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平成28年度男子U-16日本代表チーム 第2次強化合宿 開催報告

2016年11月28日

ドリブル2つくらいで抜くことを意識して練習に励む田中 力選手(横須賀市立坂本中学校 2年)

リーダーシップを発揮してチームをまとめる山崎 凜選手(土浦日本大学高校 1年)

 平成28年度バスケットボール男子U-16日本代表チームは、11月23日(水・祝)〜26日(土)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第2次強化合宿を実施しました。
 第1次強化合宿に招集した30人から選出された15人が参加。年明け1月1日(日)より第3次強化合宿(チェコ遠征)の実施が決まり、現地で開催される「CRYSTAL BOHEMIA CUP」に出場します。2013年1月にも強化のために参加し、その年の男子U-16日本代表チームはアジア3位となってFIBA U-17世界選手権への出場権を獲得しました。再びチャンスが巡ってきたことで、急いでチームを作り上げていきます。

 前回の2013年はスポーツディレクターとして、男子U-16日本代表チームに帯同したトーステン・ロイブル ヘッドコーチは、「チェコやスロバキア、ハンガリーなど、この世代では相当強いヨーロッパのチームがこぞって参加していました。U-16世代で行われるアジアの大会でも日本は苦労するのに、今回対戦するのは一つ上のU-17世代のヨーロッパの強豪チームたちです」と大会を振り返り、そのレベル高さが伺えます。同時に、このチャレンジをロイブルヘッドコーチは歓迎しています。

 大きなヨーロッパのチームと対戦するにあたり、「オフェンスでは、小さな日本が突き詰めなければならないトランジションのコンセプトを徹底させ、モーションオフェンスを確立。ディフェンスはいかにボールスクリーンを守り、どうローテーションをするか」を徹底させました。4日間の合宿期間中、「選手たちはすごく集中して、練習に取り組んでくれました。ビッグマンはいませんが、ペリメーターでのプレイや一人ひとりのリーダーシップは、前回より良いかもしれません」とロイブルヘッドコーチも期待しています。

 ロイブル ヘッドコーチは、3人いる早生まれの高校生たちを集めて、「君たちはこの中では経験を積んでいるのだから、中学生たちに声をかけ、チームとしての雰囲気を作ってほしい」とリーダーシップを要求しました。それに応えるように声を出し、チームを引っ張った一人である山崎 凜選手(土浦日本大学高校 1年)。「合宿の最初はこれでチェコ遠征に行っても大丈夫かな、と心配もありました。でも、3日目からチームとしてのまとまりも出てきて、最後のスクリメージは集中した良いゲームになりました。日本代表チームとしてのまとまりが出てきています」と期待に応えるようにチームを一つにしてくれています。

 選手同士の特徴が分かり始めたことで、課題も明確になりました。「ディフェンスでのプレスやゾーンがかみ合ってはきていますが、まだ穴があります。そこの修正が必要です。オフェンスでは、たまに個性が強すぎてバラバラになってしまうところがあるので、そこはもう少しチームオフェンスができるように声を出して良くしていきたいです」と山崎選手は話しており、急ピッチながら全員でチームを作っています。

 田中 力選手(横須賀市立坂本中学校 2年)は、前回合宿時にロイブル ヘッドコーチからオフェンス時にドリブルが多いことなどを指摘されていました。今合宿では、「ドリブルを突く回数が増えるとなかなか抜けないことが分かったので、2つくらいで抜くことを意識していました」と改善し、その成果を発揮しています。最年少となる中学2年生ということで体格差が生じてしまいますが、「もしチェコ遠征メンバーに選ばれても大丈夫なように、2~3kg体重を増やして、フィジカルでも負けないようにしていきたいです」と意欲的に取り組んでいます。

 チェコ遠征に参加できるのは12名のみ。今合宿をもとに選考を行い、「CRYSTAL BOHEMIA CUP」に出場します。しかし、本番はあくまでも来年開催される「第5回FIBA ASIA U-16男子バスケットボール選手権大会」です。チェコ遠征に参加できなかった選手たちやまだ合宿に招集されていない選手たちにも、日本代表へのチャンスが残っています。

※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。