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平成28年度男子日本代表チーム 2019年FIBAワールドカップへの第一歩となる 「2016 FIBA ASIAチャレンジ」は9月9日(金)開幕

2016年9月6日

「日本代表のユニフォームを着てしまえば、日本を背負って戦うだけ」とチームを鼓舞する古川 孝敏選手

世界と戦いレベルアップした辻 直人選手の3Pシュートに期待

 9月9日(金)に開幕する「2016 FIBA ASIAチャレンジ」に参戦するため、直前合宿を終えた平成28年度バスケットボール男子日本代表チームは、本日9月6日(火)、開催地イラン・テヘランへと旅立ちます。今合宿中には初戦の韓国戦を想定し、プレシーズンゲームで来日していた韓国KBLチームを相手に2試合を行いながら、強化を進めました。

 「大会に出る以上は優勝」を目標にする「アカツキファイブ」男子日本代表チーム。2年前のアジア競技大会では3位、昨年のFIBA ASIA選手権では4位となって今年開催されたFIBAオリンピック世界最終予選に出場しました。過去2年、アジアでのベスト4が続いており、「アジアベスト4を継続していくことが大事」と長谷川 健志ヘッドコーチは強調します。

 次世代の選手強化を方針として構成されたメンバーは、7月末に行われたウィリアム・ジョーンズカップ、ジョージ・ワシントン大学を迎えて行われた国際親善試合を通じて強化を図ってきた平均27.1歳の今後の日本を担う選手たち。さらに、帰化申請が下りて日本国籍を取得したアイラ・ブラウン選手が加入しました。
 長谷川ヘッドコーチは、「リバウンドと、これまで日本にはなかったブロックショットの脅威を相手に与えることができます。それほどサイズがあるわけではないですが、スピードの展開の中でこそ彼の良さが出てくると思っていますし、そこを生かした形を作っています」と期待を寄せています。ブラウン選手は、積極的にコミュニケーションを取り、率先して声を出し、そしてコート上ではルーズボールに飛び込んだり、ダンクシュートを決めたりと若いチームに活力を与えています。

 FIBAオリンピック世界最終予選(以下OQT)に照準を合わせ、NBL昨シーズンを通して3Pシュートのバリエーションを増やしてきた辻 直人選手。敗れはしましたが、ラトビア戦は2本(11点)、チェコ戦では5本(18点)の3Pシュートを決め、世界を相手にもしっかり結果を残してきました。
「OQTの時よりは一つくらいのスキルアップはできていると思いますし、それを今大会で出していきたいです。OQTのために増やしたバリエーションはこれからも続けて、極めていかなければならないです。アジアのディフェンスはOQTで感じたプレッシャーに比べれば、隙はいくつか増えると思います。そこをどんどん突いていってシュートを狙っていきます」と辻選手は話しており、世界を相手にした経験を発揮する大会になります。

 「OQTでいろんな経験をさせてもらっているので、そこはこのチームに還元しないと絶対にいけない」と言う古川 孝敏選手は、国際親善試合でも若いチームの先頭に立って鼓舞し続けてました。短い練習時間の中でも精度を上げるために率先して声をかけています。
 2019年FIBAワールドカップへ向けた最初の大会になるとともに、2020年東京オリンピックにもつながるFIBA ASIAチャレンジ。「大事な大会ですし、若いメンバーですが今後を見据えて活躍しなければならない選手たちです。その中で自分がプレイタイムを勝ち取りたい気持ちは強く持っています。来年からFIBAワールドカップ予選がホーム&アウェイになることもあり、どのタイミングで呼ばれてもチームにならなければならず、まとまって戦っていかなければなりません。自分たちがやれることを明確にして、それをチームとしてまとめたり、鼓舞していけたら良いと思っています。メンバーも、練習期間が短いのも関係ない。日本代表のユニフォームを着てしまえば、日本を背負って戦うだけであり、それはみんなが自覚を持ってやるべきところでもあります。やるべきことをやるだけです」と語り、OQTと国際親善試合で悔しい思いを挽回する大会に向かいます。

 予選1次ラウンドは12チームが4つのグループに分かれ、日本は韓国、タイと同じグループD。そこでは順位を決めるだけであり、いずれも予選2次ラウンドへ進むことはできます。イラン、カタール、イラクと中東勢が揃ったグループCとのリーグ戦を経て、6チーム中上位4チームが決勝トーナメントへ進みます。
 今大会の上位5チームが所属するサブゾーン(日本は東アジアサブゾーン)に、来年開催される「2017 FIBA ASIAカップ」の出場枠が追加されます。現時点で東アジアサブゾーンの出場枠は2つしかなく、中国や韓国と同じ東アジアにいる日本にとっては、1つでも多くの枠を増やさねばなりません。来年の東アジア予選でその枠内に入らなければFIBA ASIAカップに出場できないとともに、早々にFIBAワールドカップへの道も絶たれてしまいます。それは東京オリンピック出場も絶望的になることを意味しており、絶対に5位以内に入って東アジアの枠を増やす必要がある大事な大会です。