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平成29年度男子U16日本代表チーム 第2次強化合宿 開催報告

2017年5月18日

危機感と向上心を持って男子U16日本代表入りを目指す鍵谷 和輝選手 (桐光学園高校 1年)

江原 信太朗選手 (実践学園高校 1年)は強化を重ねて来たことでディフェンスやフィジカル面での向上を実感

 平成29年度バスケットボール男子U16日本代表チームは、5月14日(日)~17日(水)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて、第2次強化合宿を実施。実戦形式で強化を積んできた前回合宿において、明確になった課題点を克服するための強化を行いました。

 「スペースを作ってビッグマンもアウトサイドでプレイする5アウトのフォーメーションを試しました。前回合宿で東京サムライとゲームを行なったことで、いろんな課題が浮き彫りとなり、チームにとっても目が覚める良い機会となりました。今回はゲームをせずに、もう一度自分たちの課題を克服し、目指すべきスタイルを確認することに時間を費やしました」とトーステン・ロイブル ヘッドコーチは言います。昨年10月からチェコ遠征を含め、今回で7回目の強化合宿は順調に来ていましたが、あらためて自分たちを見つめ直す強化合宿となりました。

 これまでロイブル ヘッドコーチは「ビッグマンとシューターの不在」がチームの弱点として、それを補うための強化を進めてきました。しかし今合宿を通じて、一つ克服することができました。「シューターが良いパフォーマンスを見せてくれたのは明るいニュースです。高校生となり、練習を激しくできていることが大きな影響になっているのでしょう」と話すとおり、西田 公陽選手(福岡大学附属大濠高校 1年)らアウトサイドシュートを期待される選手たちの調子が上がってきたのは朗報です。

 これまで強化を積み重ねてきたディフェンスに関して、「スクリーンに対するディフェンスは良くなってきています」と江原 信太朗選手(実践学園高校 1年)は手応えを感じていました。強化合宿が始まった当初は、周りの選手たちの体の強さに怯むこともありましたが、トレーニングを継続してきたことで「体の当たりに負けないようになってきました」と成長が見られています。

 オフェンスでは5アウトに取り組む中、センターの鍵谷 和輝選手(桐光学園高校 1年)は、「前回合宿に比べて、ピック&ロールでインサイドに入った時のゴール下のシュートを決められるようになったり、それ以外の動きのバリエーションが増えたような気がします」と積極的なプレイを見せていました。そのピック&ロールでは、「個々の能力が高い選手ばかりなので、スクリーンをかけに行く時にダイブできるようにしたり、1on1が強い選手にはガッチリとスクリーンをかけて1on1させようとか、そういうところが見極められるようになっています」と話しており、コンビネーションプレイの精度が向上しています。

 今合宿には 浅野 ケニー選手(江戸川区立二之江中学校 3年)が初めて招集されました。「チームとして機能し始めている中に入るのは難しいことですが、覚えるのも早く、こちらが求めることを理解してくれています」とロイブル ヘッドコーチは評価していました。インサイド陣のライバルが増えたことで鍵谷選手は、「シュート力やドライブ力、ドリブルなどまだまだ向上させていかなければいけない部分がたくさんあるので、技術面ではもっと努力をしていきたいです。また、チームとして周りを生かせるような部分を考えてプレイしていかなければなりません。その2つを向上していかなければ、このチームに残って大会にいけないと思っています」と危機感とともに、さらなる向上心を持って取り組んでいます。

 夏にはインターハイ(平成29年度全国高等学校総合体育大会/福島県)や第47回全国中学校バスケットボール大会(沖縄県)など、この世代の選手が活躍できる場が待っています。ロイブル ヘッドコーチは「常に良い選手を探しています」と話していました。幸い、今秋に開催される「FIBA U16 Asian選手権大会2017」へ向けてまだまだ時間があります。男子U16日本代表入りを目指し、各大会を通じてアピールできる機会はまだ残っています。

※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。