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3×3男子日本代表チーム FIBA 3×3ワールドカップ2018へ向けた強化がスタート

2018年5月14日

3x3に慣れ始めたことで積極性が増した荒川 颯選手 (拓殖大学)

FIBA 3x3アジアカップで大会ベスト3を受賞した鈴木 慶太選手(Team TOKYO/RBC東京)

 来る6月8日(〜12日)よりフィリピンで開幕する「FIBA 3×3ワールドカップ2018」へ向け、昨年の国際ランキング結果により出場権を得ている3×3男子日本代表チームは、5月11日より3日間の強化合宿を実施しました。

 「FIBA 3×3 アジアカップ2018」では見事に銅メダルを獲得した鈴木 慶太選手、落合 知也選手、小松 昌弘選手、野呂 竜比人選手の4人をはじめ、強化合宿に参加してきた大学生を招集し、さらに5月5日に行われた3×3 JAPAN TOUR EXTREMEで活躍した選手を含めた11名で強化がスタート。FIBA 3×3 アジアカップで見えた課題点を長谷川 誠コーチは以下のように挙げています。

「オフェンスはもっとスペーシングを獲ってプレーするためにも、シンプルにボールを回すことを徹底させています。また、オフェンスリバウンドを獲ればそのまま攻撃できるので、日本は身長が低い分、その意識を高めなければなりません。ディフェンスでは、もっと激しくコンタクトしながら守ることが必要です。FIBA 3×3 アジアカップではまだ遠慮があってやられていました。逆に我々のオフェンス時は相手に激しく体を当てられ、ファウルにはならない状況に対する慣れがまだ足りません。練習中からボールを持たせない激しいディフェンスを求めており、プレッシャーをかけるためにも足や手の使い方を指導しました」

 3×3では、ゴール下のコンタクトも簡単には笛が吹かれず、ファウルアウトもない(※2回のアンスポーツマンライクファウルや故意によるひどいファウルは退場)ので思い切ったディフェンスが求められます。今春より3×3に取り組みはじめたばかりの荒川 颯選手は、そのルールに対応しはじめたことで見違えるような動きを見せていました。お台場で行われた3×3 JAPAN TOUR EXTREMEには鈴木選手、落合選手、小松選手とともに出場し、「1試合は何もできず迷っていた部分もありましたが、先輩方からアドバイスをもらい、そこから見違えるように点が獲れるようになりました。それは本当に大きかったです」と優勝メンバーの一員となったことで自信が芽生えています。3×3に取り組んでいることで、「個人の能力は上がっています」と手応えも実感していました。「この合宿でミスマッチになったときのディフェンスの仕方を教わりました。それは5人制でも生かせるスキルです」と所属する拓殖大学での通用する技術を養っており、相乗効果が得られています。

 FIBA 3×3 アジアカップでは大会ベスト3に選ばれた鈴木選手。銅メダルの結果にも、「全然達成感はなく、課題が浮き彫りになった大会だと感じています」と危機感を抱いていました。「技術よりも一つひとつの判断の大切さをあらためて感じています。勝負がかかったきつい時間帯に、体格的に不利な状況だからこそ、良い判断を相手よりしなければなりません。日本が勝つためにもどうやって相手を上回る運動量で、良い判断ができるかが勝負を決めます」と課題を克服すべく、リーダーシップを取って底上げを図っています。

 現在、チャンピオンシップが盛り上がっているBリーグからも、FIBA 3×3 ワールドカップ出場へ向けた選手選考を行っていきます。3×3のパイオニアとして牽引し、結果を出した鈴木選手は、「日本の今後を考えても、Bリーグの選手にはどんどん3×3を経験してもらい、お互いに伸ばし合える環境を臨んでいます。もちろん競争なので勝ちたい気持ちはあります。今までやってきた自負や経験もあるので、もっともっと存在感を出していきたいです」と意欲を見せ、3×3男子日本代表争いはさらに激しくなりそうです。

 オリンピック正式種目となったことで、各国も強化に本腰を入れはじめています。FIBA 3×3アジアカップのヨルダンには、5人制で活躍する代表選手もいました。強豪が集うFIBA 3×3ワールドカップは厳しい試合が待っています。「まずは自分たちの現状を知ることが先決です。世界ではどのくらいの位置にいるかを知ることができ、さらに上向くための準備ができるようにしたいです」と長谷川コーチは世界と戦えるチーム作りを目指して強化を進めています。

3×3男子日本代表候補メンバー

鈴木 慶太(Team TOKYO/RBC東京/DIME.EXE)
落合 知也(Team TOKYO)
小松 昌弘(Team TOKYO/RBC東京/DIME.EXE)
野呂 竜比人(BEEFMAN/RBC東京)
菊池 亨(Minotauru)
福田 大佑(Minotauru)
大塚 俊(MINAKAMI TOWN)
宮越 康槇(拓殖大学)
松脇 圭志 (日本大学)
荒川 颯 (拓殖大学)
ジャワラ ジョセフ (日本大学)

■FIBA 3×3 ワールドカップ2018 大会概要

【大会名】 FIBA 3×3 ワールドカップ 2018
【日 程】 2018(H30)年6月8日(金)〜6月12日(日)
【開催地】フィリピン・マニラ (会場:フィリピンアリーナ)
【出場チーム】男子20チーム、女子20チーム
【出場国】
<男子>
[プールA]セルビア、オランダ、ルーマニア、ニュージーランド、キルギス
[プールB]スロベニア、ポーランド、エストニア、日本、エクアドル
[プールC]ロシア、ブラジル、モンゴル、カナダ、フィリピン
[プールD]ラトビア、ウクライナ、クロアチア、ヨルダン、ナイジェリア

<女子>
[プールA]ベネズエラ、チェコ、イタリア、マレーシア、トルクメニスタン
[プールB]中国、フランス、カザフスタン、スイス、アルゼンチン
[プールC]アンドラ、ロシア、イラン、アメリカ、ウガンダ
[プールD]ハンガリー、オランダ、ドイツ、スペイン、フィリピン