ニュース
平成29年度男子日本代表チーム 第11次強化合宿 開催報告
2017年11月16日
時間がないことは分かっていることであり、今できることに専念し勝利を目指す竹内 譲次選手(アルバルク東京)
相手の高さに怯まず、勇気を持ってインサイドでプレイする大事さを語っていた張本 天傑選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
「AKATSUKI FIVE」平成29年度バスケットボール男子日本代表チームは、11月13日(月)~15日(水)までの期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて、第11次強化合宿を実施しました。
Bリーグ開催期間中ですが、インテンシティ高い練習を行うとともに、来週末11月24日(金)に迫ったフィリピン戦に向けてコンディションを整えながら強化を進めました。
「FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区 1次予選」に向けて4回の強化合宿を終えた後、「オフェンス面でもディフェンス面でも全てにおいて強化してきたことを完璧に仕上げられるようにする段階に入りました。リバウンドなどまだまだ向上しなければいけない部分もありますが、少しずつ上達させることはできています」とフリオ・ラマスヘッドコーチは言います。しかし、「理解度や求めているプレイに関して100%には達していない」と満足しておらず、完璧までにはまだ時間が必要です。
竹内 譲次選手(アルバルク東京)も「正直言って時間は足りない」と感じています。特に、Bリーグ開催期間中であるために、各所属チームとは違うバスケットボールスタイルの習得に時間を要し、また同時並行の強化のために頭の切り替えに苦労している状況です。
「今回選ばれたときは第一に自分の持ち味を出すことを優先したいと思っています。チームの決まり事を100%実行するのは時間的に無理ですし、そこにこだわってしまうと動きが悪くなる可能性があります。ボックスアウトなど基本的なやるべき約束事は当たり前として、選手それぞれの持ち味をしっかり出せる準備を平行してやっていかなければいけないと思っています」と、竹内 譲次選手は今できることに専念しています。2015年、竹内 譲次選手は「今の自分の力がどこまでアジアのレベルに通用するか」という気概で挑み、アジア4位となる原動力となりました。
今年8月に行われた「FIBA ASIAカップ2017」を終えた後、フォーメーションを実行しようとし過ぎたために、それぞれの良さを出せずに終わった反省点を選手たちも挙げていました。もちろんラマスヘッドコーチが目指すバスケットボールスタイルを完璧に習得できることが最善策ですが、コートで戦う選手たちが臨機応変に対応することもスピーディーな展開が続く中では必要です。ラマスヘッドコーチも「この合宿の成果が評価されるのもフィリピン戦の結果次第でしかありません」と話しており、全員が共通理解していることはフィリピン戦での勝利です。
今合宿でもBリーグクラブにご協力いただき、最終日はスクリメージを実施しました。前回のスクリメージ時は、「一番目立ったのがターンオーバーでした。出だしのプレイで5連続くらいターンオーバーしてしまい、第1ピリオドだけで7~8回もありました。どうにかしてミスをいかに減らすかどうかがポイントになってきます」と振り返ってくれたと張本 天傑選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)。今回のスクリメージではその課題克服を目指し、ラマスヘッドコーチも「1試合11回以下に抑えなければ試合に勝てない」と徹底させています。
張本 天傑選手の持ち味は、身体を張ったリバウンドと大きなステップから繰り出すドライブです。「死に物狂いでリバウンドを取りにいかなかったら試合には絶対に勝てない」とラマスヘッドコーチに言われており、「リバウンドで貢献したい」と張本選手は話しています。ドライブにしっかり合わせられるコンビネーションプレイも磨いており、「ある程度はチームメイトとの息も合うようにはなっています。練習中はそこそこできているペイントタッチですが、国際試合になったときに、相手の大きさに怯んでアウトサイドから攻めるだけになってしまう部分もありました。そこは勇気を出して、中に切り込んで打開して行くプレイが大事です」と話し、本番を想定した強度の高い練習を行なっていいました。
第11次強化合宿を終え、これまでのパフォーマンスとともに選手たちのコンディションを考慮しながら、フィリピン戦に向かう最終メンバー12名が選出されます。竹内 譲次選手は「FIBAワールドカップ予選は結果が全てです。どれだけ準備してきたとかそういう問題ではなく、勝つことで次の道を切り拓かれる大会です。せっかくBリーグが盛り上がっているからこそ、ここで勝って拍車をかけたいです」と意気込みを語っています。
開幕ホームゲームのフィリピ戦は、「フジテレビ地上波」での放送に加え、CS放送「フジテレビONE」で生中継、また「スポナビライブ」と「DAZN(ダ・ゾーン)」にてLIVE動画配信されます。
日本バスケ史上、最も過酷な一年が、はじまります。「AKATSUKI FIVE」男子日本代表チームへご声援をよろしくお願いいたします。