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バスケットボール男子日本代表チーム 第4回重点強化合宿② 開催報告

2017年4月27日

満原 優樹選手 (サンロッカーズ渋谷)は、ルカ・パヴィチェヴィッチテクニカルアドバイザーの教えを柔軟に吸収

ここで学んだことをBリーグで表現していくことが「恩返しになる」と言う中東 泰斗選手 (名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)

 先週に続き、4月25日(火)から26日(水)の2日間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて、第4回重点強化合宿②を開催しました。月曜日をオフにして行われた第4回重点強化合宿の意図は「トランジションディフェンス」を習得するためでもあります。

 これまではシーズン中の開催ということで、選手たちを見ながら、練習強度を抑えて行なってきました。しかし、「このトランジションディフェンスの練習は、フルスピードで行わなければなりません。日本代表のこれまでの試合やBリーグを見てきた中で、やはりトランジションディフェンスの部分に向上する余地があると思っていました」とルカ・パヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーは説明します。世界基準であり、身長が低く身体能力で劣る日本にとっては「絶対にやらなければならない」のがトランジションディフェンスであり、時間をかけ、強調して強化を図りました。

 「今回は相手の速攻に対する守り方などオールコートでの練習が多かったです。その練習をするためにも、月曜日をオフにすることもスタッフの方はしっかり考えられていました」と満原 優樹選手(サンロッカーズ渋谷)はその意図をしっかり理解し、練習に取り組んでいました。「ディフェンス一つ取ってもオープンスタンスで守るか、ピック&ロールに対するディフェンスや周りのヘルプポジションなど、チームとして組織で守るようにコーチは言っています。戦術は各チームによって違いますが、ここで習うことは基本的なことばかりです。僕自身にとってもすごくためになっていますし、勉強になっています」とも話しており、合宿に参加することで得られるものは大きいようです。

 毎回招集される“ベストな30名”は少しずつメンバーの入れ替えがあります。前回合宿に招集されなかった中東 泰斗選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)ですが、今合宿には再び参加できました。「オフェンスであればパスの出し方だったり、ディフェンスではスタンスなどをすごく細かく教えてくれます。どうしても基礎的な部分の意識が薄れてしまうことがありますが、ここに来ることで自分のプレイを見直すことができる良いチャンスでもあります」と話し、レベルアップに努めています。

 中東選手とともに参加した笹山 貴哉選手の所属クラブである名古屋Dは、現在Bリーグ西地区5位。2位の大阪エヴェッサまで3ゲーム差で追いかける混戦状態の中にいます。チャンピオンシップ進出を争うライバルクラブの中では唯一、この合宿に参加できているのは名古屋Dだけです。「ルカコーチはBリーグを見ていてくれており、呼んでいただいたことに対する恩返しとしても、ここで学んだことをコート上で表現しなければなりません」と中東選手は話しています。世界基準のプレイをそれぞれの所属クラブに持ち帰り、日常からスタンダードを引き上げるのも合宿に参加した選手たちの役割です。

 今回も多くのクラブのコーチの方々が見学に来ていました。満原選手は、「今後の日本バスケが上向くためにも、ルカコーチから学ぶことはたくさんあり、それは選手だけではないと思います。僕自身もすごく勉強になっていますし、一つひとつの指導が理に適っています。クラブでも取り入れられるものは率先して取り入れた方が僕は良いと思っています」と言います。現在、パヴィチェヴィッチテクニカルアドバイザーが蒔いている種をしっかりコート上で表現していきながら、大きく花を咲かせていくことが日本全体のレベルアップにつながっていくはずです。

 本年6月に、長野県のホワイトリング(長野市真島総合スポーツアリーナ)にて、「第5回東アジアバスケットボール選手権大会(兼 FIBA ASIAカップ2017 東アジア地区予選)」を開催されます。来月開催される次回合宿は、2020年東京オリンピックにつながる最初の予選へ向けた直前合宿となります。平行してBリーグは初代王者を懸けたチャンピオンシップ真っ只中。パヴィチェヴィッチテクニカルアドバイザーは、「複雑な状況ではありますが、シーズンが終了した選手から招集して、合宿を進めようと思っています。スケジュールやコンディションを見ながら、日本代表にとってベストなことを考えて選手を選出していきます」と話していました。Bリーグでの選手たちの活躍を見極めながら、東アジア選手権での優勝を目指し、ベストな選手選考を行なっていきます。

※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。