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【ロンドン2012パラリンピック特集】 ハヤテジャパン 豊島 英選手

2012年8月22日

 8月29日(水)にイギリス・ロンドンで開幕する“パラリンピック”へ出場する車椅子バスケットボール男子日本代表チーム「ハヤテジャパン」
 日本初参加となった1964年東京パラリンピック以来、11大会連続出場中の車椅子バスケットボール男子日本代表チーム。これまでの最高成績は1988年ソウル大会、そして前回2008年北京大会の7位。強化合宿や海外遠征を重ねてきたハヤテジャパンの目標は、準々決勝の壁を乗り越えベスト4進出。さらにメダル獲得を目指します。
 宮城MAXが中心となり、さらに北京パラリンピック経験選手も多く、長い年月をともに過ごした分、チームワークは抜群。スピードを活かした疾風(ハヤテ)の如く、世界の強豪に立ち向かいます。
 ハヤテジャパンを率いる岩佐 義明ヘッドコーチ、日本代表12名全選手のロンドンパラリンピックへ向けた意気込みをご紹介します。

#11  豊島 英選手 (宮城MAX) クラス2.0/23歳

─日本代表に初選出された感想は?
 バスケットボールを始めた頃から当時の所属チームには日本代表の選手がいましたので、その選手を見ていてスポーツをやるならば日本代表に入って世界と戦いたいと思っていました。それがようやく日本代表の一員としてロンドンパラリンピックに出場できることは非常にうれしく思っています。

─ 日の丸を背負って戦うことに対してどのようなことを意識していますか?
 楽しみたいという気持ちは大きくありますが、日本代表として戦っている以上、結果を残さなければいけないとも思っています。勝つことを意識して、世界の舞台では戦っています。

─ 海外遠征で見えた課題点をこの最終合宿でどう調整していますか?
 個人の課題はイージーシュートを決めていくことやチームメイトとのコミュニケーションを取ることを意識して取り組んでいます。チームとしては、世界と戦ってみて良い時はコミュニケーションをしっかり取りながら自分たちの目指すバスケットができていますが、それが長続きしないのがバスケットでもあります。少しでも長く続けられるように、集中して精度を上げています。

─ やはりパラリンピックという舞台は他の大会に比べても全く違うものですか?
 全然違います。まず、いつも通りのプレイをすることができませんし、雰囲気にのまれてしまいます。とにかく、いつも通りプレイすることをテーマにして練習をしています。いつも通りのことができずして、それ以上の力を発揮することはできません。うまくやろうとするのではなく、いつも通り自分たちのバスケットをすることを意識付けして行けば、あとはポテンシャルある選手たちばかりですので、勢いに乗って良いプレイが出せると思います。それができれば、メダルに近づけるはずです。

─ チームの中での役割は?
 大黒柱の藤本選手と一緒にコートに立つ時は、藤本選手を活かすようにディフェンスを引きつけてシュートポジションへ連れて行くことを心がけています。ガードとしてシューターには良いパスを出していきたいです。

─ ゲームを見ていてカットインしてゴールを狙うシーンが印象に残りましたが?
 海外のチームと対戦する時は、そこまでカットインできる状況ではありません。日本で通用しても海外では厳しく、高さでもやられてしまいます。本当に広いスペースができた時にしかカットインすることはありません。逆に自分が行かない分、スペースができますので、シュートを得意としている選手を活用できれば良いと思っています。

─ ロンドンパラリンピックへの意気込みを!
 初めてのパラリンピックということで緊張しないと言うことはできないと思います。それでもいかに平常心でプレイできるかが、チームの勝利にも関わってくると思っています。勝利をつかむためにも、チームとしてしっかり目標に向かって、決勝トーナメントに進んでベスト4以上、メダルを狙っていきます。