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平成30年度男子日本代表チーム(第40回ウィリアム・ジョーンズカップ出場チーム) ポジションアップして臨み、試合を通じて成長できたことが収穫

2018年7月23日

アグレッシヴなプレーを心がけて毎試合臨んでいた今村佳太選手

「強い相手に対してプレーはシンプルに」「闘争心を持つことの大切さ」を学んだ平岩玄選手

 「第40回ウィリアム・ジョーンズカップ2018(以下ジョーンズカップ)」に出場した平成30年度バスケットボール男子日本代表は、3勝5敗で全ての試合を終え、結果は9チーム中6位で閉幕。

 大会を終え、エルマン・マンドーレヘッドコーチは「大事なのは結果だけではなく、ポジションアップした選手たちがこうした国際大会を経験し、成長できたことです。本来のクラブとは違うポジションにコンバートし、不慣れなポジションでもしっかりゲームができたことは収穫です」と次につなげることはできました。大敗を喫した韓国戦以外は、競ったゲーム展開になったことも自信につながっています。

 普段はシューティングガードのベンドラメ礼生選手(サンロッカーズ渋谷)は、今大会はポイントガードで起用。ターンオーバーも少なくゲームをコントロールしながら、その武器である得点力を生かし、平均10.2点はチームハイです。「ガード主導でオフェンスを組み立てたり、コントロールしなければいけない課題がたくさん見つかりました。良い勉強にはなりましたが、良いパフォーマンスではなかったです」と勝たせることができなかったことを悔やんでいましたが、今後につながる課題が明確になりました。

 はじめて国際大会に出場した今村佳太選手(新潟アルビレックスBB)は「相手は大きかったですが、ジョーンズカップを通してリングにアタックしていくことは常に意識していました。それが結果的にも良いプレーにつながり、良い経験になりました」と手応えを感じています。開幕戦こそ無得点に終わりましたが、3戦目以降は常に二桁得点を挙げ、平均9点までスコアを伸ばしています。橋本拓哉選手(大阪エヴェッサ)も「自分の武器である3Pシュートを確率良く決められたことは通用したと思います」と言うように、58.8%の高確率で持ち味を発揮しました。

 インサイドは若いメンバーが担い、6人中4人が大学生です。平岩玄選手(東海大学)はパワーフォワードにコンバート。「ミスもありましたが、3Pシュートを打つなど攻撃範囲を広げ、またディフェンスでは機動力あるペリメーターを相手にもしっかりついてがんばっていました」とマンドーレヘッドコーチも及第点を与えています。「相手が強くなればなるほどプレーはシンプルに、ターンオーバーを少なくしなければいけません。また、闘争心を持って競争することを求められており、そこが今まで足りていませんでした。ヘッドコーチのいろんな考えを聞くことができ、気持ちの面で準備することの大切さが分かりました」という平岩選手は大会を通じて、多くのことを学びました。

 平均21分の出場時間を与えられたシェーファー アヴィ 幸樹選手 (ジョージア工科大学)は日増しにパフォーマンスが向上し、平均6.8リバウンドはチームトップです。最年少の井上宗一郎選手(筑波大学)もフィジカルコンタクトに負けず、相手に見劣りしないプレーで貢献しました。フォワードにポジションアップした玉木 祥護選手 (筑波大学)に至っては、公式戦初となる3Pシュートを成功。勢いに乗って7試合中9/14本(64.3%)を決め、橋本選手(10/17本)と遜色ない成功数を挙げたことで、シューターとしての片鱗を見せ、驚かせています。

 今大会で新たに発見できた選手たちのパフォーマンスを、所属チームに戻ったあとも生かすことが大切です。マンドーレヘッドコーチは、「各チームのスタッフの方々も、今大会の活躍を見ていただき、同じようなポジションでも起用する時間帯を与えて欲しいです」と期待しています。経験値を上げた選手たちは、これからはじまるアジア競技大会やFIBAワールドカップ アジア地区2次予選のメンバー入りに期待しています。

 男子は終わりましたが、入れ替わるように女子日本代表(第40回ウィリアム・ジョーンズカップ出場チーム)がチャイニーズ・タイペイ入りします。女子大会は2018年7月25日(水)〜29日(日)の期間、同じくHsinchuang Gymnasiumで行われます。