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バスケットボール男子日本代表国際親善試合2016 最終戦・静岡大会 男子日本代表チームは47-75で敗れ、渡邊雄太選手は3連勝で凱旋試合を飾る
2016年8月20日
アメリカに渡り、成長した姿を見せてくれた#12渡邊 雄太選手
浜松アリーナのホームコートで10得点を挙げた#8太田 敦也選手
8月19日(金)、「バスケットボール男子日本代表国際親善試合2016」は最終日を迎え、浜松アリーナで第3戦を開催。
2連敗中の「アカツキファイブ」男子日本代表チームは必勝態勢で迎えた3戦目でしたが、日本のシュートは決まらず、ジョージ・ワシントン大学が抜け出していき47−75で敗れ、3連敗で幕を閉じました。
序盤はアウトサイドシュートが決まらない中、浜松アリーナでホームゲームを開催する三遠ネオフェニックスの#8太田 敦也選手はがインサイドから得点を挙げ、この試合10得点をマーク。しかし、「ドライブからの合わせで、ゴール下からのフィニッシュが決まらず流れを掴めきれなかったです」と反省点を挙げます。9得点に終わったエース、#6比江島 慎選手もまた、「しっかり崩せるところは崩せましたし、ノーマークを作れましたが、相手の高さなどに最後のプレッシャーに負けてしまいました。その中でも、シュートを決めきる力がないと、今後も勝てないという課題が出てしまいました」と同じく反省点を述べています。静岡県・藤枝明誠高校出身の#22藤井 祐眞選手もまた、「高校生の時ぶりに静岡で試合ができ、気持ちも高ぶってはいましたが、このような結果になってしまいとても悔しいです」と会場に来ていたファンに挨拶をしました。
日本のシュート回数は47本であり、ジョージ・ワシントン大学の36本を大きく上回りましたが16本しか決められず、2Pシュートの確率が34%と精度を欠きました。3Pシュートに至っては5/19本、26.3%では得点も伸びません。長谷川 健志ヘッドコーチは、「オフェンスの意図としているノーマークは作れ、ペイントエリア内にボールを進めることはできていましたが、そこでスコアできなかったことで流れを悪くしてしまいました。3戦を通して日本のフィジカルや高さの部分を補うために、もっともっと精度の高いバスケットやスピーディーな展開を作っていかないといけないです。上手さだけではバスケットできず、もっと強さが必要です。シュートにしても絶対に決めるという気持ちで相手は向かってきたので、そこの部分でも日本は弱かったです」と話しており、多くの課題が浮き彫りになりました。
FIBAオリンピック世界最終予選やこれまでのFIBA ASIA選手権で戦ったヨーロッパやアジアのチームとジョージ・ワシントン大学の選手たちを比較し、「若いというのもありますが、がむしゃらに走って、ひたすら速くボールを運ぶことを全員でしっかり行っている感じがしました」と#8太田選手は印象を述べます。#6比江島選手もまた、「アジアやヨーロッパの選手と比べて、スピードや一瞬の速さは上に感じました。手の長さなども多少違っていましたし、何よりもノーマークをしっかり決めてきました」と話しており、苦しい戦いとなりました。
今年は日本代表としてFIBAオリンピック世界最終予選にスタメンで出場し、凱旋試合を行なった#12渡邊 雄太選手。対戦相手として見えた日本代表の課題を挙げてもらいました。
「僕たちもシュートに行くまでは結構やられていた部分が多く、フィニッシュの部分では身体能力で上回っていたので、ブロックショットで防ぐことができました。日本はノーマークを作られていましたが、そこからのフィニッシュの仕方は、僕もFIBAオリンピック世界最終予選で感じていましたが、なるべく高い選手に対して同じようにジャンプしていては止められてしまいます。そこをどうやってフィニッシュまで行き、決めきるかが大事になります。身長やジャンプ力の部分で劣るので、もう少し平面での素早さで勝負しなければいけないと世界では勝てないとFIBAオリンピック世界最終予選を通じてすごく感じたので、日本が世界に対して勝って行くためにも、そこがすごく必要になってきます」
3試合を終え、ジョージ・ワシントン大学のマイク・ロナーガン ヘッドコーチは日本代表に対し、「非常によくコーチングされたチームという印象を受けました。インサイドにボールを集めて良いオフェンスをしていましたし、良いスクリーンを使って攻めてきました。いくつか参考になるような日本のプレイがあったので、これからビデオを見直したいです。また、(渡邊)雄太が日本代表の中でどういうプレイをしていたかを把握することができたのも大きな収穫となりました」と印象を述べていました。
男子日本代表チームはジョージ・ワシントン大学戦で得た課題を克服し、今年最後の国際大会となる9月9日(金)よりイラン・テヘランで行われる「2016 FIBA ASIAチャレンジ」へ出場します。この大会で5位以上に入り、現在2つしかない東アジア地区の出場枠を増やし、来年11月からホーム&アウェイ方式で始まる「FIBAワールドカップ アジア・パシフィック予選」へつなげられるよう、更なる強化を図ってまいります。
男子日本代表チームとの3連戦は終わりましたが、ジョージ・ワシントン大学は沖縄へと移動し、日本ツアーのラストマッチとなる「琉球ゴールデンキングス 国際親善試合2016」を行います。
今夏、日本代表として第38回ウィリアム・ジョーンズカップに出場した岸本 隆一選手の活躍に期待するとともに、ラストチャンスとなるNCAA1部のジョージ・ワシントン大学と、渡邊 雄太選手の豪快なプレイをお楽しみください。既にチケットは完売しており、沖縄市体育館で15:00ティップオフ。