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女子日本代表:世界トップレベルに腕試し!中国との実戦強化を図った第6次強化合宿を経て、スペイン遠征へ出発

2018年7月2日

約8ヶ月ぶりに実戦復帰した藤岡麻菜美選手

チームを引っ張るリーダーとして頭角を現しはじめている長岡萌映子選手

 「AKATSUKI FIVE」 平成30年度バスケットボール女子日本代表 FIBA女子ワールドカップ出場チームは、チャイニーズ・タイペイに99-66で快勝した「女子日本代表国際強化試合2018 三井不動産カップ【東京大会】」後も継続して強化を図ってきました。6月25日からスタートした第6次強化合宿では中国と練習試合を実施。明日7月3日(火)にはスペイン遠征へ出発します。FIBA女子ワールドカップ開催地でのシミュレーションとともに、FIBAランキング2位、昨年のヨーロッパチャンピオンとなったスペインとの練習試合が待っています。

 FIBAアジアカップ3連覇中のAKATSUKI FIVE 女子日本代表ですが、FIBAランキングは13位。第6次強化合宿で対戦した中国はその上を行く10位であり、頭一つ分ほどの身長差がある大きなチームです。世界トップレベルとの対戦は、練習を積み重ねてきた成果を図る絶好の機会となりました。トム・ホーバスヘッドコーチは「新戦力が多い中で、大きな中国に勝てたことは選手たちの自信につながっています」と評価しています。

 これまでの女子日本代表を支えてきた吉田亜沙美選手と大﨑佑圭選手がおらず、メンバーが様変わりする中、「自分たちのスタイルを模索しながらも、どうなるのか不安がありました」というのが長岡萌映子選手(トヨタ自動車アンテロープス)をはじめ、これまで経験してきた選手たちの胸中です。長岡選手とともに、宮澤夕貴選手と藤岡麻菜美選手(ともにJX-ENEOSサンフラワーズ)、三好南穂選手(トヨタ自動車アンテロープス)、そして初選出となった本橋菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)を含めた同世代5人が責任感を持って引っ張っていることで、少しずつチームとして成長が見られています。

 これまでは先輩から「思い切りやって良い」と言われてきた長岡選手。しかし今年は「プレー自身を変えるわけではないですが、考え方は変えなければなりません」と、今度は後輩たちを思い切りプレーさせる立場になりました。自覚が芽生えたことで顔つきが変わり、頼もしさを感じます。

 昨シーズンのWリーグ開幕戦以来となる、約8ヶ月ぶりの試合に出場した藤岡選手。骨盤に通っている腱の剥離骨折と一部断裂を併発するほとんど症例がないケガに見舞われ、出口が見えないリハビリを続けてきました。「本当に楽しかったです。でも、一番はホッとしています」と中国戦から復帰し、試合後はこみ上げてくるものもあったそうです。昨年の女子日本代表での活躍もあり、ホーバスヘッドコーチも候補選手として選出し、復帰を待っていました。「しっかりとしたパフォーマンスを発揮できなければ、待ってもらった意味もないです」という言葉どおりのプレーで完全復帰。「試合に出られるようになり、声を出すことを意識しながら引っ張っていきたいし、チームを一つにできるようにしていきたいです」とこれまで練習に参加できなかったことで躊躇していたリーダーシップを発揮しはじめています。

 一方で、まだまだ昨年までのチームに及ばないことを藤岡選手も、長岡選手も感じていました。「リュウさん(吉田選手のコートネーム)はあらためて大きな存在だなと思いました」と藤岡選手は感じています。長岡選手も、「(吉田選手と大﨑選手の)二人の存在は大きかったと合宿を重ねるごとに痛感しています。その穴は大きく、同じような戦い方もできません」。ホーバスヘッドコーチも新たな戦力を生かすための戦術やスタイルを構築しながら、着実に前進しています。

 強豪スペイン戦へ向け、「個人としてもチームとしても試すことができる良い機会です。日本の4番ポジションは世界のように身長があるわけでありません。だからこそ、日本の特色を存分に発揮できるようにしたいですし、大きなチャレンジになります」と長岡選手は言います。藤岡選手も、「世界2位のガードに対し、どこまで通用するかいろいろ試したいです。全員が3Pシュートを打つ新しいスタイルに取り組んでいるオフェンスや、ディフェンスでは中国と同じような高さにプラスして技術があるスペインをどう止めるかを意識し、いろんなことを収穫できる遠征にしたいです」と抱負を語りました。ホーバスヘッドコーチは「勝つチャンスはある」と自信を伺わせているとともに、“FIBA女子ワールドカップでメダル獲得”という目標に近づくための挑戦になります。

 「女子日本代表国際強化試合2018 三井不動産カップ」新潟大会(8月5日(日)/シティホールプラザアオーレ長岡)と群馬大会(8月7日(火)/高崎アリーナ)で、AKATSUKI FIVE 女子日本代表の成長した姿を披露する機会となります。FIBAランキング5位のカナダを迎え、世界トップレベルの戦いをぜひお楽しみください。チケット発売日など詳細が決まり次第、当サイト等にてお伝えします。

■スペイン遠征
日程:7月3日(火)〜7月8日(日)
場所:スペイン(パルマ・デマヨルカ)

【FIBA女子バスケットボールワールドカップ2018大会概要】
●日程:2018(H30)年9月22日(土)〜9月30日(日)
●開催地: スペイン / サンタ・クルス・デ・テネリフェ
●予選ラウンド組み合わせ
グループA: カナダ、フランス、ギリシャ、韓国
グループB: アルゼンチン、オーストラリア、ナイジェリア、トルコ
グループC: ベルギー、日本、プエルトリコ、スペイン
グループD: 中国、セネガル、アメリカ、ラトビア
http://www.fiba.basketball/womensbasketballworldcup/2018