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第38回女子ウィリアム・ジョーンズカップが開幕。チャイニーズ・タイペイAに73-68で辛勝し、優勝へ向け白星発進
2016年8月4日
ポイントガードとしてチームを引っ張る#11宮崎 早織選手
12点、7リバウンドの活躍を見せた#15西岡 里紗選手
「第38回女子ウィリアム・ジョーンズカップ」が8月3日(水)より開幕。
2006年大会以来、10年ぶりの優勝を目指す女子U-23日本代表チームは、地元のチャイニーズ・タイペイAと対戦。立ち上がりからシュートを決め、リバウンドを取りながら幸先良いスタートを切り、試合に順応していく選手たち。しかし相手も同じであり、第2ピリオドは24-23と互いに点を取り合い、43-39と4点リードで前半を終えます。
後半開始早々、日本はコンビプレイで得点を重ねていきましたが、第3ピリオド終盤は逆にパスが合わずにミスが続き、55-52と3点差まで詰められます。第4ピリオドは一時、10点差まで引き離す場面もありましたが、インサイドを攻め込まれて、残り1分、68-66と2点差まで追い上げられます。両チーム1回ずつ攻撃を成功させ、残り23秒。70-68で迎えた日本の攻撃。ファウルゲームで得た#11宮崎 早織選手のフリースローは1本しか決まらず、3点を守るラストプレイ。チャイニーズ・タイペイAの最後の攻撃を#7藤岡 麻菜美選手がスティールを奪い、#13馬瓜 エブリン選手へのタッチダウンパスで速攻を決めて73-68とし、勝負あり。日本は辛くも逃げ切り、白星スタートを切りました。
試合前日の練習中、集中力を欠き、ミスが目立つ選手たちに対し、萩原 美樹子ヘッドコーチから檄が飛びました。「一人一人がリーダーであり、責任がある。ジャパンを着ているのだから、もっとプライドを持ちなさい。何回も言うけど、ここには勝ちに来ている」。
その後のミーティングでは、改めて日本代表のプライドについてみんなで考え直しました。ミーティング中は率先して発言し、改善を試みていた#11宮崎選手。「萩原ヘッドコーチは初戦が大事だとずっと言ってたのに、前日練習で雰囲気が悪くなってしまい、申し訳ない気持ちがありました。でも、試合が始まると同時にみんなが気持ちを切り替えてくれて、良い結果につなげることができたのは本当に良かったです」と安堵した表情を見せました。
「オフェンスリバウンドが少なかったので、積極的に取りに行くように指示しました。後半の危ない場面でセンター陣や大沼(美琴)選手、林(咲希)選手がしっかりとリバウンドをつないでくれたのは大きかったです」と、萩原ヘッドコーチのハーフタイム中の指示通り、リバウンド数は相手の32本に対して日本は38本で上回ることができました。
先発センターを任された#15西岡 里紗選手は7リバウンドを取り、#13馬瓜選手とともにチームハイを記録。12得点を挙げる活躍も見せています。「個人的にはインサイドにあまりボールが入らずに、先輩たちがドライブで合わせていってくださって、自分がノーマークになる場面を作ってもらったので、先輩たちにはとても感謝しています」と、#15西岡選手は初戦を終えた感想を述べていました。
萩原ヘッドコーチは、「短い練習期間でチームを作ってるわりには、ドライブからの合わせやディフェンスのルールはしっかり守ってくれています」と評価。しかし、急造チームゆえにパスミスからターンオーバーとなり、失点につながる場面も見られています。ポイントガードの#11宮崎選手は、「ここという場面で大きなパスミスを2本ほどしてしまったので、そこは抑えないといけないです」と振り返り、さらなるコミュニケーションを図りながら克服しなければなりません。
「1試合1試合強くなろうと選手たちには言ってますし、初戦を勝ち切れたことが大事な経験になります。そういう意味ではよく頑張ってくれました」と萩原ヘッドコーチは選手たち労い、ようやく女子U-23日本代表はチームとしてスタートを切ることができた試合となりました。
第2戦の対戦相手はアメリカ選抜。昨年はオーバータイムの末、95-86で勝利しました。その時に46点を奪われたStallworth Denesha選手はいませんが、昨年の参加経験ある選手やヨーロッパリーグなどでプレイする選手を擁します。初戦はタイ代表を相手に93-44で圧勝。190cm台が2人いますが、平均身長は178cmと高さに対する脅威は感じられません。しかしフィジカルは強く、身体能力は高く、さらに第1ピリオドからプレスを仕掛けるなど勝負にこだわるチーム。優勝を目指すためにも強い気持ちで向かっていくことが大事になる試合です。
本日のアメリカ選抜戦は、17:00(日本時間18:00)よりティップオフ。