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女子日本代表:「第18回アジア競技大会」準決勝は中国に74-86で敗れ、リベンジならず。気持ちを切り替え、最終戦は銅メダルを懸けてチャイニーズ・タイペイと対戦

2018年8月30日

中国戦で15点を挙げた鈴木知佳選手

トップ選手たちの力の差が縮まっていることを実感する宮崎早織選手

 「第18回アジア競技大会」5人制バスケットボールは男女準決勝が行われ、早くもメダル確定チームが名乗りを上げています。女子日本代表は、予選ラウンドで73-105で敗れた中国とのリベンジゲーム。藪内夏美ヘッドコーチは「80点台の試合をすれば、必ず勝負できる」と断言し、選手たちを送り出しました。対策してきたことが機能し、大きな相手にディフェンスを粘りましたが、シュートが決まりません。フィールドゴール成功率34%と精度を欠いてしまい、74-86で残念ながら敗れ、金メダル獲得の目標は潰えました。

 予選ラウンドでの中国戦を踏まえ、「高さに対するディフェンス」「スクリーンを変更」する2つの対策を練って臨んだことを明かす藪内ヘッドコーチ。ペイントエリア内での失点は前回の52点から46点へと減らしています。さらに、リバウンド数は51本から38本へ、自ずとセカンドチャンスからの失点も23点から8点と大幅に抑えることができ、対策した点は成功しました。

 全てがミスマッチになるほど高さでのビハインドを抱えている中でも、終始マンツーマンディフェンスで対抗する女子日本代表選手たち。「抜かれても仲間がいることを信じて、積極的に1on1で守ること」を藪内ヘッドコーチは指示し、86点で抑えた失点は、少なからず勝つチャンスがありました。しかし「第3ピリオドの出だしに、ほんの一瞬の隙から相手にテンポ良く点数を獲られて離されてしまいました。気の緩みを相手につけ込まれてしまったことは、自分たちの集中力の無さです」と藪内ヘッドコーチは敗因を挙げます。

 残念な結果に終わりましたが、選手たちは誰一人下を向いておらず、逆に前回からの成長を感じています。「相手が大きい分、(機動力で上回れば)ディフェンスはついて来られないので、3Pシュートを狙いながらドライブで抜くことが今日の試合でも少し表現することができました」という鈴木知佳選手(日立ハイテククーガーズ)は15点を挙げる活躍。宮崎早織選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)も、「10点差まで詰めたときにリバウンドのこぼれ球を獲りきることや、良い流れの時にシュートを決めきることができないところが、(FIBA女子ワールドカップに出場する)A代表とは違う点だとすごく思いました。でも、少しずつですがA代表とも力の差は縮まってきているのではないかなという手応えもすごくあります」と未来に向けた明るい兆しが見えています。

 「この負けを引っ張っていては絶対にもったいないチームです。気持ちを切り替えて、しっかり銅メダルを獲りにいきます」という鈴木選手をはじめ、選手全員がすでにラストゲームに向けて準備しはじめています。藪内ヘッドコーチは、「最後まで自分たちのバスケットをやりきることが大事だと思っています。会場や日本からもたくさん応援していただいているので、皆さんと一緒に最後は喜びを分かち合えるようにしたいです」と言い、このチームとしての最後の試合に全てを出して勝つだけです。

 明日8月31日(金)14:30(日本時間)より男子日本代表が、最終戦となる7位決定戦に臨みます。ラストゲームは地元インドネシアと対戦。女子日本代表は、バスケットボール競技の最終日となる9月1日(土)12:00(日本時間)より3位決定戦・チャイニーズ・タイペイが行われます。