンスをしっかり見て、フィニッシュスキルを変える技術が必要です。また、マークマンがヘルプに行った選手は、どこにスペースを取るのかを意識してプレーさせています」と萩原ヘッドコーチは、日本代表としての基本プレーを初日から徹底させています。

 180cmのセンター、朝比奈 あずさ選手(横浜市立洋光台第二中学校 3年)は「チームでは背が大きいので、インサイドでのプレーしかやったことがなかったです。でも、世界では外のプレーをしていかないといけないと思いました」と話し、ドライブから様々なステップでシュートを決めるドリルにも積極的にトライしています。166cmの横山 智那美選手(大阪薫英女学院中学校 2年)も「背が小さいので、タイミングをずらしてブロックされないようにシュートをしたり、視野を広く取って空いているところにパスできるようにしたいです」と世界を見据えて努力しています。

 13歳のときに「もっとうまくなって日本代表に入りたいと思いました」と目標を定めた朝比奈選手。同じように、ナショナル育成センターに参加したことで日本代表を目指しはじめた選手は多くいます。このエントリーキャンプも大きなきっかけであり、世界へと意識を高く持って取り組みはじめました。このメンバーで、来月もう一度エントリーキャンプを実施します。さらに現在高校1年生の早生まれの選手も対象であり、今後も選手選考を行っていきます。

■エントリーキャンプ 参加メンバー

真壁 あやの(C / 小樽市立菁園中学校 3年)
花島 百香(PF / 昭和学院中学校 3年)
島田 愛理(SF / 春日部市立豊野中学校 3年)
芝山 梨菜(PF / 弥富市立弥富北中学校 3年)
平下 結貴(SF / 長久手市立南中学校 3年)
前田 心咲(G / 高石市立取石中学校 3年)
伊波 美空(G / うるま市石川中学校 3年)
美口 まつり(PF / 相模女子大学中学部 3年)
玉川 なつ珠(PG / 八王子市立第一中学校 3年)
仲村 瑠夏(F / 沖縄市立コザ中学校 3年)
松浦 涼香(PG / 四日市市メリノール学院中学校 3年)
安田 朋生(SF / 青森市立筒井中学校 3年)
西 ファトゥマ七南(SG / 船橋市立三田中学校 3年)
朝比奈 あずさ(C / 横浜市立洋光台第二中学校 3年)
八十川 ゆずゆ(SG / 南島原市立深江中学校 3年)
横山 智那美(SG / 大阪薫英女学院中学校 2年)
森 美麗(C / 八王子市立第一中学校 2年)
福王 伶奈(C / 名古屋市立長良中学校 1年)