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FIBA U16女子Asian選手権大会2017 FIBA U17女子ワールドカップ2018の出場権を得て、無事帰国
2017年10月30日
林 未紗キャプテン(県立足羽高校 2年)は、もっと強い選手になり、もっとレベルアップしてリベンジを誓う
平均13.2点、7.6リバウンドとチームトップの活躍を見せた平下 愛佳選手(桜花学園高校 1年)
インドで開催されていた「FIBA U16女子Asian選手権大会2017」で、準優勝の好成績を収めた女子U16日本代表チームが、本日10月30日(月)早朝、無事に帰国しました。
キャプテンの#8 林 未紗選手(県立足羽高校 2年)は開口一番、「素直に悔しいです」と60-61で敗れたオーストラリア戦を真っ先に挙げます。たった1点届かなかった優勝ですが、選手たちは点差以上に世界との差を痛感しています。#9 高橋 未来選手(京都精華学園高校 1年)は、「1点差でしたが、アウトサイドシュートも体の当たりの強さもオーストラリアに比べるとその差は大きかったです。まだまだ課題があると思わされました」と率直な感想を述べていました。
初めての国際試合に臨んだ選手たちにとって、多くの課題を見つけられたことが大きな成果です。「体の当たりに対しても気持ちの面でも、もっともっと強い選手にならなければいけないことが分かりました。来年のU17ワールドカップまでにもっと一人ひとりがレベルアップをして、世界でリベンジできるように頑張りたいです」と林キャプテンが言うとおり、やるべきことは明確になっています。
予選ラウンドでは一番大きな中国を相手に70-53で快勝し、「あの勝利でみんながひとつになれた感じがしました」と高橋選手は言います。準々決勝では82-49でチャイニーズ・タイペイを下し、最初の目標である「FIBA U17女子バスケットボールワールドカップ2018」への出場権を獲得。続く準決勝も97-65でニュージーランドに勝利し、チームは勢いに乗っていました。先に行われた中国vsオーストラリア戦は、86-46でオーストラリアが圧勝。それを見た選手たちは驚きを隠せません。萩原 美樹子ヘッドコーチは、「試合になったら全部出し切るだけしかない」と発破をかけたことで物怖じすることなく、互角の戦いを見せてくれました。
大会直前まで、「このチームは大きい選手がおらず、個人的には女子U17ワールドカップの出場権を獲得できるかどうかさえ心配でした」と吐露する萩原ヘッドコーチは、出場権を得たことに胸をなで下ろします。小さなチームですが、「脚力があり、ディフェンスやドライブで切っていける力が思ったより通用しました。それが試合を進めて行く上で手応えを感じて、自信を持ってプレイしてくれたことが大きかったです」と当初から長所に挙げていた武器が通用することを証明しました。「選手たちは意外に本番の方が動きが良かったです。その理由として、練習よりも試合の方が好きであり、集中力も高かったです。まだ波はありますが、楽しそうにシュートを打っていました」と積極的に攻めたことも快進撃の要因です。さらに、「スタートの5人が重たかったときは、交代で入ったメンバーが入ってから流れを作ってくれることもあり、計算できるだけの戦力がいたのは大きかったです」と遜色ないプレイができる選手たちが力を合わせ、チーム力で身長差を補っていました。
シックスマンながらチームトップとなる平均13.2点、7.6リバウンドの活躍を見せた#14 平下 愛佳選手(桜花学園高校 1年)。前回合宿で先発を外された当初は「すごい悔しかった」と言います。その悔しさをバネに努力した結果、「リバウンドは得意なプレイなので、全力でやろうと思っていました。シュートは打てるところでどんどん打っていこうと意識していました」と持てる力を存分に発揮。大会を終え、「ドライブがあまりうまくできず、外からのシュートばかりになってしまったので、これからはドライブもできるようにしたいですし、大事なところでシュートを決められる力をつけていきたいです」と課題点を挙げ、さらなる努力は続きます。
萩原ヘッドコーチは、「交わしたり、スピードで完全にノーマークにできたときは決められましたが、やっぱりまだ接触が弱く、体を当てながらいったドライブは落とす方が多かったです。ドライブから接触するプレイは育成キャンプでも取り組んでおり、引き続き日本の課題になります」と、日常から変えなければならない点が浮き彫りになりました。リバウンドも含めて、今後も各世代で取り組むべき課題です。
悔しい準優勝という結果に終わりましたが、中国を破り、オーストラリアと対等に戦った手応えも実感しています。「中国は強いと思いましたし、オーストラリアも良いチームでした。これらの対戦を経て、U17ワールドカップに向け、ヒントになるような経験を得られた大会でした」と萩原ヘッドコーチは来年に向け、新たなチーム作りを行なっていきます。